鉄道ホビダス

2006年4月18日アーカイブ

kashima019n.jpg去る2月21日付けの本欄で、鹿島鉄道が地元石岡市長らとの会合の席で、来春にも鉄道事業を廃止する意向を伝えたと報じましたが、去る3月30日に正式に国土交通省に廃止申請がなされてしまいました。2000(平成12)年の鉄道事業法改正以降は、鉄道事業の廃止手続きが変更され、鉄道事業からの退出が許可制から事前届出制に変更されており、廃止届出から一年後には鉄道事業の廃止が可能となります。つまり、鹿島鉄道は来年の4月1日付けで廃止される可能性が極めて強くなったわけです。
▲夕張鉄道からやってきたキハ714も健在。特徴的だったビニール張りの転換クロスシートこそロングシート化されてしまったものの、その愛らしい姿は変わらない。'97.5.28 浜

kashima3026n.jpg地元・茨城県と沿線自治体で構成される鹿島鉄道対策協議会(会長=石岡市長)は、まだ廃止を容認したわけではないとして、さまざまなアピールを行うとともに、今後も存続を視野にいれた協議を続けてゆくとしていますが、現在の鉄道事業法では、今後一年間に鹿島鉄道自らが廃止届出を“撤回”しない限り廃止は免れず、存続の道はかなり厳しいものと思われます。
▲現在キハ602には「かしてつを救え。」のヘッドマークもつけられているが…。'06.4.6 桃浦 P:榊原伸一

聞くところによれば、この廃止届出のニュースを知ってか、4月に入ってから鹿島鉄道を訪れるファンの数は日ごとに増えてきているようです。石岡?鉾田間27.2kmには随所に非電化私鉄の“原風景”が広がり、そこを行き交う個性豊かな気動車も実に魅力的です。先日は『RM MODELS』の羽山副編集長が姉妹ブログ「RMMスタッフ通信」で鹿島鉄道ワンデイ・トリップを書いていましたが、DMH17形エンジンとTR29台車の乗り心地を体験できるのも今やここ鹿島鉄道だけ。しかしそれも来年の今ごろは思い出となってしまうのかもしれません。

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▲跨線橋から見た石岡機関区の全景。さながら模型のレイアウトのような光景が眼下に広がる。'06.4.6 P:榊原伸一

kashima3028.jpg大きな収入源だった陸上自衛隊百里基地の燃料輸送がなくなり、加えて親会社である関東鉄道が、つくばエクスプレス開業による鉄道事業収入減少の余波で資金援助できなくなったのが直接の原因とされていますが、旅客輸送人員も1980年度1,921千人から1990年度1,283千人、1999年度には1,036千人(『データブック日本の私鉄』による)と加速度的に減少してきてしまっており、自力再生の道はなさそうです。せめて近年宅地化が急速に進んでいる石岡周辺の通勤・通学輸送に特化し、路線短縮してでも延命する手立てはないものなのでしょうか。

今週はあと二日で「北海道池北高原鉄道ふるさと銀河線」が廃止となります。あいつぐローカル私鉄の悲報が残念でなりません。
▲彼方には筑波山。満開の桜をバックにもと加越能鉄道のキハ432がゆく。桜と“湘南顔”との組み合わせもこれが最後となるのか…? '06.4.9 石岡南台?東田中 P:榊原伸一

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