鉄道ホビダス

2006年4月16日アーカイブ

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横浜地区が本牧を残すのみとなってしまった今、神奈川臨海鉄道の中心は何と言っても川崎貨物駅です。1990(平成2)年に塩浜操駅から名称変更した川崎貨物駅は、周辺の臨海工業地帯で生産される石油製品をはじめとする各種化学薬品の発送と、その生産に要する原料の到着、さらには川崎港を中心とする輸出入貨物輸送の拠点でもあります。
▲塩浜機関区に集う神奈川臨海鉄道のディーゼル機関車たち。左のDD601は昨年日本車輌で新製されたばかりの最新鋭機。'06.4.15

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川崎貨物駅の構内面積は381.739平米。南北方向約2.7キロにおよび、東京ドームの約8.2倍という広大な貨物駅です。JR貨物と神奈川臨海鉄道の共同使用駅ということになってはいますが、伺ったところ、現在では駅業務のすべてを神奈川臨海鉄道が請け負っており、駅長以下すべての人員が神奈川臨海の社員だそうです。
▲輸送本部屋上から上り方をのぞむ。折しもEF210の牽く上り本線貨物が通過してゆく。右に見える建屋は新鶴見機関区の川崎派出。'06.4.15

kawakakichikun.jpg広大な駅構内は188基ものポイントが複雑にヤードを形成しており、さらにその周辺にJR貨物の川崎車両所や新鶴見機関区の川崎派出、神奈川臨海鉄道の塩浜機関区などがあります。見せていただいた構内配線図によると、北側にある駅本屋側から上り1?12番線、本線をはさんで下り1?2番線、引上1?2番線、下り出発8?10番線、留置1?15番線(以上がJR貨物)、留置16?27番線(神奈川臨海)…等々、とにかく線路の海状態です。さらに複雑なのは本線とそれに紐付く到着1?5番線などがJR東日本の線路であることです。つまり旅会社の本線を取り囲むように貨物会社のヤードが広がり、そのさらに周囲に神奈川臨海の線路網が敷設されているという図式となります。
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本年3月18日改正後の川崎貨物駅列車本数。(神奈川臨海鉄道提供)

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現在この川崎貨物駅を起点に神奈川臨海鉄道の自社路線3線がのびています。東側から末広町駅を経由して浮島町駅へ至る浮島線(3.9km)、千鳥町駅へ至る千鳥線(4.2km)、水江町駅へ至る水江線(2.6km)で、さらに浮島線からは東芝浜川崎工場専用側線、東燃ゼネラル100号地専用側線、同200号地専用側線、日本石油輸送専用側線、日本触媒工業専用側線が分岐、千鳥線からは旭化成専用側線、日本触媒工業専用線、全農川崎専用鉄道、それに千鳥東線と呼ばれる昭和電工専用側線が分岐しています。
▲川崎市一般廃棄物コンテナの荷役も行なわれる末広町駅(左)と千鳥線の全農川崎倉庫(右)。'06.4.15

IMGP6441n.jpgこの3線のうち最も列車密度が高いのが石油製品を扱う浮島線で、ことにこの冬は例年にない寒さだっただけに、たいへんな輸送量だったそうです。また同線の末広町駅では川崎市から委託された一般廃棄物コンテナの荷役も行なわれています。一方、千鳥線は主に日本触媒工業からの出荷と、ごくたまに千鳥町駅発着の甲種輸送に稼働しているそうです。残る水江線ですが、残念ながら現在では基本的に休止状態で、それでも線路保守のために1日1往復の単機列車が設定されているとのことでした。
▲千鳥線の終点はまさに岸壁。なお、保税地域でもありこの千鳥町駅周辺には通常立ち入ることはできない。'06.4.15

IMGP6444n.jpgかつてはここ川崎貨物駅から隣接する京浜急行大師線にデュアルゲージで乗り入れる“味の素線”があり、「トワイライトゾ?ン」でも何回か取り上げたことがあります。その味の素線もなくなってしまい、ここ数年は川崎貨物駅に目を向ける機会も少なくなってしまっていただけに、今回の訪問は実に有意義なものでした。なによりも、とかく元気がなくなってしまったとばかり思われがちな鉄道貨物輸送の活気溢れる姿を目の当たりにできたことが最大の収穫と言えましょう。
▲外国船舶からの港湾荷役がひっきりなしに行なわれている千鳥町駅付近の線路。一度ここに入ってくる列車を目にしてみたいもの。'06.4.15

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▲最後にお見せするのは27年前の塩浜機関区の光景。トップの写真とほぼ同じ位置からの定点撮影で、機関区建屋がまったく変わっていないのがわかる。'79.4.21

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