鉄道ホビダス

2006年4月 6日アーカイブ

15日間にわたってお届けした「32年前の“今日”へ ?1974年北海道の旅?」はたいへんなご好評をいただきました。キーボードの打ちすぎで腱鞘炎になった甲斐(?)もあったというものです。月刊誌ではこのような疑似体験タイムスリップものはどうしても臨場感に欠けがちです。冬から春へとめまぐるしく季節がうつろうこの時期にこそ、その変化を肌で感じ取りつつ、同じ月、同じ日へのバーチャル・トリップを展開してみたい…それはウェッブだからこそ実現できる企画で、このブログを始めた時から抱いていた夢でもありました。日々の雑事まで書き綴ったメモ帳と埃まみれの時刻表と格闘しながらの半月でしたが、ご好評に意を強くし、機会をみてまた別の地域の第二弾をお送りできればと考えております。

というわけで、今日からは通常編成に戻っての再開です。

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一般マスコミでは “ネコ耳”の愛称ですっかり人気者となっているJR東日本の次世代新幹線“FASTECH”に、新在(新幹線と在来線)直通バージョンの試験車E955形(FASTECH360Z)が登場、仙台市の新幹線総合車両センターで報道公開が行われました。すでに本誌でご紹介したとおり、次世代新幹線“FASTECH”は、新幹線区間での最高運転速度360km/hを技術目標に開発が続けられている高速試験電車で、今回新たに誕生したのは、在来線区間乗り入れを前提とした6輌編成1本です。
▲E955-1の運転台。先行試作の新幹線専用E954-8に準じた構造で、運転席はほぼ中央部に配置、それを囲むように3個のモニター装置が並ぶ。'06.4.5 P:RM(取材協力:JR東日本)

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外観は例の“ネコ耳”も含めて昨年6月に登場したE954形をおおむね踏襲しているものの、在来線車輌限界に合わせるため、パンタグラフ遮音板を上下可動式にしたり、狭くなった車体幅(2,940mm)と新幹線ホームとのクリアランスを埋めるための可動式ステップが設けられている点などが特筆されます。
▲東京方11号車E955-6を先頭とした編成外観。“ネコ耳”の正体は非常停止距離を短縮する可動式空気抵抗増加装置で、通常は格納されていて目にすることはできない。'06.4.5 P:RM(取材協力:JR東日本)

E955a.jpgArrow-line(アローライン)と呼ばれる特徴的な先頭形状は、先頭長とトンネル微気圧波の関係を確認するために、E955‐1の先頭長さが16,000mm、逆端のE955?6が13,000mm(全長はともに24,100mm)とそれぞれ異なっているのも注目されます。
※詳しくはRM本誌次号をご覧ください。
▲盛岡・秋田方の先頭車E955-1は先頭長が実に16m、客室部分は全長の3分の1程度しかない。'06.4.5 P:RM(取材協力:JR東日本)

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▲12号車のシングルアーム・パンタグラフ。遮音板は車輌限界の関係で可動式となり、在来線走行時には格納される。'06.4.5 P:RM(取材協力:JR東日本)
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▲在来線車輌定規に則った車体断面のため、新幹線ホームでは400系やE3系と同様に各出入口下部からステップが出てくる。'06.4.5 P:RM(取材協力:JR東日本)

高速鉄道車輌を開発する上での最大の障壁は“両端を先頭”にせねばならないことだ、と技術者の方からうかがったことがあります。飛行機のように一方向にしか進まなければどれほど開発しやすいことか、とおっしゃるその真意は、高速になればなるほど、先頭形状ではなく“後部形状”こそが問題になるということだそうです。“先頭”は折り返し駅では今度は“後部”、両方向に走ることが宿命の鉄道車輌ゆえの悩みといえましょう。
誕生したばかりのE955形=FASTECH360Zは今日、4月6日深夜から仙台?北上間で試験走行を開始します。新世代の新幹線が本格的に産声を上げるのももうすぐです。

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