鉄道ホビダス

2006年4月 4日アーカイブ

4月5日
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今回の旅で旭川駅待合室は“2泊目”、上下の「大雪5号」には4夜もお世話になった計算です。この日も前夜23時02分に「礼文」で旭川着、勝手知ったる待合室で仮眠をとって、3時10分発の上り「利尻」か3時45分発の「大雪5号」で札幌に向かうつもりでした。ところが、やってしまったのです。さすがに疲れが出たのか、ふっと気がつくと寝静まった待合室の大時計は4時を回っているではないですか。「しまった!」と思っても取り返しはつきません。518レ「大雪5号」を逃してしまうと札幌方面の列車は6時16分発の122レまでなく、しかも122レは各停ですから、札幌に最も早く着くのは7時18分発の802M急行「かむい1号」ということになります。
▲室蘭港から吹き寄せる風にひときわ速く雲が流れる。入換えにいそしむS304は一丁前に野太い5室の汽笛を響かせていた。'74.4.5 御崎

実は今日は室蘭にある「鐵原コークス」に行く予定でした。専用線の蒸気機関車がすっかり影をひそめてしまったなかにあって、「鐵原コークス」では2輌のタンク機関車が活躍しているはずです。これまで何回かの渡道では訪ねそびれていただけに、今回はなんとしても見ておきたいところです。ただ、所詮は構内入換えですから、「鐵原コークス」で丸一日を費やすほどのことはなく、早朝札幌に着いた後は千歳線の始発に乗り継いで、午前中は沼ノ端あたりで行き交うC57やD51を撮りまくろうと考えていたのです。ところが、寝過ごすという凡ミスでそれも水の泡。「かむい1号」から千歳線に乗り継いだとしても「鐵原コークス」のある御崎に着くのは昼過ぎになってしまいます。

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そこまでして鐵原に拘らなくても…とも思いましたが、いまさら室蘭本線を撮っても、と邪念を捨てて御崎へと直行することにしました。旭川駅の構内スタンドが開くのを待って、大カレー(190円)とトースト(100円)というミスマッチな朝食をとり、「かむい1号」のモハ711 57〔札サウ〕で札幌へ。札幌では「とこまん」なる10個入り150円の饅頭を買って、千歳線経由室蘭行(東室蘭?室蘭間は普通列車)急行「ちとせ3号」のキハ27 35に揺られること2時間あまり、見渡す限りの重工業地帯のど真ん中・御崎駅に降り立ちました。
▲見慣れた北海道型D51も、200ミリレンズでこの角度から見ると印象が変わるから面白い。8283レを組成中の岩見沢一区 D51 104。'74.4.5 御崎

206D「ちとせ3号」→586Dの御崎到着は12時14分。この手の専用線を訪問するには最悪の昼休み時です。新日鉄室蘭製鉄所に囲まれるように立つ「鐵原コークス」は駅の北西側に位置していました。「新日鉄室蘭 鉄原KKコークス工場」の表札、彼方のプラントには「てつげんコークス」の大看板が見えます。駅の出口は専用線とは逆の東側で、工場の門がある踏切までは室蘭本線の東側を並行する国道を500mほど歩かねばなりません。

misaki1.jpg巨大な煙突やらプラントやらの様子を見るに、どうもこれは容易く中に入れそうもない雰囲気です。よろよろと専用線門の守衛所まで行って来意を告げるとやはりダメ。いやここまで来て撮れずか…と思ったものの、守衛さんが工場から出てくるダイヤを教えてくれました。それによれば駅と工場の間は午前中に2往復、午後は13時07分に工場を出て御崎駅に13時13分着と、その折り返し御崎駅14時21分発、工場14時27分着の1往復のみということです。なにはともあれ動いている姿をカメラに収めることだけはできそうです。「国鉄の方で撮るぶんにはウチらは知らないから…」という守衛さんに頭を下げて昼休みが終わるのを待ちます。
▲S304は日本製鉄輪西向けに日本車輌が製造したいわゆる“製鉄所系”とよばれるタンク機で、八幡製鉄や石原産業にも同系機がいた。ご承知のように本機は現在「三笠鉄道村」で動態保存されている。'74.4.4 御崎

13時07分発といってもダイヤなどあってなきに等しく、定刻をかなり回ってからCタンクのS304号がバック運転の単機で工場の奥から姿を現しました。S304は1939(昭和14)年日車製の35tCタンク、ほかにS205という1938(昭和13)年日立製のBタンクもいるはずですが、外からでは庫がどこにあるのかも伺い知れません。駅構内で入換え中のD51 104〔岩一〕との間でコークス原料の石炭を満載した無蓋車の受け渡しが行われ、盈車を牽いたS304は定刻よりかなり早くそそくさと工場へと引き上げていってしまいました。

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時計の針は14時をちょっと回ったところ。周遊期限はあと2日ありますが、明日中には東京に帰らねばならないので、少なくとも今夜の青函連絡船には乗らねばなりません。これ以上室蘭にいても格別な収穫はなさそうですし、札幌から函館行の急行「ニセコ2号」に乗ることにしました。東室蘭から長万部へ抜ける方が早そうですが、この区間の優等列車は「すずらん」以外はすべて特急で、普通列車で移動しても長万部からは結局「ニセコ2号」に乗るはめとなってしまうのです。
▲鷲別岳(911m)をバックに工場を出るS304。新日鉄室蘭製鉄所用のコークスを製造するここ鐵原(株)は、国鉄蒸機全廃後もしばらくこの機関車を使い続けていた。'74.4.4 御崎

御崎14時46分発の591D→211D「ちとせ7号」(キハ27 38)で一路札幌へ。札幌16時53分着。18時ちょうど発の404D急行「ニセコ2号」へ乗り継ぐ1時間ほどを利用して最後のみそラーメン(250円)を食し、車内用に日糧パン(80円)としゅうまい(150円)、それにささやかなお土産・氷下魚(こまい=200円)を買い込んでキハ27 125で函館へと向かいました。

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