鉄道ホビダス

2006年4月 1日アーカイブ

4月2日
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目覚めると、反対側の車窓には釧路港の彼方の水平線から昇ってくる太陽が大きく見えていました。こちら側、進行左側の車窓にはひたすら原野が広がっています。それにしてもこの辺りの根室本線はえらく乗り心地が良く感じられます。乗っているのはスハフ44 3。TR47台車を履いたスハフ42の北海道仕様で、ほかの客車夜行と同じ汎用形式です。土地柄路盤も軟弱でしょうし、とすれば保線状態が良いということなのでしょうか…。
▲別寒辺牛川の周囲に広がる湿原をバックに釧路を目指す470レ。'74.4.2

6時15分、終点釧路着。10分の接続で根室行急行411D「ノサップ1号」に乗り換えて厚岸へと向かいます。同行している大沢先輩とヒグマはいないかと本気で車窓に目をこらしますが、クマどころかパンダでも出てきそうな熊笹に覆われた丘陵地帯がひたすら広がるばかり。それにしても茫洋としていて、とても撮影ポイントがありそうには見えません。

kushiro2.jpg別保?上尾幌間の10‰のささやかな峠を越え、私たちを乗せたキハ27 129は7時13分に厚岸に到着。厚岸駅に降り立つのは今日が初めてで、想像以上に町が大きいのにちょっとびっくり。駅前でフランスパン(150円)と牛乳(45円)、それにちょっとばかり奮発してサイダー(60円)を買い込み、糸魚沢目指して歩きはじめました。目指すは地形図で目星をつけた362kmポスト。厚岸がキロポスト357.54kmですから、4.5kmほど歩かねばなりません。
▲厚岸(右手)から糸魚沢にかけては想像を絶する大湿原が広がっている
。写真は495レ。'74.4.2

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まず最初のターゲットは「ノサップ1号」のあとを追ってくる根室行混合列車441レですが、厚岸8時01分発ですから、とても362kmポストまでたどり着きそうもありません。やむなく厚岸港を見下ろす高台に攀じ登りC58 413〔釧〕の牽く混441レを捉えました。混合とはいうものの貨車の姿はなく、客車2輌に荷物車3輌という編成です。
▲厚岸港に沿って大きくS字を描いて糸魚沢へ向かうC58 413〔釧〕牽引の混441レ。釧路区には戦後型C58の配置が多かった。'74.4.2

kushiro4.jpgこの後362kmポストまで歩き、495レと糸魚沢で交換してくる470レを別寒辺牛川の湿原をバックに撮影、10時50分発の233Dに乗るべく厚岸駅に戻ることにしました。さすがにまた同じ路を歩いて戻るのも一苦労なので、しばらく国道でヒッチハイクを試みますが、これがことごとくダメ。逆にそんなことをしていたために、今一歩というところで233Dに間に合いませんでした。233Dではふたつ先の茶内まで行き、2年前に廃止となったものの、車輌ともどもそのまま残されていると聞く浜中町営軌道を見にゆくつもりだったのですが、それも夢と消えました。やむなく駅前でラーメン(200円)を食べ、急遽予定変更、標津線へと向かうことにします。それにしても、こんな道東の小さな町にまで結構な数のファンが来ているようで、駅前でお土産用にタブレットキャリアを3000円也で売っていたのには恐れ入りました。
▲お世話になった636レのC58 390〔釧〕。次位は当時釧路に2輌しか配置のなかった木造車鋼体化改造車オハフ60 44 。ダルマストーブの装備も残されていた。'74.4.2

結局、今朝方乗ってきた「ノサップ1号」が根室まで行って戻ってきた412D「ノサップ1号」で釧路へ。14時ちょうど発の釧網本線636レで標茶へと向かいます。C58 390〔釧〕の牽く網走行636レは混合列車で、しかもオハフ+オハ+オハニ+マニ+トラ9輌+ワムといった結構な長大編成です。釧路駅で発車前に機関士と運転操作についていろいろと話をしていると、「じゃぁ、遠矢まで行ったら乗っけてやるよ」ということになりました。昨今の状況から考えると、何とものどかな時代です。

C12227.jpg
遠矢に停車するのももどかしく、機関車に駆け寄ります。揺れるからそっちに座っていなさい、と言われるままに助士席に。それにしても従台車を持たないプレーリーC58の揺れることといったらありません。動輪がレールを叩くショックがもろに伝わってきて、前方窓から見ていると、デフとボイラケーシング、ランボード等々がそれぞれバラバラに踊りまくっています。インゼクタの給水音が左耳をつんざくように響き、釧路湿原を見渡す余裕など微塵もありませんでした。おまけに左足を踏ん張ろうと外火室にキャラバンシューズをあてていたため、靴底が見事に溶けてしまいました。
▲すっかり暗くなり始めた湿原を、結構な力行ぶりでやってきたのは1392レを牽くC11 227〔標〕。まさかこの機関車が2年後に大井川鐵道で走りはじめようとは、当然この時点では思いもしなかった。'74.4.2

標茶15時19分着。泉川寄りにしばらく行った湿原の中で中標津からの貨物1392レを撮影、18時05分標茶発の614D急行「しれとこ3号」のキハ22 139で網走へと向かいます。3月25日の夜に夕張旅館に泊まって以来、今日で丸一週間夜行連泊ですが、明日は興浜南線を目指すため、今夜は急行「大雪5号」の上りから下りへ、いわゆる“上川ターン”をせねばなりません。

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