鉄道ホビダス

東京ステーションホテル「バー・カメリア」のこと。

昨年のクリスマス・イブにこのブログでご紹介した東京ステーションホテルのレストラン「ばら」をご覧になった読者の方から、嬉しいお手紙と写真を頂戴しました。東京都の渡辺康正さんからのもので、お会いしたことはありませんが、自分なりのペースでしっかりと趣味を楽しんでおられる様子が伝わってくる、たいへん味わい深いお手紙でした。私信で留めるには実にもったいない内容と思い、メールで転載のお許しをいただき、ここにご紹介することにしました。

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12月24日付けの『編集長敬白』「レストラン『ばら』4番テーブル」を拝見してお手紙いたしました。

レストラン「ばら」には、小生も昨年秋、結婚記念日のランチで家内ともども一度訪問したことがあります。もちろん、東海道本線を眺められるレストランを訪れることも内緒の目的でしたが…(ちなみに、その時には4番テーブルとはいかず、東京中央郵便局側の窓側でした)。

さて、東京ステーションホテルには、私が申し上げるまでもなく、「ばら」の鋼製の窓とともに「国鉄時代」を見守ってきた窓がいくつかあります。そのひとつが、編集長が「ばら」の入口の写真を撮影された場所のすぐ左手にある「カメリア」のステンドグラスでしょう。
▲渡辺康正さん撮影の「バー・カメリア」のステンドグラス越しに見える京浜東北線電車。勤め帰りにこんなバーで静かにドライマティーニを一杯…そんな「鉄道趣味」も素敵だ。’05.3.19

東京ステーションホテルのバーの中で最も古いのが「バー・カメリア」。ステンドグラスの向こうには、京浜東北線、山手線が行き交い、東海道本線の列車も遠望できます。BGMを流さない室内には電車の音が響き、うまく時間が合えば、電機のホイッスルも聞こえてきます。お客さんが電車に乗り遅れないよういつも5分進めてある時計には、中・長距離列車に乗る前に立ち寄る旅人への心遣いも感じられます。かくいう私も関西赴任時代、新幹線を待つ間(正確には、待ち時間ができるように指定券を買って)訪れたのがきっかけで、東京に戻ってからも寄り道先にしています。

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赤レンガ駅舎の中で、列車のウェイティング・バーとも言えそうな「カメリア」のカウンターに座って、窓越しに1/1を眺めながら、ビールやウィスキー、スタンダードなカクテルを頼むもよし、“Tokyo Station”、「シンデレラ・エクスプレス」、“Get off a train”、さらに長野新幹線開業を記念した「あさまマティーニ」といった、いかにも、なオリジナル・カクテルを楽しむもよし、仕事帰りの「鉄」にはたまらないひとときです。

マスターの杉本さんは、阿房列車の内田百?(※ひゃっけん=外字のためMacの場合文字化けしてしまうようです)先生が弟子たちとの宴会にステーションホテルを訪れ、窓の外を茶色い「国電」が走っていた頃からカウンターに立ってきたそうで、カメリアとともに赤レンガの駅舎から国鉄時代、さらにはJR時代を見つめてこられたといっても過言ではないでしょう。

多くの旅行者が訪れたであろう「カメリア」も、駅舎復原のため3月末で閉店する予定だそうです。電車が見えるバーの窓、さまざまな名列車が行き交った国鉄時代の日々が目に浮かぶような窓を印画紙に残してみたくて、お客もまばらな土曜の午後(現在は土曜日は休業)、マナー違反を承知でお願いしたのがお送りする写真です。
▲シェイカーを振るマスターの杉本さん。バックの“STATION HOTEL”の飾り文字が時代を物語る。ちなみに、この写真はキヤノンNewF1+28㎜にネオパン・プレストを詰めて撮影されたそうで、こんなところにも渡辺さんの拘りが感じられる。やはりバーには銀塩モノクロである。

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