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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2005年10月28日

久しぶりに寺田さん来社。

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本誌誌上で「消えた轍」を連載中の寺田裕一さんが久しぶりに来社、担当編集の中村君を交えて、連載スケジュールの打ち合わせや、今後の単行本化の内容検討などが行われました。幸い、先日完成したばかりのムック『消えた轍』第2巻(東北・関東編)も結構な評判をいただいており、それを励みに有意義な打ち合わせの時間を過ごすことができました。

早いもので、連載開始以来4年あまりになる「消えた轍」もいよいよ最終コーナーに差し掛かりつつあり、来月11月発売号と年末の12月発売号の2回を残すのみとなっています。とはいえ、寺田さんの筆はここで停まるわけにはゆかず、連載では紹介しきれなかった多くの会社・路線について、単行本化のための書き下ろしをせねばなりません。信じられないバイタリティーで執筆を続けている寺田さんだけに、来月も別の単行本の出版が控えているそうで、スケジュールのすり合わせも人気作家並みとなりつつあります。

その一方でご本業は京阪電気鉄道の要職にあり、現在では同社クレジットカード事業の責任者を務めておられます。関西私鉄を横断的にまとめる非接触型カード「PiTaPa」も寺田さんの管掌案件で、そちら方面でも東京で講演をされるなど八面六臂の活躍を続けておられます。いったいどこにそんな時間とパワーがあるのか首を傾げたくなるのは私だけではないでしょう。
▲小誌創刊号('84年2月号)の別府鉄道の終焉を伝える寺田さんのレポート「オープンデッキも乗りおさめ」と、第2号から始まった連載「ローカル私鉄独り歩き」の第1回(蒲原鉄道)と第2回(津軽鉄道)。

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思い返せば、小誌と寺田さんの関係は創刊号から続いています。創刊号の発売直後、1984(昭和59)年1月末で廃止になる別府鉄道をカラー3頁でレポートされたのを皮切りに、創刊2号目からは長期連載となる「ローカル私鉄独り歩き」が始まっています。減ったとはいえ、当時はまだまだ各地で命脈を保っていたローカル私鉄を寺田さん本人が訪ね、輸送人員の年度推移などを交えてその現況を探ろうという意欲的な企画でした。もちろんそれまでにも「私鉄車輌めぐり」に代表されるローカル私鉄探訪企画は数多くありましたが、筆者本人が逐一現地を訪問してコンテンポラリーなレポートを誌面に展開する試みは初めてで、ローカル私鉄に並々ならぬ熱意を抱いている寺田さんならではの好企画でした。

その連載「ローカル私鉄独り歩き」が佳境を迎えたのは、ちょうど今から20年前のことでした。三菱大夕張鉄道や片上鉄道、下津井電鉄といった個性溢れるローカル私鉄がまだまだ元気な時代で、毎月繰り出されるページの数々は編集者にとっても楽しみなものでした。翻って今日、北海道内に旅客営業を行うローカル私鉄はすでになく、全国を見渡しても櫛の歯が欠けるごとくその姿は少なくなってしまいました。そんな現代のローカル私鉄を、20年前の「ローカル私鉄独り歩き」をベースにもう一度噛みしめなおす、「轍」に続いてそんな企画が具体化できればと、寺田さんと語り合った一夜でした。
▲ご好評をいただいている最新作『消えた轍 2(東北・関東編)』を手に記念撮影。そのバイタリティーは留まるところを知らない。