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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2005年9月 7日

山下商店の「深川」。

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久留米の山下商店といえば、1960年代後半に超小型Bタンクを店の看板にしているのが“発見”されて以来、たびたび各誌に取り上げられてきましたが、ここ暫くほとんど情報がありませんでした。件のBタンクは40年近く前からすでにボロボロの状態でしたから、さすがに廃棄されてしまったか…と思いきや、実はまだしっかり(状態は“しっかり”ではありませんが…)残っているのです。

久留米市本町に店を構えていた鉄材・鉄骨商の山下商店は、1980(昭和55)年に同市梅満町に移転しましたが、律儀にもこの廃車体も連れて引越してくれました。ただ今度は看板扱いではなく、工場横のまさにバックヤードにポイと置かれた状態で、さらにその時点から四半世紀、今や“アート”としか表現できないオブジェ状態となっています。

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この機関車、臼井茂信さんは1923(大正12)年深川造船所製の5t機で、元・九州製紙(十条製紙)八代工場のものと推察されていますが、いったいどんな流転の末にここ山下商店に辿り着いたのかはわかりません。お店のお話では、久留米近郊の河川改修工事で使用されていたものを転売目的で購入したものの、結局引き取り手もなくそのままになってしまったとのことです。一説では、もう1輌同系のものがいて、こちらは大分県の森林鉄道に転売されたと言われていますが、これも定かではありません。

当然、売ってくれとか、きれいにして保存したらとかという話は幾度となく舞い込むそうですが、応対してくれた年配の女性が「でも、もう土に還してあげるの」と仰っておられたのが印象的でした。
▲ついに落ちてしまった鋳鉄の煙突を持ち上げようと試したが無理だった。'04.9.