鉄道ホビダス

2005年8月 4日アーカイブ

81歳、デキ矍鑠たり。

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本誌259号(本年4月号)の特集のために、デキ牽引の撮影用貨物列車を運転していただいた上信電鉄の木内運輸課長にひさしぶりに電話、その後のデキの様子をうかがいました。本誌で紹介して以降、御年81歳を迎える2輌のデキはますます人気が高まり、イベント等で走行する機会にはたいへんな賑わいとなっているとのことでした。

実は誌面では言及していないのですが、上信電鉄さんは撮影目的のチャーター運転に比較的気軽に応じてくれる数少ない鉄道のひとつです。自社のホームページにも案内がありますが、映画の撮影や本誌のような雑誌の取材ではなく、まったくプライベートなチャーターにも応じてくれるのが異色です。木内課長のお話では、今年もすでに何回ものデキのプライベート・チャーター運転が行なわれているそうです。

もちろん定期列車の合間を縫っての運行ですから、何もかもが希望通りとはいかず、むしろ多くの制約がありますが、デキ+ホキ+テムといった“基本編成”のほかにも、デキ+ホキ、デキ+テム、はたまたデキ+電車などのバリエーションが希望できます。ただし、保安上の問題もあって老齢のデキを単機でチャーターすることはできず、必ず重連での登板となるそうです。

気になるお値段ですが、もちろん編成や運行区間、折り返し運行回数、さらには曜日などによって左右されるものの、ざっくり言って、30人も集まれば、ひとり当りの負担額は居酒屋で一杯やるくらい…とでも表現しましょうか。いずれにせよ、気心の知れた仲間同士や、鉄研などであれば極めて実現可能な線ではあります。あらかじめの打ち合わせで、撮影地点での減速等にも臨機応変に対応してくれるのもありがたい限りです。ご興味をお持ちの方は問い合わせてみられては如何でしょうか。ただし、あくまで通常の運輸事業の合間をみて対応してくれていることを忘れずに、無理難題は慎まれるようにお願いします。それと、こういったチャーター運転には“関係者”以外の撮影者とのトラブルがつきもののようですが、その点も寛容な大人の対応をお願いしたいと思います。

▲白山隧道を出ると終点・下仁田は間近だ。2輌目のキャブから、ペンタックス・オプティオをISO感度50に設定して流してみた。'04.12.1 赤津信号所?下仁田

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本誌259号では、上信さんの全面的な協力のもとに実現した添乗映像を含む付録DVDが大好評をいただきましたが、この時の取材では、30年以上にわたってデキを護り続けてきた笠原運輸部長の情熱にたいへん感銘を受けました。代えのない部品は手作業で直し、可能な限り原形を護ろうという努力は時代を超えて受け継がれており、それがあってからこそ81年目を迎えたデキが矍鑠と走り続けていられるのです。

「何と言ってもデキは当社の宝物ですから…」と仰っておられた笠原部長は、この4月1日付けで代表取締役社長に就任されました。あれだけの愛情をデキに注がれた方がトップとなり、私たちはもとより、何よりもデキにとってこれ以上幸運なことはないでしょう。

▲いったいどれほど多くの人達がこのマスコン・ハンドルを握ってきたのだろう。このシンプルなキャブだけでも無数の物語が語りかけてくるようだ。

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