鉄道ホビダス

2016年9月アーカイブ

最近のお気に入り。

20160918224050-c9a1b083a004e3527777b7c610d7a5ddf0b9bcef.jpg
▲最近のお気に入り「抹茶グリーン」のルミックスDMC-GM5(右)。左は同じような風合のツァイス製WERRA Ⅰ(アーカイブ「いとしのヴェラ」参照→こちら)。1955(昭和30)年製。
クリックするとポップアップします。

ひさしぶりにカメラのお話を...。
以前、ある方の昭和中期のアルバムを拝見する機会があり、奇をてらわない自然な作風に惹かれました。しかし、しばらく見ているうちにその"自然な作風"には意図せぬ背景があることに気づきました。画角が微妙に広いのです。使用機材をうかがうとやはり国産レンジファインダー機で、レンズは固定焦点の45㎜とのこと。列車そのものを狙うのではなく、鉄道を情景として捉える時、50㎜レンズではわずかに窮屈で、かといって35㎜では広角感が拭い去れず、45㎜が絶妙な"間"を演出してくれていたのです。

20160918224822-f2232a526fa666f513605541624fa23e6867c6c9.jpg
▲マウントアダプターを介してライカMマウントのカラースコパー21㎜F4を装着。ファインダーもブライトフレームひと枠だけのフォクトレンダーの40㎜を載せ、パンフォーカスで撮影しようという目論見。なによりもあの耳障なAF駆動音、EVF内のインジケーターの幻惑から解放されるのが嬉しい。金属製のフードは手持品。
クリックするとポップアップします。

それではこちらも、とばかり45㎜導入を考えたのですが、まずは手近なところでと白羽の矢を立てたのが、新品で購入以来ほとんど使っていなかったカラースコパーの21㎜F4です。21㎜をマイクロフォーサーズで使えば焦点距離は2倍ですから42㎜。ニアリーイコールのニュートラルな画角が得られるはずです。実はこの21㎜、見事にディストーションが補正されており解像力も抜群なのですが、周辺の光量落ちが尋常ではなく、スーパーアンギュロンもかくやと思うほど。なおかつデジタルで使用すると周辺部の色被りも生じるとあって、ついつい敬遠してしまっていたものです。それだけに、これをマイクロフォーサーズで使用すれば、いわば美味しいところだけ活用できるはずです。

20160918233721-6bd1bdae299326cee4c927b46f4df6623ab5fe09.jpg
▲タムロン本社を訪れた際の東武鉄道七里駅でのスナップ(アーカイブ「第9回タムロン鉄道風景コンテスト審査終了」参照→こちら)。もちろん手持ち撮影(1/400)での部分のアップが下掲。'15.9.3
クリックするとポップアップします。

20160918233755-e8753827fcaa36462096c2d59885e3ff165520bc.jpg20160919010535-f88ff0c6b87dbd3a1e3c405c999e1ed73439ebad.jpg
▲マイクロフォーサーズの1600万画素ながら、優れものの単玉カラースコパーと機構ブレのない電子シャッターの恩恵で、その解像度は期待以上。この2枚は上の七里駅のスナップの部分(印)アップで、シャドー部のポスター(「ぽりすこーなー」)もそれなりに解像していることがわかる。'15.9.3
クリックするとポップアップします。

そんな時に目に入ったのがパナソニックのマイクロフォーサーズ、ルミックスDMC-GM5(現在は販売終了)でした。EVF搭載のレンズ交換可能機としては最小(2014年現在)で、しかもマグネシウム合金製のボディ、ローレット加工が施されたダイヤル類と、"小さいけど精密"なモノ好きにはたまらない魅力を秘めたミラーレス機です。そしてさらに決定的だったのが「抹茶グリーン」と通称される日本国内限定のバージョンがあったこと。それは、かつて愛用していたツァイスのヴェラそっくりではないですか。

20160928183758-67b4e4b9e37668e620919080e3da9c30712d21ae.jpg
▲万葉線の定番撮影地、内川橋梁を行くアイトラム。PC上で検証すると、車体幕板部の細かいレタリングまでしっかりと読み取れる。'16.9.23 東新湊-中新湊
クリックするとポップアップします。

ところでこのGM5、電子シャッターを搭載している点も選択理由のひとつでした。数年前にメカニカルシャッターのブレに関する衝撃の研究結果が発表されました(→こちら)。曰く、デジタル一眼レフの場合はミラーショックで実質解像度を半減させてしまい、さらにそれはシャッターショックで半減するというものです。つまり2000万画素の一眼レフであれば実際の解像度は500万画素程度でしかないというのです。ことに有効画素数が増える、つまり画素サイズが小さくなることで相対的にその影響は大きくなりますから、2400万画素オーバーが当たり前になった昨今、そのダメージは想像以上です。

20160918225120-d5975f882d45aa6167d7dfe0a280d89d26b5a744.jpg
▲97式の最も特徴的な車軸の軌間可変カラー部。ニュートラルな画角といい、シャドー部の再現性といい、GM5+カラースコパー21㎜、結構"使える"。'16.7.31 那珂湊
クリックするとポップアップします。

ミラーレスといえどもシャッターショックによる機構ブレは免れず、これを抜本的に回避する術がセンサー制御によって物理的シャッターの代わりをさせる電子シャッターです。いわゆるコンデジやスマホでは当たり前に使われていたものですが、このところ機構ブレ忌避もあってハイエンド機にも積極的に採用されるようになってきています。当然、まったく無音、無振動で、GM5であれば1600万画素が丸ごと活用できるハズです。

20160918225202-93b36098e797a6eaa69395f0148866623773c75a.jpgところが、実際に使ってみると、機構ブレどころか。その前にどうにも無限が出ません。検証してみるとかなりのオーバーインフ(つまりレンズの∞マークの手前ですでに無限がきてしまい、そのまま∞を超えてしまう現象)に陥っており、まずはその改善が最優先となってしまいました。どうも社外品のマウントアダプターは万一の場合を考えてオーバーインフ側に設計されているようで(逆にアンダーインフだと永遠に無限が出ないことになる)、やむなく簡単なストッパーを自作してヘリコイド部にパーマセルテープで取りつけることにしました。

▲結局、オーバーインフ対策用のストッパーを自作することに...。t0.5の真鍮版を糸鋸で切り抜き、ボイラーよろしく鏡胴の曲線に合わせて丸めてパーツを製作。模型から比べれば容易いもの。
クリックするとポップアップします。

20160918225337-8bd463366ea6188579f15df8fc222bac79440af3.jpg
▲ウィークポイントはアダプターを介してのMマウントレンズ使用だとメカシャッターが選択できず自動的に電子シャッターになってしまうこと。そのためCMOSセンサーの特性による、いわゆるローリングシャッター現象が避けられずご覧の有り様に...。まるでアンリ・ラルティーグ作品。'15.9.3 七里
クリックするとポップアップします。

かくして抹茶グリーンのわがGM5は、掌に入る小ささながらフルサイズ一眼レフに伍するパフォーマンスを見せてくれるようになりました。ただ、大問題がひとつ。"走り"が撮れないのです。GM5の電子シャッターは一般的なローリングシャッターで、動体を接近して撮影するといわゆるローリングシャッター現象と呼ばれる歪みが出てしまいます。電子先幕シャッターへの切替機能も備わっているものの、Mマウントアダプターを装着した状態では切替はできないようになっており、"走り"を撮る際にはAFレンズに交換するしかないようです。願わくば、多少高額になっても、歪みを生じないグローバルシャッター方式の電気シャッターを採用してほしいと願わずにはいられません。

20160929173623-6ea0c86f38659dc7859c4640b69dcd40c31c0192.jpg

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160926172819-3289ab368e97cf7e56ebec205d5330fa2a468771.png

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160929144313-1a03bd5324416097d75d6e0d2f3dff96d46de9b9.jpg
▲開業当時の姿を留める琴平駅駅舎。現在、耐震工事と駅舎のリフォームが行われている。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

1923(大正12)年5月の開業以来、実に93年の長きにわたって金比羅宮の玄関口として親しまれてきた土讃線の琴平駅が、現在大規模な改修工事中です。

20160929144333-5ed5ea75d4018d23352cb24fd993121db06cc6af.jpg
▲多度津方面を見る。左が駅舎。長いホームのうえ、上屋もそれを覆うように長く続いている。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

20160929144355-0743d00f826caf981769879f1c225e99d31a07fb.jpg
▲ホーム上から同じく多度津方面を望む。幅の広いホームはかって金刀比羅宮参拝客が大勢降りた名残。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

といってもご心配なかれ。"改築"ではなく耐震補強を含めた"改修"で、登録有形文化財にもなっている駅本屋は、この改修を機に可能な限り開業時の姿に復元されるとのことです。

20160929144416-e67ce29b0671d9104ef5b602e41988602adcf52b.jpg20160929144442-c845036178890d7517aab37c4a152d1444e6abe5.jpg
▲2番ホームからの光景(左)。1番ホームは2番ホームの先、左側に折り返し用として設置されている。右は同じく2番ホームから阿波池田方面を見たところ。広々とした駅構内から急に単線になるところが不思議な光景。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

20160929144507-908fd2c3c946c07c27865b1bb0a3ad30c5272ad0.jpg20160929144529-ec761b8c023073acb8efb2f48c1e688599613e65.jpg
▲駅の入り口も昔ながらの木製の扉(左)。全国的に残っているところは少ないのではないだろうか。風の強い時にはガラス戸がガタガタと音を立てる。右は駅舎内。高い天井をいたずらにさわることなく売店はコンパクトに設置されている。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

20160929144553-32b568d0ddef6166abe303e4167c23dcc4d90f62.jpg
▲駅舎の2番ホーム側。小さな三角屋根が愛嬌がある。'12.1.22 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

20160929144614-4cbc0b200102a11d4aa61d5ad9a365328109675e.jpg
▲駅前広場も広い。2012(平成24)年には国の登録有形文化財に登録された。'11.12.25 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

近年は団体客がバスなどに移り、国鉄時代のような参拝列車はなくなりましたが、かつて駅舎内やホームには参拝客がごった返していました。残念ながらそんな活気ある光景はもう目にすることはできそうもありませんが、幅の広いホームなど、当時の遺構は数多く見ることができます。

20160929144657-8dd69401aae50d53c99c1fedf98523dc605a1438.jpg20160929144636-edbab8ea4c7d50de5244de228fb3285fb48ed479.jpg
▲駅入り口(左)。右側の格子柄は竣工当時からのもの。右は駅前に展示されているC58の動輪。1972(昭和47)年に設置されたもの。'11.12.25 P:宮武浩二
クリックするとポップアップします。

20160929145550-5310186f927c3908a3ce0a69b333be4b7ecce131.jpg現在は仮駅舎が使用されており、11月下旬には改修工事を終えた"新駅舎"が供用される予定だそうです。なお、ホーム上屋工事は引き続き来年まで行われ、来春4月から6月にかけて開催される四国デスティネーションキャンペーン時には、生まれ変わった琴平駅がお目見えするはずです。

▲開業当時の琴平駅。(JR四国プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

20160929151707-9a9787235dd3225a16453d075152a9667c9ea3b5.jpg
▲改修工事概略図。11月末まで仮駅での営業となる。(JR四国プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

20160929144752-50b02fbd8e9b6c2039aba7d09b247c2dc3fdd2dc.jpg
▲改修工事完成後の琴平駅イメージ。開業時の面影を強く滲ませるものとなる。(JR四国プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

20160929173623-6ea0c86f38659dc7859c4640b69dcd40c31c0192.jpg

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160926172819-3289ab368e97cf7e56ebec205d5330fa2a468771.png

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160928172210-09a6395035f9a0860999dd5357dff866dba1d2d3.jpg
▲後楽園駅を出発して本郷三丁目駅に向かう300形(310号車)を先頭にした淡路町行き。まだ高層ビルはなく、東京には大きな空が広がっていた。'56.4.29 P:宮松金次郎 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

創業期から今日まで、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)の歴代車輌の公式パンフレットをベースに、各形式、各次車の写真と解説を加えた『東京地下鉄 車両のあゆみ』がいよいよ30日(金曜日)に発売となります。

20160928172233-4d686d4910de0e7e815bc7b4d0c20aa9ccca9e59.jpg東京地下鉄株式会社 編著
公式パンフレットで見る
東京地下鉄 車両のあゆみ
-1000形から1000系まで-

A4判 276頁/オールカラー(カバー付)
定価:本体2,963円(+税)

20160928172301-32f2e2d8e9d2728477c8e5e94d24e7359d029dc5.jpg
▲戦前の渋谷駅で並ぶ東京地下鉄道1200形1232号(左)と、東京高速鉄道100形128号(右)。この写真の2年後に帝都高速度交通営団が誕生、両者は統合して銀座線となる。'39.10.8 渋谷 P:宮松金次郎 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

1927(昭和2)年12月、わずか10輌でスタートを切った東京地下鉄道は、以後、東京高速鉄道との合併、帝都高速度交通営団を経て、今では東京地下鉄株式会社(東京メトロ)として9路線195.1㎞の路線網に2,728輌(平成27年度末時点)を擁するまでに発展しています。しかも、来年90周年を迎えるその歴史は、首都・東京の輸送を担う、わが国を代表する先見性に溢れた車輌技術の歴史でもありました。本書は東京地下鉄株式会社(東京メトロ)自らがその歴史を振り返るとともに、これまで市井に出ることのなかった各形式の公式パンフレットを復刻収録した待望の一冊です。

20160928172329-df8b7df189b65f1301fc89872507375eb82de426.jpg
▲6000系第一次試作車6001号。非対称のデザインの前面貫通扉部には非常用ステップ機能を持たせた。P:東京地下鉄 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

20160928172356-31f218cfe10f056b868b0226b7b0c1d0099aec3b.jpg
▲06系・07系公式パンフレット「TRTA SERIES 06 TRTA SERIES 07」。 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

20160928172417-9837e977b0b1ad3dbbd4ec1f9f43ac428af389aa.jpg
▲「有楽町線 副都心線 10000系車両」公式パンフレット。 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

20160928172438-fa77d45572133dbc937217afd13b22eceb50dd81.jpg
▲「TOKYO METRO TOZAILINE SERIES 15000 WIDE DOOR DEBUT」公式パンフレット。 (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

20160928172457-c87489d3914e0817cfb14bd1bdef6e81970bfb01.jpg主な内容
1 初の地下鉄開業(1000形) 1927(昭和2)年~
 地下鉄車両の幕開け
 東京地下鉄道・銀座線1000形車両
2 丸ノ内線の開業 1954(昭和29)年~
 営団初の本格的車両システム設計
 丸ノ内線300形車両
3 日比谷線の開業 1961(昭和36)年~
 相互直通運転はじまる
 日比谷線3000系車両
4 東西線の開業(20m車の登場) 1964(昭和39)年~
 大量輸送の本格化
 東西線5000系車両

▲旧1000形のデザイン・塗装を彷彿させるレトロな感覚を醸し出す1000系。P:RM (『東京地下鉄 車両のあゆみ』より)
クリックするとポップアップします。

5 チョッパ車の開発とその系譜 1968(昭和43)年~
 省エネの先駆としてチョッパ車登場
 千代田線6000系車両
 進化したAVFサイリスタチョッパ車
 有楽町線用7000系車両
 営団初のワンハンドルマスコン
 半蔵門線8000系車両
6 0系列の登場と展開 1983(昭和58)年~
 近代化の先駆として0系車両誕生 銀座線01系車両
 旧型の面影残したデザイン 丸ノ内線02系車両
 急激な輸送量増加に対応 日比谷線03系車両
 輸送力増強でラッシュに対応 東西線05系車両
 ワンマン運転車両の登場 南北線9000系車両
 人や環境に配慮した車両設計を 千代田線06系・有楽町線07系
 信頼性向上と車両の標準化 半蔵門線08系車両
7 10000系列への移行 2006(平成18)年~
 東京地下鉄株式会社初の新形式車両 10000系
 新型ワイドドア車両 15000系
 千代田線の新主力車両 16000系
8 1000系の誕生とブルーリボン賞 2011(平成23)年~
 操舵台車を採用 1000系
東京地下鉄 車両年表
形式別車両推移

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160926172819-3289ab368e97cf7e56ebec205d5330fa2a468771.png

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160927162916-acba04cd2ffb0736b8233482fda80994f01d8e6f.jpg
▲「宇都宮LRT整備事業の概要」より沿線概要。JR宇都宮駅東口を起点に東進し、鬼怒川橋梁を越えて清原工業団地、芳賀工業団地を経て本田技研北門に至る。(国土交通省HPより)
クリックするとポップアップします。

既存軌道の転換、延伸によらない国内初の事例として注目を集めていた宇都宮のLRT整備事業計画が、昨日、国土交通省から正式に認定され、いよいよ宇都宮市と芳賀町を結ぶ延長14.6㎞のまったく新しいLRTが誕生することが決定しました。

20160927162937-f66bc5aa3a453eb0f2b4a869b30c4b88bf57f7f6.jpg申請者は宇都宮市と芳賀町(整備主体)、そして昨年11月に設立された宇都宮ライトレール株式会社(運行主体)で、いわゆる「公有民営」による上下分離方式での整備を前提としています。事業全体の計画区間はJR宇都宮駅西側(東武宇都宮駅~桜通十文字付近)を含めて約18㎞ですが、今回認定された優先整備区間は、宇都宮市宮みらい(JR宇都宮駅東口)から芳賀郡芳賀町大字下高根沢(本田技研北門)までの14.6㎞。整備費用は458億円と発表されています。

▲清原工業団地への導入イメージ。(宇都宮市HPより)
クリックするとポップアップします。

20160927163006-d8e5dbdbc04ba9b5503ed02f48d31d8057566114.jpg
▲宇都宮LRT整備事業のひとつの核となる交通結節点(トランジットセンター)の整備イメージ図。(宇都宮市HPより)
クリックするとポップアップします。

宇都宮市のライトレール導入検討は1990年代にまで遡ります。以後20年以上の歳月を経て、今回ついに現実のものとなるわけです。着工は今年度中。運輸開始は2019年12月以降を予定しており、開業後はピーク時6分間隔(毎時10本)、オフピーク時は10分間隔(毎時6本)で真新しいLRTが宇都宮の地を走ることになります。

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160926172819-3289ab368e97cf7e56ebec205d5330fa2a468771.png

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

幻のト20000形の姿を再現。

20160926155532-20d0f1360f4512c2e3e3080015c71528a501c5de.jpg
▲車体と台車周りの塗装修復が完了したト111。アオリ戸の補強やフックの数に違いはあるものの、やはりト20000形の同形車であることを改めて実感する。'16.9.12 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

現代の鋼製無蓋車の礎を作りながら、1959(昭和34)年に早くも形式消滅となった「ト20000形」の姿を再現しようと、同形車で現存唯一と見られる大井川鐵道ト100形を保存し、「幻のト20000形」の姿を再現しようとする取り組みが始まっています。

20160926155552-e052bf281e2f30a582075cef02ffd9c6b4f82af5.jpgプロジェクトの中心になっているのは、先頃、ご自身の診療所横に車掌車(ヨ14188)を利用したミニ博物館をお作りになられた笹田昌宏さんです(本誌393号参照)。以下、笹田さんからのレポートをご覧ください。

▲千頭駅では2輌のト100形が長期にわたって留置されていた。手前の1輌は車番も不詳のまま解体されて姿を消した。'11.3.20 千頭 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

ト20000形は、1933(昭和8)年から1940(昭和15)年にかけて、初の鋼製無蓋車として7377輌が製造された無蓋車で、のちに登場するトム19000形、トラ4000形などにも多大な影響を与え、私鉄にも同形車が導入されるなど、無蓋車の歴史の中でも燦然と輝く存在でした。 しかし、戦時中の酷使で劣化が進み、戦後は更新修繕の際に木体化されてト1形(2代目)に改造されたため、ト20000形は1959(昭和34)年に営業の第一線から姿を消してしまいました。

20160926155622-68f72da147c16afaac5cb95040891acde02f60e4.jpg
▲千頭駅から回送されてきて新金谷駅構内に留置されていたト100形。翌週には解体予定であることを知り、慌てて保存目的での譲渡交渉に入った。'16.6.20 新金谷 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

私鉄に導入されたト20000形の同形車もこれまでに大半が姿を消しましたが、1937(昭和12)年から1941(昭和16)年にかけて同形車のト100形を20輌導入した大井川鐵道では、そのうちの2輌が1980(昭和55)年の廃車後も長期にわたって千頭駅構内に留置されて残っていました。今年になって、千頭駅構内の整備に伴って1輌が解体され、残る1輌も解体目的で新金谷駅へと回送されてきたところを、大井川鐵道のご理解により保存を目的として譲渡を頂くことになったものです。

20160926155704-8f921166e0684ff497f93ca1eacf23c4f56da580.jpg
▲譲渡交渉が無事にまとまり、長年働いてきた大井川鐵道のレールを離れてトラックへと積み込まれるト111。'16.8.29 新金谷構外側線 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

譲受時には、社内の書類でもこのト100形の車番が判然としない状況にあったため、保存に当たっては、歴史を歪曲することにならないよう、あえて架空の番号を付けることとし、絶えて久しい「幻のト20000形」の姿を甦らせるプロジェクトとなりました。架空の番号の付番に際しては、樺太編入車のラストナンバーがト27408であったことから、その続番となる「ト27409」として付番することに決定しました。

20160926155641-a24f0206a21fda155f924516570bdf13f0a0bfa3.jpg
▲鉄道車輌としては最小級のト111も、市街地の中ではかなりの存在感があり、道中の各所で注目を集めた。'16.8.29 静岡県島田市内 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

その後の詳細な実車調査で、台枠部分に「ト111」と読み取れるかすかなペンキ痕が見つかったことから、ようやく実際の車番も判明しました。ト111としての歴史を大切にしつつ、多くの人が写真でしか見たことのない、往時のト20000形の姿を再び目の前でリアルに見られるように、今回は「幻のト20000形」として外観の整備を続けてゆく予定です。なお、今後のいずれかの塗装更新のタイミングで、「大井川鐵道ト111」としての姿を再現する機会も設けてゆきたいと考えています。

20160926155729-59f9c765f903d467c08153573b88ba1334a206f7.jpg
▲北陸本線の新疋田変電所を見下ろす新疋田ミニ鉄道公園の予定地に置かれたト111。1980年の廃車以来と思われる久々の錆び落としを念入りに行った。'16.9.11 P:笹田昌宏
クリックするとポップアップします。

ト111は、8月29日に新金谷駅構外側線でトラックへと積み込み、高速道路経由で福井県敦賀市の筆者所有地へと搬送、同年9月11~12日にかけて錆び落としと塗装を行ないました。現地はわずか34坪の小さな土地で、鉄道車輌としては最小級のト111を1輌置いただけでも一杯になっていますが、高台にあって北陸本線の見晴らしも良いことから、「日本一小さな鉄道公園」をめざして、10月30日に「新疋田ミニ鉄道公園」として1日限りの一般公開を行うことにしました。今後も秋の時期に年1回の一般公開を行うとともに、福井県敦賀市への寄贈をすでに申し入れており、実現すればさらに広く市民に親しまれる存在となっていくことが期待されます。

■新疋田ミニ鉄道公園開園と「幻のト20000形特別公開」についての情報
日本一小さな鉄道公園をめざして、私設公園の「新疋田ミニ鉄道公園」が10月30日(日)に開園するのを記念して、同園で保存される「幻のト20000形」を特別公開いたします。当日は同車を間近で見られるほか、ヘルメット持参者は床下構造の見学も可能。開催時間は10:00~15:00、雨天決行、入場無料。JR北陸本線新疋田駅下車徒歩8分。現地に駐車場はなく、新疋田駅前の駐車場を利用。今後も新疋田ミニ鉄道公園では年に1回の一般公開を開催の予定で、次回は2017年秋を予定しています。 https://twitter.com/maboroshit20000

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160926172819-3289ab368e97cf7e56ebec205d5330fa2a468771.png

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160921140249-85398b52bb0e2f38f56960f7a26f271dd61bcc89.jpg
▲戦前の福井駅前。福井鉄道の電停の前にはこのように広々とした駅前広場が広がっていた。絵葉書所蔵:関田克孝 (RMライブラリー『福井鉄道』(上)より)
クリックするとポップアップします。

今月のRMライブラリーは清水 武さんによる『福井鉄道』をお送りします。福井鉄道と言えば、今年3月からえちぜん鉄道との直通運転を開始し、永年の懸案であった福井駅前広場への乗り入れも実現するなど、発展著しい昨今ですが、本書では上下2巻にわたって、多くの懐かしい写真を収録します。

20160921140315-f58983335a0471ed30391ce0fc054bd49d219935.jpg多くの地方私鉄がそうであったように、福井鉄道もまた戦時下の統合により誕生した鉄道会社です。そのルーツは1914(大正3)年、福井県嶺北地方最初の私鉄として武生~五分市間で開業した武岡(ぶこう)軽便鉄道まで遡ります。当初は762mm軌間、動力車は2輌のコッペル機のみで開業したこの鉄道が、後の福井鉄道南越線です。ちなみに現在の福武線の前身である福武電気鉄道の開業はその10年後の1924(大正13)年のことでした。

武岡軽便鉄道は武岡鉄道と改称後の1924(大正13)年には1067mmに改軌し、南越鉄道となりますが、1941(昭和16)年には福武電気鉄道と合併し、福武電気鉄道南越線となります。さらに終戦直前の1945(昭和20)年8月1日には鯖江~織田間を結んでいた鯖浦(せいほう)電気鉄道と福武電気鉄道が合併、この時に社名が福井鉄道となりました。ちなみに南越線は福井鉄道成立後も1948(昭和23)年までは非電化のままでした。

20160921140349-cc3a8929f81f9abad95eb78a1261b8e8eb23e766.jpg
▲ありし日の南越線の情景。武生から戸ノ口まで14.3㎞を結んでいた南越線は、1971(昭和46)年に粟田部~戸ノ口間が廃止され、その十年後、1981(昭和56)年に残った社武生~粟田部間が廃止されてその姿を消した。 (RMライブラリー『福井鉄道』(上)より)
クリックするとポップアップします。

話が前後しますが、福武線の福井新~福井駅前間の軌道線が開業したのは1933(昭和8)年のこと。軌道線折り返し用の小型電車4輌を新造投入するなど力の入れようでした。当時、福井駅前電停は国鉄福井駅舎とは広場を挟んで向かいに位置していました。ところが1948(昭和23)年に起きた福井地震により福井の市街地は大きな被害を受けます。この復興に合わせ、軌道線は田原町まで延伸されましたが、その一方、国鉄福井駅の駅舎が北側に移転、福井鉄道の福井駅前電停は取り残される形になってしまいました。

20160921140414-278487e8e7e9424acbab35bd1842d33350d356de.jpg
▲鯖浦線(17.1㎞)は1973(昭和48)年までに廃止された。全廃が比較的早かっただけあって残された記録も決して多くはない。 (RMライブラリー『福井鉄道』(上)より)
クリックするとポップアップします。

本書上巻では、武岡軽便鉄道時代から昭和40年代までを中心に、多数の写真を収録します。なお、下巻では福武電気鉄道、鯖浦電気鉄道時代からの車輌について解説の予定です。

※23日は不在のため休載させていただきます。

20160921140443-536c80554fc0745b6d047445c850cad34c72d407.jpg

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160920185524-e51bb3f07fb47da6808713d4539551ae0309ef63.jpg
▲豪雪の信越国境、小さな踏切で貨物列車の通過を待つ少年と婦人。心に染みる雪国の情景。'62.3 信越本線田口(現・妙高高原)-柏原(現 黒姫) P:広田尚敬 (『国鉄時代』vol.47より)
クリックするとポップアップします。

20160920185557-243055220bfe07cc57f2cad784ece122f8a46c81.jpg9月21日発売の『国鉄時代』vol.47の特集は「スイッチバック」。今ではほとんど見られなくなったスイッチバック方式の駅・信号場ですが、機関車がまだ鉄道輸送の主役の座にあった頃は各地で見られ、急峻な山越えの象徴としてドラマチックなシーンが繰り広げられたものです。今号では北は石北本線常紋信号場から南は肥薩線真幸駅まで37か所の写真を収録し、解説・見聞録で遠い昭和の峠にいざないます。

広田尚敬さん撮影の「信越国境」は雪の妙高山麓のD50・D51の奮闘を記録した名作です。前端梁に白ヒゲを描いた長野機関区の精悍な D51とスキーを持った少年の写真は信越国境を代表する作品といえましょう。

20160920185643-34fcd5b12e0229e4effc9b2044c4f5b174e979ab.jpg
▲大志田から一旦、折返線に推進で入った上り列車は、猛然とダッシュして25‰の急坂に挑む。写真左に見えるのが大志田の構内。山峡にひっそりとした佇まいを見せる好ましい駅だった。上り列車はこの先、最高地点の区界(標高744m)まで延々と勾配を上り続ける。C58 239〔宮〕。'67.4.20 山田線大志田-浅岸 P:大石和太郎 (『国鉄時代』vol.47より)
クリックするとポップアップします。

山田線 大志田、小本線 押角は北上山地の人煙稀な山中にあり、山岳仕様のC58が勾配との戦いに明け暮れていました。このC58の活躍は大石和太郎さんの16ミリ映画「苦闘の北上越え」(今号収録)に迫力ある記録が残されていますが、「北上山地に消えた汽笛」はそれと同時期に撮影された作品です。

20160920185709-8ba6ef6c625d2c89f89517be986cc6f31ede8ae3.jpg
▲関西本線中在家信号場。2線の着発線を備えており、いかにも本線らしい立派なスイッチバックであった。柘植側の山の中腹からは信号場をバックに加太トンネルへと向かって力闘するD51の貨物列車を捉えることができた。261レ D51〔奈〕+貨物+D51〔奈〕。'72.3.10 中在家信号場-柘植 P:成田冬紀 (『国鉄時代』vol.47より)
クリックするとポップアップします。

昭和40年代を中心にしたスイッチバック駅・信号場を総括した成田冬紀さんの「峠越えの魅力 スイッチバック停車場」は、多くのベテラン・ファンの方々の作品も含め、峠をめぐる貴重な光景を今に伝えます。

20160920185736-6d4e869b1935180ee93b6da803f58f87fed3cca5.jpg
▲古豪矍鑠たり! 朝の谷間に濛々たる煙が立ち昇り、D50は上り勾配に向け折返線から一気に加速する(左頁写真)。'62.12 磐越西線中山宿 P:庄野鉄司 (『国鉄時代』vol.47より)
クリックするとポップアップします。

巻頭は広田尚敬さんの「みちのくの秋」。温暖化が進んだせいか、当節の紅葉はいささか彩を欠きますが、汽車が走っていた頃に見た紅葉は、山が燃え立つような美しさでした。旧き佳き日本のふるさとの風景が広がる四十数年前の東北地方。ローライSL66で捉えた秋の風情が、時を超えて蘇ります。

20160920185808-4d6de5757dc6141baf5fd4e73357d6ca56de3acf.jpg
▲米坂線をゆく古豪9600。錦織りなす谷と漆黒の蒸機の姿が美しいコントラストを作る。'70.10 米坂線手ノ子-羽前沼沢 P:広田尚敬 (『国鉄時代』vol.47より)
クリックするとポップアップします。

中央東線の電気機関車、飯田線の旧型国電、五能線の情景など、一般記事も充実。特別付録DVDは「苦闘の北上越え」「能登路の汽車」「志布志線のC58」の3本立て。
秋の夜長、じっくりとご覧いただき、遥かな時代に思いを馳せていただければと思います。

20160920191349-9b442949398417f29c117f4d0274bec7a1249d39.jpg

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

備後庄原駅は今...。

20160915113711-8bd96a52cced15661a0b7f6e5058f9b7cd48e1b1.jpg
▲「18切符使用期間中はお客さんも割といますが、それが終わると学生主体の毎日です」と清原さん。堂々とした駅舎に人気はないが、駅前広場の植栽を含め、清々しく整備されているのがわかる。'16.9.13 備後庄原 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

旧三次市文化会館の48650号機の保存整備を続けておられる清原正明さんから、芸備線では最大級の木造駅舎が残る備後庄原駅の現状をお送りいただきました。実は清原さん、国鉄勤務のご縁でこの8月から庄原市の委託職員として備後庄原駅に勤務、乗車券類の販売、駅構内の掃除などをしておられるそうで、備後庄原駅はまさに"わが家"同然というわけです。

20160915113729-7e5563e6758b4d98ed26897e318e42cc960803c1.jpg
▲備後庄原駅を発車するC58 247〔新〕牽引の芸備線下り貨物列車。ホーム上屋の形状が現在も変わっていない点に注意。'71.3.10 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

備後庄原駅は築83年(1933年築)。国鉄時代は貨物扱いを含めて芸備線の中核駅のひとつで、駅員も多く配置されていたそうです。JR化後、ワンマンカーが導入され、続いて駅の無人化とお定まりの歴史を歩んできました。

20160915113748-509f4d8fde17d96380e7c32323b69f61573519fb.jpg
▲備後庄原駅本屋。右(東)側から待合室、改札口と続き、出札事務室は線路側の旧駅務室の一部を使用している。手前(駅前広場側)も含め、西側は庄原市子育て支援センター(庄原ひだまり広場)が利用している。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915113809-41458ad82608b2dce539ae237740c333c482e3be.jpg20160915113830-070bdf8eb134b85b557ce00d818340d9069181fb.jpg
▲駅正面に掲げられた駅名標(左)と、「昭和8年6月」の文字がある建物資産標(右)。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915113852-196d120ea364a4d3ce8f965bbfe1cc7e99e5ef76.jpg
▲駅本屋正面。オリンピック女子平泳ぎの金メダリスト金藤理絵選手の出身地であることから、記念の横断幕が掲げられている。そしてもちろん広島カープ優勝の横断幕も...。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915113914-a3ee8eaeb0efe05558ac674226b75d24189ea74b.jpg20160915114106-0f6f564c1a24bd2353818584192b92fbf10427d3.jpg
▲駅本屋を東端から見る(左)。右は構内の駅名標。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

現在は駅舎の半分を「子育て支援センター」として活用し、駅の窓口業務は先述のように庄原市役所が委託を受けて乗車券の販売を行なっています。ただこの備後庄原駅、都市計画で駅周辺の再開発が始まっており、4年後には路線バスが駅前に乗り入れるかたちとなります。

20160915114134-263253d6d2e275702f7c6e4549e8ce64219a0cc8.jpg
▲起点(備中神代)方を背にして構内全景を見る。2番線は上下列車兼用で、定期運用では朝の352D~353D、午後は358Dだけが利用する。開業時からの駅舎は画面(左)の手前側、少し高い向こう側は後に増築された部分で、国鉄時代は貨物や手荷物扱所があった(現在では子育て支援センターが利用)。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915114204-a075fd12382dd2e5f5a2792474b6fc990283fc68.jpg
▲三次(広島)方を背にして構内を撮影。向かって左から、1番線(上り列車専用)、2番線(上下列車兼用)、3番線(下り列車専用)となる。軽自動車が停まっているのは旧貨物ホームで、突き当り、尻を向けているトラックの辺りに積み込み線があった。右側には現在では無人となったCTCの建物がある。ちなみにこの区間の閉塞方式は特殊自動閉塞。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915114223-04920a9a9743e41b0130560c07c818d524db5635.jpg20160915114246-e99decfeadf805c764b146e7014661d76efd3b93.jpg
▲駅舎に接した3番線(左/下り列車専用)。足跡のペイントは有人駅時代、列車待ち受けの立ち位置を示している。ホーム上屋の木組も壮観(右)。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915114310-40d0803532e663f500ecfd841f73a1c167f5c17f.jpg20160915114334-ab9ea28ff7d1720a00f472d8af215d22a95a2e6f.jpg
▲荷渡し用のトロリー設備の跡(左)。クロスしてトロリーの線路が敷設されていたが、民営化前に撤去された。写真右の真新しいコンクリートやフェンス部分は旧貨物線跡を活用した駅前再開発工事の一環。以前の駅前商店などはすでに画像の右手に移動している。'16.9.13 P:清原正明
クリックするとポップアップします。

20160915114356-23da6a7865c9199d027ec12c16bc00ce2dc7ae3a.jpg
20160915114419-25f86b62eddef63ccdaebb579b38c70199fbb4a8.jpg
▲2020年完成予定の駅舎改装イメージ(上)と庄原駅周辺地区土地区画整理事業の完成イメージ図。P:清原正明
クリックするとポップアップします。

この堂々とした木造駅舎の行く末が気になりますが、清原さんのお話では再開発後も駅舎は改造して使用し続けられるとのこと。次々と歴史的鉄道建造物が姿を消してゆくなかで、まずはひと安心といったところでしょうか。

※明日は弊社40周年イベントの準備のため休載させていただきます。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160914182613-476a0fee2b23748562b3a7248a809b6639dfe490.jpg
▲40周年記念イベント会場のYCCヨコハマ創造都市センター。みなとみらい線馬車道駅直結ですこぶるアクセスが良い。'16.9.14 P:RMM(瀧口宜慎)
クリックするとポップアップします。

追分の3輌の9600形が火を落として国鉄の無煙化が完了した1976(昭和51)、弊社は旧社名「企画室ネコ」として産声を上げました。それ以来、「趣味」を人生の糧とする皆さんに支えられて、今月、40周年を迎えることができました。

20160914182707-cecf2b4e774a25e0d902ffbd627a1009f55d5ce5.jpg
▲会場1階では各媒体の展示を予定しており、中央のカフェで寛ぐことも...。'16.9.14 P:RMM(瀧口宜慎)
クリックするとポップアップします。

この40周年を記念して、今週土曜日(9月17日)、横浜・馬車道のYCCヨコハマ創造都市センターで、40年間のご愛顧・ご愛読への感謝の意を込めて、ささやかな感謝祭を開催いたします。多岐にわたる趣味ジャンルの展示をはじめ、3階会場では掘り出し物満載の「大ネコ市」も予定しております。

20160914182731-8d1e1aa4355bdcb97dd02abc1f0d261df0b0efa6.jpg
▲宮下洋一氏製作「地鉄電車シリーズ」モジュールの実物も展示(写真はイメージ)。ちなみに展示予定は中越地方鉄道『浦町駅』と中越地方鉄道『今となっては不思議な風景』の2作品。

20160914182749-fefe252cb22b6d2d2fca390743b7e8f3e7461b12.jpg
▲『Car Magazine』、『Tipo』に関連するクルマたちを建物の外部、内部に展示。FIAT 500、ジュリアGTA、シトロエンDSなど、ネコパブリッシングのクルマ媒体と深い関わりのある実車展示に乞うご期待。

20160914182807-58abefd0ce815b97e843950871e8ae32ed5d4bf7.jpg
▲鉄道模型からアパレルなど幅広いジャンルの商品を会場限定価格でご提供。

日時:2016年9月17日(土) 12:00~18:00
場所:横浜市みなとみらい地区・YCCヨコハマ創造都市センター
  (横浜市中区本町6-50- 1)
アクセス:みなとみらい線馬車道駅1b出口直結
(野毛・桜木町口・アイランドタワー連絡口直結)
■内容(鉄道関係)
 ・40年の歴史を辿る歴史的刊行物の展示
 ・宮下洋一氏製作「地鉄電車シリーズ」モジュール展示(1:80)
 ・ポポンデッタクラフト製作「夏の風景」レイアウト展示
  (鉄道模型コンテスト2014・企業倶楽部部門最優秀賞・Nゲージ)
 ・RMM254号掲載「犬山橋」ジオラマ展示(1:80)
 ・ネコ市(鉄道ホビダス取扱鉄道模型および弊社刊行物〔B本〕の格安販売)ほか

20160914182824-6fffee7ac2e883f05bb3bb3bd2d2a801ab709205.jpg
▲YCCヨコハマ創造都市センターの位置。みなとみらい線馬車道駅1b出口直結。
クリックするとポップアップします。

当日は私も会場内におりますので、横浜散策を兼ねてお気軽にお出でください。
特設サイト:http://www.neko.co.jp/40th →こちら

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160913130017-557d6568c7fcf4dc70a5b0054817ce0a224b8a12.jpg
▲03系第01編成(03-101~)と並ぶ13000系。先頭上部を黒色としたデザインは03系から踏襲している。なお、写真の13000系の前灯はロービーム状態で、ハイビームでは縦のLED灯も点灯する。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

東京メトロと東武鉄道では、2016年度から導入する東京メトロ日比谷線・東武スカイツリーラインの相互直通運転車輌の基本仕様を発表していましたが(→こちら)、このうちの東京メトロ13000系の1本目となる13101編成が完成し、8月31日に千住車両基地で報道公開が行われました。

20160913130041-7fe3b2722236f70e96a7c3ac1789b09933b5cbf9.jpg
▲中目黒方のCM1(13101)を先頭にした13000系13101編成。3000形で採用した、先頭形状に曲面を用いた近代的なデザインを踏襲している。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

13000系13101編成は、中目黒方からCM1(13101)+M1(13201)+M2(13301)+M3(13401)+M2'(13501)+M1'(13601)+CM2(13001)で、片側4扉の20m車です。また、7Mの全電動車編成ですが、1台車の片軸が電動軸、もう片軸が付随軸であることから、実力3.5M3.5Tとなっています。

20160913130103-4d17232334715ce3a4830f533e87a00d0689fdd1.jpg外観は、歴代車輌である3000形の設計コンセプトを踏襲し、さらなる近代化と海外からの利用客、多様な世代の利用客へのサービス向上を目指した車輌となっています。また、日比谷線が通る霞ヶ関、虎ノ門、銀座、六本木といった行政・ビジネスの中心街や観光スポットの持つ、都会的で洗練されたイメージを持たせるとともに、3000形、03系の系譜を引き継いだデザインとしています。

→前面・側面のフルカラーLED式の行先表示器は、相互直通運転先を含めて駅ナンバリングも表示する。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

制御方式はIGBT(素子保護機能付き)を使用した2レベル・ベクトル制御のVVVFインバータ制御方式、主電動機に永久磁石同期モーター(PMSM)を採用して、03系VVVF制御車輌と比べて約25%の消費電力の削減を見込んでいます。また、補助電源装置は千代田線16000系4次車でも採用している並列同期/休止運転方式、電動空気圧縮機はオイルフリースクロール式として、省エネルギー性とメンテナンス性の向上を図るとともに、台車は狭軌路線初の片軸操舵方式となり、曲線通過時の振動・騒音低減と乗り心地を向上させています。

20160913130139-259142bd4b815c3cde65c429e9534b802c0580c0.jpg
▲車端の肩部には濃紺の帯を配し、車いすマークなどを一体化したデザインを施している。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

20160913130338-910e905c611ababa0b913aaef04850374061b864.jpg
▲台車はSC103ボルスタ付片軸操舵台車(モノリンク式)を履く。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

客室内は間接型照明として落ち着いた車内空間とし、荷棚のガラスには伝統の江戸切子模様を取り入れ、東京色を演出しています。車内ディスプレイは各ドア上に17インチワイド液晶を3画面配置し、乗換案内や駅設備案内などの表示を4言語化(日・英・中・韓)して、より多くの情報を提供します。このほか、各車輌にはフリースペースを設置するとともに、車端部の座席はすべて優先席として、荷物の多い利用客や優先席を必要とする利用客に配慮しています。

20160913130402-0727c77f46e06f7857bc73da7479fe5cb4779c5f.jpg
▲中目黒方を見たM1'(13601)の客室内。床や腰掛は紺色を基調とし、オフィスをイメージしたシックで都会的なインテリアデザインとしている。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

20160913130425-91d84ab67c2eed18c324e09a076fe628280b4452.jpg
▲車内表示器は17インチワイドの液晶画面を3画面配置する。'16.8.31 千住車両基地 P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

この13000系は、2016(平成28)年度より営業運転を開始する予定で、2020(平成32)年度にかけて増備2編成を含む全44編成(308輌)が投入される計画となっています。なお、日比谷線のホームドア導入時期は、2020(平成32)~2022(平成34)年度中とアナウンスされています。
取材協力:東京地下鉄株式会社

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160911232411-c377a1c84fd2f6dcdd06af7c4ac52f6f25a7f7e8.jpg
▲一日の仕事を終えて千寿ヶ原の車庫に帰ってきた26-10-1「立山」と9人乗人員輸送車17-10-2。「立山」は先代(57-10-28)に代わって2014(平成26)年に北陸重機で新製されたもの。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

7月に富山を訪れた際、まったく予期しなかった事態で午後の半日分の予定がぽっかりと空いてしまい、やむなく(?)立山砂防工事専用軌道の起点・千寿ヶ原へと足を向けました。思えば本誌取材で広田尚敬さんと立山砂防事務所にうかがったのが2年前(アーカイブ「立山砂防 取材余話」参照→こちら)のことです。

20160911232458-19f42bfcca051c266da1c60fc5bfb52ff7bf7017.jpg20160911232528-d6ca38b18372b4fe9f98abe058f98b657138a8e0.jpg
▲立山カルデラ砂防博物館から千寿ヶ原緑地公園への通路(左)。「砂防工事専用軌道」の案内表示(矢印)もある。通路を進むと博物館一階に併設された車庫の真横に出る(右)。通路は"本線"の下をトンネルで潜って緑地公園へと進む。本線上には業務用踏切の警報機が見える。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

この日は平日。通常ダイヤであれば16時過ぎには途中の樺平からの混合列車や、鬼ヶ城からの通称「七郎貨物」、そして終点・水谷からの定期人車列車など5列車が降りてくるはずで、それらを富山地鉄立山駅に隣接する立山カルデラ砂防博物館付近で待ち受けようという算段です。

20160911232609-6a95da1c0aad74ad3bd3d58846d6a56efe5f2499.jpg
▲終点の水谷から標高差640mあまりを38段のスイッチバックで降りてきた定期人車列車。千寿ヶ原スイッチバック最終段を推進で進むのは新鋭26-10-4。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

ちなみに、構内の撮影はもちろん、便乗さえできた1970年代(アーカイブ「立山砂防 あのころ」参照→こちら)とは違い、現在ではすべての軌道敷内は厳重に立ち入りが規制されており、千寿ヶ原の構内も同様です。聞くところでは、近年急増している外国人登山客が「トイ・トレインのような列車が走っている」と構内に勝手に入ってきてしまう例が後を絶たないそうで、随所に中文併記の注意書き看板がたてられているのがなんとも時代を感じさせます。

20160911232639-817342e4e1f1f1ba6de55c7f708a39acbfe0ced9.jpg
▲登山者向けに常願寺川河川敷に設けられた公共駐車場への取付道路から千寿ヶ原構内全景を望む。画面左手奥が富山地鉄立山駅、中央の建物が立山砂防事務所庁舎。右斜面に3段目、4段目のスイッチバックが見える。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

立山カルデラ砂防博物館の裏手、千寿ヶ原緑地公園と公共駐車場への通路からはスイッチバック最終段を車庫に戻ってくる列車を見ることができ、夕方の一時間ほど、ひさしぶりに砂防軌道の列車の姿を"垣間見る"ことができました。前回の取材からわずか2年しか経っていないにも関わらず、機関車や人車もかなり新しく入れ代っていることも驚きでした。

20160911232714-392efee508fc52dacfcb35f8aadd3a2fe9d43b6c.jpg
▲公共駐車場側にはスイッチバックの訓練線が設けられており、見学者用の「トロッコ展示レーン」も設置されている。画面左は常願寺川。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

20160911232737-ab5aa1dc5e284c6710fa4644a4b80a7e77f49846.jpg
▲「トロッコ展示レーン」にはかつて使われていた1963(昭和38)年製の加藤製DL(5-Tg-5、4t)が展示されている。'16.7.22
クリックするとポップアップします。

なお、富山県と立山カルデラ砂防博物館が主催する「立山カルデラ砂防体験学習会」に参加(抽選)する場合のみ、砂防工事専用軌道への体験乗車が可能(立山カルデラ砂防博物館HP参照)ですが、平成28年度の「トロッココース」の受付はすでに終了しています。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160908114500-dae3c897334e183241fbe0a1f27818192e6ddbae.jpg
▲ありし日の「北斗星」。実際に使用されていた寝台がホテルとして甦る。'15.2.16 尾久車両センター P:RM(伊藤真悟)
クリックするとポップアップします。

一昨日に続いて6日のJR東日本定例社長会見からもう一件ご紹介いたしましょう。
訪日外国人旅行者の急増による宿泊施設の不足は深刻な局面を迎えており、ことに4年後にオリンピックを控えた東京では喫緊の課題となっています。グループ全体でインバウンド施策を推進しているJR東日本では、訪日外国人旅行者の多様な滞在スタイルに対応するため、このたび低廉な価格で気軽に長期宿泊が可能な2つの宿泊施設の開発を発表しました。

20160908114527-133a019386c5657cf58222b1fd1f181033e6310e.jpgそのひとつが、なんと寝台特急「北斗星」の実車パーツを内装に再利用したホステル「Train Hostel 北斗星」です。発表によるとホステル「Train Hostel 北斗星」は「旅の道中が楽しくなるホステル」を目指し、運行廃止となった寝台特急「北斗星」の2段ベッドや個室寝台の一部実車パーツを内装に再利用し、限られたスペースで細部にまでこだわった寝台列車の空間づくりを取り入れるとしています。

▲「Train Hostel 北斗星」では2段ベッドや個室寝台の一部が再利用されるという。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

また、施設内には観光地の情報ブースを設け、東北地方を中心とした観光情報の提供を行い、「北斗星」による旅の疑似体験を通じてホステルを利用する訪日外国人旅行者を中心に東日本エリアへの旅行喚起を図る連携も計画されています。

20160908114554-9ef2a8c9f330839d3368e5583c3f40c99208b0b0.jpg
▲「Train Hostel 北斗星」の内装イメージ。2段ベッドタイプと個室タイプが用意される。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

■ホステルの概要
・名 称 「Train Hostel 北斗星」
・所 在 地 東京都中央区日本橋馬喰町1-10-12
・構 造 SRC造・RC造 地上7 階建
・規 模 敷地面積106.52 ㎡ 延床面積693.97 ㎡
・開発内容 既存ビルを取得し、6 階までを簡易宿所へ用途変更、改修工事を実施
・工事期間 2016 年7 月19 日~2016 年11 月30 日
・アクセス 総武線快速「馬喰町駅」4 番出入口直結
・構 成 1 階:フロント 2 階:ラウンジ・ホステル 3 階~5 階:ホステル 6 階:シャワー・ランドリー
・宿泊人数 78 ベッド ドミトリー式2 段ベッド(一部個室タイプ)
・宿泊料金 2,500 円/泊~4,000 円/泊
・オープン 2016 年12 月中旬
・開発事業者 株式会社ジェイアール東日本都市開発
・運営事業者 株式会社R.project(http://rprojectjapan.com/)
(千葉県安房郡鋸南町大六1032 代表取締役 丹埜倫)

※株式会社R.projectは、千葉県や山梨県等で宿泊事業を展開しています。訪日外国人旅行者向けのホステルを日本橋横山町で既に開業し、千葉や山梨の良いモノ良いコトといった情報を宿泊者に提供しています。

■「Train Hostel 北斗星」の訪日外国人旅行者への対応
・全スタッフが英語にてご案内可能
・Free Wi-Fi を導入
・ホームページは英語、韓国語、中国語に対応
・予約サイトは英語に対応
・大型スーツケース置き場あり 等

20160908114620-9d01e85d55f6f7d937f367f960f565f4fa3048f0.jpg
▲「Train Hostel 北斗星」と「(仮称)神田カプセルホテル」の位置図。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

なお、同時に女性専用のカプセルホテル「(仮称)神田カプセルホテル」の計画も発表され、こちらは来年7月のオープンが予定されています。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

西武鉄道40000系完成。

20160908201327-c571156a0ce07860513cdd420595222f0f84037f.jpg
▲落成した西武鉄道40000系。丸みを帯びたエクステリアデザインと「山の緑と空の青」をイメージしたカラーリングが印象的。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

西武鉄道初のロング・クロスシート転換車輌としてその誕生が待たれていた40000系が完成、その速報をお届けいたしましょう。

20160908201357-43170ac37f271ae32757e79d14816a8cdb026ef4.jpg
20160908201417-2b13c29be2c2aea1d798554193240ff3cb2d2382.jpg
▲西武鉄道初のロング・クロスシート転換機能を備える。クロスシート時には有料の座席指定制直通列車として活躍の予定。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

40000系は「スマイルトレイン」として親しまれている30000系の後継車ですが、一般の通勤車輌としての運用のほか、ロング・クロスシート転換機能を活かして、土休日は西武鉄道西武秩父線~東京メトロ副都心線~東急東横線~横浜高速みなとみらい線に、平日は西武鉄道池袋線~東京メトロ有楽町線に有料の座席指定制直通列車として運用される計画です(アーカイブ「西武鉄道 転換クロスシートの40000系を発表」参照→こちら)。運用区間が比較的長距離となることもあり、4号車にはトイレが設置されております。

20160908201446-a190ed437d484e1e638c1839f8636cc7f46ce6b3.jpg
▲初めて設置されたスペース「パートナーゾーン」。子ども向けに窓を大きくするなどの配慮もなされている。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

20160908201516-441fefab9db0e8c613925c40e27d03b4c2450aa3.jpg40000系は2016~2019年度に80輌が導入される予定で、今回完成したのは2016年度製作導入編成車輌です。車輌外観は丸みを帯びた車体に、西武グループのコーポレートカラーを基調にしつつ、「山の緑と空の青」をイメージした沿線の風景や自然を感じさせるカラーリングを採用。車内には車いすやベビーカー、さらには大きな荷物を持った方にも安心・快適に利用できるスペース「パートナーゾーン」が設置されています。さらに、子どもたちが車窓の景色を楽しめるように、従来より窓を大きくするなど、電車に乗る楽しみにも配慮がなされています。

▲電源コンセントも設置されている。クロスシート時には重宝するはず。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

20160908201544-9d71b41e83eec60e8679a0a23b46a926a91cd22d.jpg20160908201608-06cd1d0c33feca977a68f90fc26dd402f9b5b6e8.jpg
▲4号車に設置されたトイレにはおむつ交換シートも用意されている。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

また、客室内から中づり広告をなくし、広告用デジタルサイネージ「Smileビジョン」に統一されるのも特筆されます。これは、座席が「クロスシート」や「ロングシート」にもなるなど、車内環境が変化した際にも適切な情報を提供することを目的として、17インチディスプレイを2面横に並べ、1輌あたり12~16面(1編成あたり合計156面)を設置するもので、ニュース・天気予報の放映に対応(既存車両のSmileビジョンも順次対応中)しています。

20160908201633-beb58bc6a86992c7f73e7677aac838fc3aff8e96.jpg
▲中吊り広告を廃してデジタルサイネージ「Smileビジョン」となった車内。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

車内設備としては座席が主にクロスシートの時に使用できる電源コンセントを、2席につき1つ設置するほか、10000系(「特急レッドアロー号」)に順次導入を進めている「SEIBU FREE Wi-Fi」を導入、さらに車内環境向上の取り組みとして、西武初となる「プラズマクラスター」(※)が搭載されます。
(※)プラズマクラスターはシャープ株式会社の登録商標です。

20160908201656-b44dc8e8ddc1a86e1be1965a9f5455920921f83f.jpg20160908201719-b6c47744a68792b37eab5a5fa48e695c93fccaf2.jpg
▲「Smileビジョン」は1輌あたり12~16面(1編成あたり合計156面)設置される。右は空気を浄化するプラズマクラスター。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

20160908201739-d6e647df78287bf2517cd384d8f3b7859dae9f59.jpg
▲40000系は2016~2019年度に80輌が導入される予定。P:西武鉄道提供
クリックするとポップアップします。

この40000系は2017年春から順次営業運転を開始する予定で、現車の報道公開後には本誌誌上でさらに詳しくご紹介いたしますのでご期待下さい。。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160907150135-8ed866623f813e48e042383b195d33ba92ac1469.jpg
▲鳥瞰イメージ図(日本の伝統的な折り紙をモチーフとした大屋根)(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

昨日行われたJR東日本の定例社長会見で、山手線に30番目の駅として新たに誕生する品川新駅(仮称)の概要が発表されました。設置位置は田町駅から約1.3㎞、品川駅から約0.9㎞付近で、島式2面4線(山手線、京浜東北線)の新駅となる予定です。

20160907150204-f6c8aebe2aae8f7c974ed05247c30991e5910095.jpg
▲JR品川車両基地跡地を活用した品川開発プロジェクトと新駅予定地。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

デザインアーキテクトは新国立競技場のデザイン、さらには最近では西武鉄道「52席の至福」の内外装デザインの監修で鉄道の世界でも知られる隈研吾さん。JR東日本でもこれまでのプロジェクト(渋谷駅、宝積寺駅など)で実績があり、すでに2014年から設計作業を進めているそうです。

20160907150234-5e0168e42f8cab07327ea062f412f74d302c7640.jpg
▲街区側外観イメージ図。「えき」から「まち」を見通すことができる大きなガラス面。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

そのデザインは、「日本の魅力を発信していくために、日本の伝統的な折り紙をモチーフとした大屋根を、障子をイメージして「膜」や「木」などの素材を活用し、「和」を感じられる駅を創る」というもので、膜屋根をランダムに折ることで、駅の多様な表情を生み出す斬新なデザインとなっています。

20160907150300-af1c52f0c7a6e7ed15c3793c6e1fe0974c34e7e7.jpg
▲駅舎内観イメージ図(「えき」と「まち」をつなぐ大きな吹き抜け空間、障子を連想させるやわらかな光と木を感じる空間)。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

また、街との連携として、駅舎東西面に大きなガラス面を設けると共に、コンコース階に約1,000平方メートルの大きな吹き抜けを設けることにより、「えき」から「まち」、また、「まち」から「えき」を見通せることで一体的な空間を創りだします。さらに、「えき」と「まち」が連携したイベントを行うために、駅の改札内に約300平方メートルのスペースが設けられる計画です。

そのほか以下の整備計画も発表されています。
・周辺地域からの利用を考慮し、南北2ヶ所に改札口を設ける。
・各ホームにエレベーターを2基設置し、そのうち1基を24人乗りとする。
・南北のトイレに多機能トイレを2ヶ所ずつ(計4ヶ所)設ける。
・駅の創エネとして、太陽光パネルと小型風力発電機を設置する。
・夏場のコンコース内の温度上昇を抑えるため、屋根に日射反射率の高い膜材を使用し、放射熱による屋根下の体感温度を低下させる。また、大屋根の消雪用散水機能を活用し、打水効果で膜表面の温度を低下させる。

20160907150325-68bc98a64ec08168e6907dd08cb24d59e7e868dd.jpg
▲駅舎内観イメージ図(車両基地を見渡すことができるイベントスペース)。(JR東日本プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

「新・国際都市として人と地域をつなぎ、駅と街を一体的な空間として感じられる「エキマチ一体」を実現することにより、新しい街の魅力を発信する」とされるこの品川新駅(仮称)、本開業は、2024年頃の街びらき時としていますが、東京オリンピックの開催される2020年春に暫定開業を予定しており、駅正面付近においてはイベントなどの開催も検討されています。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

魔境・葛生は今...。

20160906120522-372c152c80f75fb333d9a3cfc21e04ae8ba0b065.jpg
▲東武会沢線上白石駅に会沢方より単機で進入するED5019。会沢線はタブレット閉塞に腕木式信号機であった。'75.4.5 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

東武鉄道の無煙化が大手私鉄としては異例の1966(昭和41)年までずれ込んだのは、ほかならぬ葛生地区の貨物専用線群が非電化だったことが最大の要因でした(アーカイブ「東武鉄道無煙化から半世紀」参照→こちら)。上白石、築地、第一会沢、第三会沢と続く会沢線、上白石から分岐し、宮本、大叶と分け入ってゆく大叶線が東武蒸機最後の活躍の舞台でした。

20160906120721-94159eb8cd8b43b557a965a04232d5c13056d68e.jpg
▲葛生周辺の専用線概略図(『トワイライトゾ~ン・マニュアルⅡ』より)
クリックするとポップアップします。

葛生地区には、さらに上白石から分岐する日鉄鉱業羽鶴専用鉄道、上白石駅に隣接する住友セメント栃木工場の唐沢原石軌道(2'6"ゲージ)など、専用鉄道、専用線が蝟集しており、まさに魔境の様相を呈していました。

20160906120744-726089aea26e1e4473f13176fbf18ea5573aa397.jpg
▲葛生駅構内から上白石方を望む。かつての栄華は嘘のように一帯は夏草に覆われていた。'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906120805-0c4219dd7f119807a995d30eb18c522f7dcdfbcf.jpg
▲葛生駅の広大なヤード。この場所は現在は太陽光発電所になっている。'75.4.5 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

そのほとんどすべてが姿を消してしまい、"葛生詣"の機会もなくなってしまいましたが、先日、古村 誠さんがひさしぶりに現地を訪れ、現況をレポートしてくださいました。

20160906120824-92cd78d76fe7089752513a08cd659043646153ef.jpg
▲日鉄鉱業羽鶴専用鉄道は現在は京都鉄道博物館に収蔵されている1080号機が活躍する路線として知られていた。'74.11.24 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906120842-da41cd05f0e403013aa1c831a7713f597ce97af2.jpg
▲日鉄鉱業羽根鶴専用線跡の現状。羽鶴方面を望む。この少し先に上に掲げた1080の渡っている橋梁があった。'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906120903-7cc0a7c2514c1b7a9c315b9b5eb69fe00e005b75.jpg
▲日鉄鉱業羽鶴工場は現在でも盛業中(公道より撮影)。'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

先日、ひさしぶりに葛生を訪れ、住友セメント唐沢軌道跡、日鉄鉱業羽鶴専用線跡、東武会沢線上白石駅跡と葛生駅を訪ねてまいりました。私がトロッコや専用線を追いかけだしたのは国鉄蒸機が全廃になる前後からで、駒形石灰には残念ながら間に合いませんでしたが、それでも葛生は楽しい場所で数回通いました。そのころからほぼ40年の月日が過ぎていますが、懐かしくも楽しい一日を過ごすことができました。定点観測を含め、写真をご覧ください。

20160906120923-3130bd912ec1c29ebfa8f872275a81bb0c195568.jpg20160906120943-5fd67d9645f9c09f94e4e49e64af1083fdfc1c25.jpg
▲東武会沢線上白石駅に葛生方より進入する日鉄鉱業の貨物列車(左)。右は現在の同地点で更地と化してしまっている。'75.4.5/'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906122042-e5558ceb309d0c28d235a76f01ba60ac4cce27fb.jpg20160906125608-9676ff8b6f4220b94ae832f85968ab4443f651f0.jpg▲上白石方から葛生駅に進入する会沢線の貨物列車(左)。右は同地点の現在。'75.4.5/'16.8.30
クリックするとポップアップします。

20160906121055-c9680c42d2571e51d735c6b4cdc7b623f058adc2.jpg
20160906121117-b97c842df1c39da41028a94ba32df4a34eb9b953.jpg
▲住友セメント唐沢軌道の今昔。近代化が進んでいたとはいえ、首都圏で手軽に接することのできる貴重なナロー路線であった(アーカイブ「住友セメントの"カブース"たち」参照→こちら)。'77.10/'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906121136-781ae116c96ec621a45e35b27f469d092bed841c.jpg
▲日立製の10t機を背面合わせにした重連が特注の鉱車を牽く。ナローとはいえ、その運転本数は驚くほど多かった。'77.10 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

20160906121202-5edab7f3765986259da3afda9e0a824befbe5a8e.jpg
▲住友セメント唐沢軌道の跡地。廃止からすでに36年の歳月が経つ。/'16.8.30 P:古村 誠
クリックするとポップアップします。

古村さんありがとうございました。駅舎はもとより、街中が石灰を浴びて白くコーティングされたようなあの頃の葛生が懐かしく甦ってきます。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160905111557-ceba84d4a5d1d3025a41e3263f9cfb959add5b50.jpg
▲「ほぉー、そうきましたか...」と広田さん。膨大な応募作品を審査しながらもドキッと手が止まる瞬間がある。'15.9.2
クリックするとポップアップします。

9年目を迎えたタムロン鉄道風景コンテスト「私の好きな鉄道風景ベストショット」(主催:株式会社タムロン、後援:さいたま市、さいたま市教育委員会、さいたま商工会議所、協力:そごう大宮店、レイル・マガジン)の審査が、先週末の9月2日(金)、3日(土)の二日間を掛けてタムロン本社で行われました。

20160905111623-2ae774f42f235e337a30a15bade80e901df7d20b.jpg応募作品はこれまでに例のない7000点越えとなり、ことに「小・中・高校生の部」のエントリーが昨年より1割以上増加したのが特筆されます。審査員は初回からペアを組む広田尚敬さんと矢野直美さん。すっかり息の合ったお二人の審査は、まず広田さんが選考し、次いで矢野さんが選考するという二段階方式。もちろんこれが第一次選考で、第二次、第三次...とまさに机上のバトルとも呼べるシビアな闘いが繰り広げられます。

▲タムロン本社がある東武野田線、いやアーバンパークラインの七里駅。9月というのに真夏のような日差しが照りつけていた。'15.9.3
クリックするとポップアップします。

撮影機材もさることながら、プリンターの性能も著しく向上しており、かつては散見された試焼きのような(失礼!)プリントはほとんど姿を消し、どの作品も実にきれいな仕上がりだったのが印象的でした。ただしその反面、比較的たやすく画像処理を行なえる環境が整ったせいか、過剰に彩度やシャープネスを上げる傾向も強まってきているようです。

20160905111653-6796ca32dca58c5338453906f21e8824e323be2d.jpg
▲9年目とあって矢野さんの選考作業も芸術的な域に達している。'15.9.2
クリックするとポップアップします。

さて、二日間にわたる選考を終えて、広田さんは以下のようなコメントを寄せて下さいました。
「応募作品数があいかわらず右肩上がりで嬉しいですね。今年は特に自分の身体のなかから出て来た作品が多かったので将来的にも期待できます。応募作品は7000点を超えましたが、数に惑わされず、自分が本当に気に入った写真を出品してください。他人との闘いではなく、自分自身との闘いですから...」。

20160905111726-bc4fecbaf639e0552097f75b57c445a8ce0b3a68.jpg
▲実は"裏方"の作業がたいへん。審査員は応募票を見ることはできないため、疑問点があれば"裏方"が応募票を確認し、最低限の情報を伝える。'15.9.3
クリックするとポップアップします。

一方、矢野さんは、
「今年はいろいろなチャレンジがあって嬉しいですね。しかも、春夏秋冬、日本の鉄道風景の美しさを実感できたコンテストでもありました。皆さん、鉄道が本当に好きだと良くわかる作品ばかりです。来年はいよいよ第10回! 応募点数1万点オーバーを期待しています」。

20160905111756-e603d46722ad89aec67be83a0f0d33f0c668b887.jpg
▲かくして今年の「大賞」が確定。大賞作品を手に審査員のお二人で記念撮影。もちろん大賞の絵柄は発表までのお楽しみ...。'15.9.3
クリックするとポップアップします。

なお、入賞発表は9月中旬 入賞者本人に直接通知されるほか、タムロンホームページで告知されます。また、上位入賞作品を本誌『レイル・マガジン』2016年12月号(2016年10月21日発売)誌上で掲載するほか、10月にはそごう大宮店で入賞作品の写真展が開催される予定です。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160901114934-6198466e02ef0122a9e76f7b56d3dfd434a436de.jpg
▲旧国鉄標津線奥行臼駅前には別海町指定文化財となった別海村営軌道の車輌たちが保存されている。手前には転車台のピットも残されている。'13.11.8 P:名取紀之
クリックするとポップアップします。

少々先の話になりますが、10月29日から釧路市立博物館で企画展「釧路・根室の簡易軌道」が開催されます。大正末期から1970年ころにかけ、北海道の開拓と酪農を支えた簡易軌道(殖民軌道)。釧路・根室地方の1950年代以降を中心に、関係者の回想や地域に保存されている資料、現役当時に現地を訪れた鉄道研究家の記録を通じ、展示や見学会・講演会などで当時を振り返るこれまでにない大規模なものです。絶好の機会ですので、今から道東行きを検討してみられていかがでしょうか。

20160901115010-5ddd34c708777698ab71328cc8d1df4157b2b847.jpg
▲道東の簡易軌道の象徴ともいえる「ミルクゴンドラ」。沿線の牧場からこの無蓋車にミルク缶が積み込まれていった。'13.11.8 P:名取紀之
クリックするとポップアップします。

ことに10月16日(日)と11月6日(日)には現地のバス見学会も予定されています。博物館学芸員の同行のもと、遺構見学や線路跡散策はもとより、現役当時のことを伺う「簡易軌道の話を聞く会」も予定されており、ファンにとってはまたとない機会となるはずです。
■関連行事
●バス見学会<鶴居・標茶編>2016(平成28)年10月16日(日)9:00~17:00
      <浜中・別海編>2016(平成28)年11月6日(日)9:00~18:00
【内容】遺構見学・線路跡散策・現役当時のことを伺う「簡易軌道の話を聞く会」を開催予定
【集合】釧路市立博物館
【参加費】各300円
【定員】各30名(小学生以上・小学生は保護者同伴)
【募集】事前申し込みが必要 前月の1~9日に受付(郵便もしくはFAXにて受付)
 〒085-0822 釧路市春湖台1-7 釧路市立博物館 FAX 0154-42-6000
 「簡易軌道バス見学会<鶴居・標茶(10/16)>もしくは<浜中・別海(11/6)>」あて
 ※参加者全員の「氏名・年齢・連絡先(電話・住所)」を記入

20160901115033-f28f76728c6ec7c97bd188deec06a435bc9b83b8.jpg
▲標津線奥行臼駅も当時のまま保存されている。簡易軌道はこの駅前広場から根釧原野のど真ん中、上風連まで通じていた。'13.11.8 P:名取紀之
クリックするとポップアップします。

また、11月26日(土)には簡易軌道研究の第一人者・湯口 徹さんを迎えて講演会も開催されます。僭越ながら私も講演をさせていただく予定となっておりますので、ぜひお運びいただければ幸いです。
■簡易軌道と鉄道遺産講演会
【日時】
 2016(平成28)年11月26日(土)13:30~16:00
【講演者(敬称略)】
 湯口 徹(鉄道研究家)「北海道殖民/簡易軌道」
 名取紀之((株)ネコ・パブリッシング編集局長・日本鉄道保存協会顧問)
「唯一無二の地域遺産をどう活かすか~道内そして全国の事例から~」
【会場】
 釧路市立博物館 講堂(入場無料・申込不要)

20160901121400-7ad7afa0cfe71f7981f47221b34f023f2095e22d.jpg20160903093739-17e1b4f4771943fd2852f08064c3f417e6c2b519.jpg

▲企画展「釧路・根室の簡易軌道」のフライヤー。
クリックするとポップアップします。

企画展「釧路・根室の簡易軌道」
■展示
【釧路市立博物館】
 2016(平成28)年10月29日(土)~2017(平成29)年1月15日(日)
(以下、巡回展示:内容が一部縮小する)
【釧路空港ビル】2017(平成29)2月1日(水)~28日(火)
【別海町図書館】2017(平成29)3月3日(金)~16日(木)
【浜中町総合文化センター】2017(平成29)3月18日(土)~4月2日(日)
【鶴居村ふるさと情報館みなくる】2017(平成29)4月7日(金)~5月7日(日)
【標茶町図書館】2017(平成29)5月12日(金)~6月11日(日)
■NHK番組で振り返る「簡易軌道と酪農の記録」
【日時】2016(平成28)年11月12日(土)13:30~15:00(予定)
【会場】釧路市立博物館 講堂(入場無料・申込不要)
【主催】NHK釧路放送局・釧路市立博物館
■酪農・乳業と簡易軌道講演会
【日時】2017(平成29)年1月14日(土)
【講演者(敬称略)】佐々木正巳(雪印メグミルク(株))
【会場】釧路市立博物館(入場無料・申込不要)
■記録集の発行
【刊行】釧路市立博物館(2017(平成29)年3月)
【体裁】A4判・96ページ(予定)
【内容】企画展内容、調査過程で得られた過去資料・オーラルヒストリー記録などを収録する。
【予価】750円
・主催 釧路市立博物館
・共催 鶴居村教育委員会・標茶町教育委員会・浜中町教育委員会・別海町教育委員会・釧路空港ビル株式会社・釧路臨港鉄道の会・釧路市立博物館友の会
・後援 北海道新聞釧路支社・釧路新聞社・NHK釧路放送局・FMくしろ
・協力 株式会社釧路製作所・雪印メグミルク株式会社・東邦コンサルタント株式会社・NPO法人名古屋レールアーカイブス

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

20160901170131-ce3a02402ad41605d1168ee2b8225e8839f3073b.jpg
▲「プレミアムカー」を連結した8000系車輌イメージ。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

20160901170201-7fd86a46189dd53548b963a5f994caf8aa44eb53.jpg京阪電気鉄道株式会社が2017(平成29)年度上期を目指して導入を進めている座席指定の特急車輌の名称とデザインが決定し、プレス発表されました。名称は"ちょっとしたぜいたく感"を味わっていただきたいという思いから「プレミアムカー」に決定。これに伴い、京阪特急の伝統的なシンボルマークである鳩マークとプレミアムカーのグレード感を表す三つ星を組み合わせ、プレミアムな車輌と旅客サービスを表現したエンブレムも作成され、「プレミアムカー」の外観や内装などにあしらわれます。

▲京阪特急の伝統的シンボルである鳩マークに、「プレミアムカー」のグレード感を表す三つ星を組み合わせたエンブレム。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

外観デザインについては、雅やかな京都への旅を想起させる京阪特急のカラーイメージはそのままに、特別車輌の乗降口としての存在感をより際立たせる金色を扉周りに配しています。また、京阪電車では初となる1扉車へと改造し、金色の扉をより特別なものとして位置づけます。

20160901170230-27ecab49f774a53bdfa6e0ba33d9d84ccee7f9ad.jpg
▲「プレミアムカー」の外観デザインのイメージ。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

内装は漆黒色とやわらかな生成り色を基調とした落ち着きある空間に、金色をアクセントカラーとして配したものとなります。シートは、快適性とパーソナル空間の演出にこだわって、オリジナルのリクライニングシートを新たに導入。2+1の3列配置となります。

20160901170255-270051a06bc85a9af6c46da8776df459ee1182d9.jpg
▲エントランス部のデザインイメージ。エントランスと客室を区切ることによって落ち着いた車内空間を演出する。エントランス部にはガラス仕切りを設置。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

20160901170320-589862d8d7f559dc331080233378b9093bd2f46c.jpg
▲座席のイメージ。座面幅を現行の430㎜から460㎜とし、背もたれの高さも640㎜から770㎜としたラグジュアリー感のあるシート。前後の座席間隔も920㎜から1,020㎜に拡大。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

なお、この「プレミアムカー」導入に向けて、特急車輌(8000系)の改造工事が開始されます。これに伴い、9月24日(土)より8輌編成の8000系の一部を7輌編成に変更して営業運転するほか、一部列車の使用車輌や発着番線が変更されます(9月中旬頃より、京阪電車ホームページ(http://www.keihan.co.jp/traffic/)で案内予定)。

20160901170343-319e456d594bd8a059d62a8ad4bf9822e4d9a5a4.jpg
▲「プレミアムカー」の組み込みイメージ。(京阪電気鉄道プレスリリースより)
クリックするとポップアップします。

利用料金、チケットの予約、発売方法、アテンダントサービスなどについては現在検討中であり、今後内容が確定しだい発表される予定です。なお、「プレミアムカー」は現在試作モデルを製作中で、今秋の「ファミリーレールフェア」(寝屋川車両基地で開催)にて展示される予定です。

20160823222152-107f81fba307b67f84aeb7f8e277df7da6731d94.jpg

20160812144117-9c3f4f2f5dd65023d13e3f387fb62bb899160425.jpg

20160729165824-b2d81f3a1132d221b4dc8b5c9e6a8c51da8dcb0d.jpg

20160411195235-4d1d42b37f1bb46cf57b6a5f3d9d5a243b6ce5fc.jpg

レイル・マガジン

2016年9月   

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
「編集長敬白」が携帯電話でもご覧になれます。下記アドレスもしくはQRコードを読み取ってアクセスしてください。
http://rail.hobidas.com/blog/
natori/m/

ホビダス・マーケット新着MORE

  • 俺がイル
ネコ・パブリッシングCopyright © 2005-2016 NEKO PUBLISHING CO.,LTD. All right reserved.