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2016年8月 2日アーカイブ

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▲阿字ヶ浦駅ホームの終端部でサマーセミナー参加者の皆さんに延伸ルートを説明する吉田社長(右)。画面奥が阿字ヶ浦海岸で、新線は左へ大きくカーブを切って高架で西進する。'16.7.30
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今回のサミットの大きな議題でもあったローカル鉄道の路線延伸。JR可部線がひと足早く延伸を実現(来春予定)し、それに続くかたちでひたちなか海浜鉄道の延伸計画が具体化してきていますが、いずれもそこにいたるまでの語り尽くせぬ努力と、数値的な裏付けがあってのことです。存廃に揺れてきたローカル鉄道が、まさか自ら延伸を実現させようとは、ひと昔前までは想像さえできなかった新たな局面です。

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▲最終的に検討された3つの延伸ルート案。(サミット資料より)
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さて、ひたちなか海浜鉄道の延伸ルート案は、最終的に3案に絞り込まれました。まずA案は「公園敷地内ルート」と通称されるもので、阿字ヶ浦土地区画整理事業地内を通過、高架で県道を横断後、公園敷地内を通り西口ゲート付近に終着駅を設けるもの。B案は「公園外(安全運転センター側)ルート」と通称されるもので、県道は横断せずに主に県道沿いの未利用地を含む公有地を通り、駅は中央口付近と商業施設が集積する未利用地に設けるものです。両案ともに適用法は鉄道事業法ですが、A案の場合は公園敷地内に入るため、都市公園法によって高架か地下である必要が生じます。さらにアプローチ部にある多目的広場への支障回避の必要から公園を大回りすることが不可欠です。最後のC案は「公園外(県道内)ルート」と通称されるもので、県道道路区域内に線路を敷設し駅を設けるものです。当然、適用法は軌道法となり、車輌長さ(30m以内)や最高運転速度(40㎞/h以内)など鉄道事業法とは異なる制約を受けることとなります。

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▲阿字ヶ浦海岸から阿字ヶ浦駅方向を見る。画面中央の森の奥が阿字ヶ浦駅で、かなりの高低差があるのがわかる。延伸ルートは高架で画面右方向に進むことになる。'16.7.30
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20160801122612-e96785603e666e594fed64107f1e2a4843585f1c.jpg検討を重ねた結果、ひたちなか海浜鉄道湊線の延伸を実現する会(会長・本間源基市長)ではB案「公園外(安全運転センター側)ルート」を推奨ルートとし、今後、ひたちなか市では各種設計や事業認可の取得などを経て、平成36年度(2024年度)の運行開始を目指すこととなります。

▲国営ひたち海浜公園の西口ゲート。延伸時にはこの西口ゲートの県道西側に新駅が設置される予定。'16.7.30
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▲国営ひたち海浜公園の人気スポット「みはらしの丘」。春には約450万本のネモフィラ、秋には約3万2千本のコキアが見事な色彩のカーペットを描く。近年では訪問客の2割をインバウンド観光客が占めているという。'16.7.30
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ひたちなか海浜鉄道は吉田社長のもと、定期利用者の増加を図る施策を中核に据え、ダイヤの微妙な改善など、地道な経営努力を積み重ねてきました。その結果、輸送人員、旅客運賃収入、営業収入ともに順調に伸び続けており、さらには年間300日は活動していると言われる「おらが湊鉄道応援団」の見事なサポートもあってからこそ、一時は存廃の際に立たされた湊線が延伸計画を打ち出すまでになったわけです。

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▲暮れなずむ阿字ヶ浦海岸。海浜鉄道を名乗りながら車窓に海が見えないひたちなか海浜鉄道だったが、この延伸で、ここ阿字ヶ浦海岸が望めることになりそうだ。'16.7.30
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5年目を迎えた今年のローカル鉄道・地域づくり大学サマースクールは、延伸という明るいテーマを得て、これまでにない盛り上がりを見せて充実した2日間のプログラムを終えました。ローカル鉄道・地域づくり大学OBの山田和昭さんが若桜鉄道の公募社長に就任されたように、数年後にはこのサマーセミナー参加の皆さんの中から、地方鉄道の将来を担う方が輩出するやもしれません。

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