鉄道ホビダス

2016年7月28日アーカイブ

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▲加世田の車庫内で再塗装が進むキハ103。横には加藤製DLと2号蒸気機関車が見える。'16.7.15 P:清原正明
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北海道の話題が続きましたが、今日は一気に飛んで南国・鹿児島の話題をお届けしましょう。今年、鹿児島交通南薩線は廃止32年を迎え、8月11日(木/祝)に地元の南さつま市教育委員会が主催して鉄道遺構を巡るツアーが開催されます。通常は見ることのできない車庫内の車輌も特別公開されるとのことです。

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▲現在は加世田バスターミナルとなっている旧加世田駅跡。ロータリー中央にはDD1201が鎮座している。'16.7.15 P:清原正明
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南薩線の廃線跡については以前ご紹介したことがありますので(アーカイブ「今も残る南薩摩線の痕跡」参照→こちら)、今回は加世田の保存車輌について概観してみましょう。レポートをお送りくださったのは、前回に続いて清原正明さんです。

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▲一時は荒廃した姿だった1号蒸気機関車もすっかりきれいになって車輌庫内に保管されている。'16.7.15 P:清原正明
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▲同じくきれいになった2号機(左)と、1913(大正2)年製を示すハノマーク社の製造銘板(右)。'16.7.15 P:清原正明
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1号機、2号機
南薩鉄道開業の前年、1913(大正2)年にハノマーク社(ドイツ)から3輌を購入、1~3号機として使用されたものです。整備重量27tのCタンク機で、3号機は廃車・解体されましたが、1号機と2号機は加世田の車庫内で保管されています。

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▲DD1201とともにロータリー中央に置かれた4号機。日車製のCタンク機で、各地に同系機が見られた。'16.7.15 P:清原正明
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大正末期の自社発注機で日本車輌の製造。キャブ助士側の後部に人差し指の太さの穴が開いていますが、これは太平洋戦争末期、米軍機の機銃掃射を受けた名残で、社員や乗客に死傷者が出てしまいました。現在は加世田バスターミナルで屋外展示されています。

▲4号機のキャブには戦時中に上日置付近で米軍機の機銃掃射を受けた際の弾痕が残る。'16.7.15 P:清原正明
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なお、同型機に薩南中央鉄道の1号機があり、同鉄道が戦時中に併合され知覧線となった際に9号機に改番されて使用されましたが、こちらは現存しません。

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▲あと一息で再塗装が完了するキハ103。国鉄キハ07系の兄弟車ながら相違点も多い。'16.7.15 P:清原正明
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キハ103号
1952(昭和27)年に川崎車輌で6輌製造されたうちの1輌です。国鉄キハ07の類似車ですが、車内のドア部分にステップが無く、いわゆる電車のような車体となっています。南薩線の低いホームに対応するため、引き出し式のステップを装備しているのが特徴で、駅に到着の際は車掌が操作していました。総括制御ができず、2輌以上の運転には複数の運転士を必要としました。

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▲引出式のステップ(左)も大きな特徴。右はその運転台。'16.7.15 P:清原正明
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▲車内には低いクロスシートが並ぶ(左)。さらに床の点検蓋を開けるとエンジンが真下に接近していることがわかる(右)。'16.7.15 P:清原正明
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南薩鉄道記念館がオープンし、車庫風の建物内に置かれたキハ103号は「ぽっぽ亭」という食堂に利用されていましたが、その後、車輌展示はバスローターリー内の2輌に留め、残りは現在置かれている車庫内に移されています。

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▲バスロータリー中央に展示されているDD1201。南薩線で最後まで活躍した機関車。'16.7.15 P:清原正明
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20160728131726-9b2aa85a6d8a613cc40d276cc7b7a467734fd70c.jpgDD1201、DD1202
運転整備重量36tのDLで、1961(昭和36)年にDD1201が、翌年DD1202が新三菱重工
で製造されました。エンジンには過給機を装備、台車まわりも全く異なり、国鉄DD11と比べて重厚な印象を受けます。正面に補助ラジエーターを装備していますが、オーバーヒート対策として後から取り付けられたものです。
現在はDD1201がバスターミナルで屋外展示、DD1202は車庫内で保管されているます。

▲DD1202は庫内で保存されている。本来のラジエータグリルの隣には増設されたラジエータコアが見える。'16.7.15 P:清原正明
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12号機
国鉄C12と同型ですが、国内唯一の戦時型スタイルとなっているのが特徴です。自社発注で汽車会社が終戦間際に製造、戦後増備された13~14号機は日本車輌製で、こちらは標準的なスタイルに戻されました。国鉄では簡易線向けの小型機という印象ですが、南薩線では大型機扱いで、線路状態の悪い加世田以南には入れず、伊集院~加世田間で運行されました。現在は南さつま市運動公園で保存されていますが、状態は極めて悪いと言えましょう。

▲角型ドームなど戦時設計を反映した12号機。残念ながら現状はかなり荒廃している。'16.7.15 P:清原正明
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▲車庫内には"カトー君"もいる。日通などで良く見られた10t機である。'16.7.15 P:清原正明
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南薩線廃線跡巡りツアー
1 日 時     8月11日(木) 祝日〔山の日〕
          受付 午前8時30分 出発 午前9時 到着 午後3時頃
2 集合場所   南さつま市民会館前 〔市マイクロバス利用〕
※ 南さつま市役所本庁舎道路向かい側
3 コ ー ス   南薩鉄道記念館見学→保存車輛見学→南薩線遺構
        (旧加世田駅~伊集院駅)15か所ほど見学→市民会館前
4 募集人員   先着60人 ※小学生以上
5 参 加 費   鉄道記念館入館料 中学生以上200円・小学生100円
6 お弁当・お茶  600円  ※ 希望者のみ
7 申込・お問合せ先  要電話予約   
  〒897-0003
            鹿児島県南さつま市加世田川畑2627番地1
            南さつま市教育委員会 生涯学習課 文化係
            電話番号 0993-53-2111
            内線2408・2409
※詳しくは →こちら

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