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留萌本線留萌-増毛間廃止へ。

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▲奇しくも先月行なった増毛の定点観測から。雄冬連山をバックに走る現在のキハ54(上)と41年前の9600。画面右奥が増毛駅で、漁港の防潮堤が整備されて駅は見えなくなってしまっている。'15.7.17/'74.3.29 増毛-箸別
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昨日、JR北海道から「留萌線(留萌・増毛間)の鉄道事業廃止」が発表されました。先日ご紹介した「新十津川駅再訪」(→こちら)の際にも、第三者委員会「JR北海道再生推進会議」が発表した提言書で、1キロあたりの一日平均輸送人員500人未満の「利用の少ない区間」として俎上にのせられた7線区8区間に「留萌線深川-増毛間」が含まれており先行きが懸念されておりましたが、これほど早く"廃止"が決まってしまうとは思いませんでした。

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▲平成28年度中の鉄道事業廃止が明らかになった留萌-増毛間。16.7㎞8駅が廃止となる。なお、途中駅の瀬越、阿分、信砂、朱文別、箸別の5駅は国鉄時代は臨時乗降場(瀬越は臨時駅)で、比較的臨時乗降場の多かった宗谷本線、羽幌線、留萌本線、深名線にあっても、これだけ連続するのは珍しかった。(地理院地図に加筆)
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実は先月渡道した際に、今から41年前、1974(昭和49)年に訪れた際の写真を携えて定点撮影をしてみようと増毛を再訪したばかりでした。今日はその定点観測写真を交えて留萌本線留萌~増毛間を振り返ってみましょう。

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▲増毛駅ホームの今昔。旅客線の海側にはささやかな貨物ヤードが広がっていたが、今では空地となってしまっている。'15.7.17/'74.3.29 増毛
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JR北海道のプレスリリースによれば、同区間は「輸送密度は弊社発足以降、昭和62年度の480人から平成26年度には39人と12分の1以下に減少し、また、収支状況も営業収入は平成25年度で7百万円に対して経費は25倍近く要していると推計され、差し引きすると年間約1億6千万円以上の赤字」となっているそうで、経営改善が喫緊の課題となっている同社にとっては看過できない状況でしょう。

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▲構内の山側には転車台が備えられ、深川機関区の9600はここで方転して帰っていった。現在ではピットの跡さえ発見することは困難で、藪が広かるばかり...。'15.7.17/'74.3.29 増毛
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▲増毛の転車台は機関車のエアを使って回転するいわゆる"尺取虫"。ブレーキホースが転車台のシリンダーへと繋げられているのがわかる。機関車は19609〔深〕。'74.3.29 増毛
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また、海岸沿いを走る箸別-増毛間では融雪期に斜面から線路に流出した雪・土砂等に乗り上げて列車が脱線する事故が二度発生しており、将来にわたって安全を確保するためには数十億円におよぶ多額の防災工事費が必要となります。さらに路線バスの運行もある(鉄道一日上下13本に対しバス22本)ことから、鉄道事業廃止という最終決断に至ったとしています。

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▲駅本屋のホーム側。「留萌本線終着駅」の看板が取り付けられている。廃止の噂が流れてからというもの、訪れる観光客が一気に増えたという。'15.7.17 増毛
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▲駅本屋正面。無人駅だが、駅舎はささやかなショップとして活用されている。'15.7.17 増毛
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▲駅前の「風待食堂」は1981(昭和56)年に公開された高倉 健主演の映画「駅 STATION」の舞台で、増毛随一の観光名所ともなっている。'15.7.17 増毛
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具体的な廃止時期は「平成28年度中」。つまり来年4月1日から再来年3月31日までの間ということになりますが、上記安全面の理由などを勘案すると、年度末を待たずに降雪期前に廃止となる可能性も考えられます。いずれにせよ、江差線木古内~江差間42.1㎞の廃止から2年あまりの時を経て、再び道内の鉄路が消えることになってしまいました。

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▲93年にわたって留萌本線の終点を務めてきた増毛駅の車止め。サバトラのネコが悠々と横切っていった。'15.7.17 増毛
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