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2015年8月 3日アーカイブ

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▲付属編成のS201編成を先頭にしたE353系量産先行車。デザインはKEN OKUYAMA DESIGN 奥山清行氏。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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JR東日本では、老朽化した「スーパーあずさ」用E351系の取替を目的に、性能評価や技術検証を行うためにE353系量産先行車を導入することを発表していましたが(アーカイブ「中央線新型特急電車E353系を発表。」参照→こちら)、去る7月29日に落成し、8月2日に松本車両センターで報道公開が行われました。

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▲前照灯は縦に配置され、後部標識灯はその上に横位置に配置される。また、前面・側面とも「E353」のロゴが入る。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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今回導入された量産先行車は、基本編成が9輌(5M4T/編成番号S101)、付属編成が3輌(2M1T/編成番号S201)の計12輌編成で、編成・車号は別表のとおりとなっています。
このうち付属編成は全電動車となっていますが、制御電動車のクモハE353-1とクモハE352-1は、E129系と同様に前位側台車を付随台車、後位側台車を動力台車とし、MT比率を2M1Tとしています。

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▲付属編成の新宿方先頭車で1号車のクモハE353-1。付属編成の先頭車は、前位側に付随台車を履く。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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デザインコンセプトは、外観を「伝統の継承未来への躍動」として、あずさのDNAを引き継ぎながら、日本の中央を走り抜ける新時代のダイナミズムを表現しています。また、内装は、普通車が「南アルプスの梓川のきよらかさ」としてシンプル、清涼、透明感を表現。グリーン車は「機能性と高揚感、クラス感」として、モダンでシンプルですが上質、機能的な鮮やかさを表現しています。
外観塗色は「アルパインホワイト」(南アルプスの雪色を表現)をベースに、前面から屋根肩部にかけて「あずさバイオレット」(あずさ伝統色の継承)のラインが入り、前面は「ストリームブラック」(風を切って疾走していくキャノピーの流線型を強調する魂感のあるブラック)、窓回りは「キャッスルグレー」(やや青みのあるメタリックグレーにより松本城の青みがかった漆黒を表現)としています。

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▲「機能性と高揚感、クラス感」を内装コンセプトとしたサロE353-1の客室内全景。床はカーペット敷き。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲グリーン車の腰掛。普通車とも可動式マクラと背面の大型テーブルを採用している。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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車体はアルミニウム合金製で、VVVFインバータ制御方式を採用。さらにJR東日本の在来線特急電車では初めて空気ばね式車体傾斜方式を採用し、現行のE351系の振り子式車体傾斜方式と同等の走行性能を実現するほか、一部の先頭車(クモハE353-1、クハE353-1、クハE352-1)とグリーン車のサロE353-1にはフルアクティブ動揺防止装置を採り入れ、さらに車体間ダンパ装置も採り入れて乗り心地の向上を図っています。

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▲「南アルプスの梓川のきよらかさ」を内装コンセプトとした普通車客室内。普通車の床は歩行音の小さいゴム床となっている。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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客室内は静粛性を向上した床構造とし、空気清浄機を設置しているほか、空調を個別吹き出しとし、各座席で風向きと風量の調整を可能としています。また、室内照明にはLED間接照明を採用し、消費電力の低減を図っている。なお、LED間接照明もJR東日本の在来線特急電車では初めての採用となっています(新幹線車輌ではE7系で採用)。
グリーン車のサロE353-1は2人掛け腰掛と車いす対応腰掛2席を配置し、シートピッチは1,160mmで定員は30名。普通車はシートピッチ960mmの2人掛け腰掛を配置し、一部車輌には車椅子対応の腰掛を用意し、普通車の定員は基本編成が502名、付属編成が154名となっています。

20150803180711-b15ba4806b313db17b326f02b6599b3d97729dee.jpgまた、グリーン車・普通車とも、各座席にパソコンを置ける背面テーブルとコンセントを設置しているとともに、車内案内表示器にフルカラーLEDを採用し、行先・停車駅案内等のほかに運行情報やニュースなどを配信します。このほか、改良型ハンドル形電動車いす対応の大型トイレや多目的室を設置しているほか、セキュリティー面として、各客室の出入口に防犯カメラ、各客室とすべてのトイレ内に乗務員と連絡可能な非常通話装置を設け、自動体外式除細動器(AED)をサロE353-1に1台設置しています。
▲腰掛下部にコンセントを設置。なお、車いす対応席など一部の腰掛は肘掛下部に設置している。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲改良型ハンドル形電動車いす対応の大型トイレ。写真はサロE353-1に設置のトイレ。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲E351系と同様に、高速走行時の視界や安全性を考慮して高床構造の運転台を採用。なお計器類はグラスコクピット化されている。'15.8.2 松本車両センター P:RM(伊藤真悟)
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E353系量産先行車は今後各種性能試験が実施され、その結果を量産車に反映させていく予定となっていますが、量産先行車の営業運転投入時期は現時点では未定となっています。
なお、このE353系量産先行車につきましては、本誌次号(8月21日発売号)でさらに詳しくご紹介する予定です。
取材協力:東日本旅客鉄道株式会社 長野支社

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