鉄道ホビダス

2015年3月アーカイブ

E235系量産先行車登場。

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▲クハE235-1を先頭にしたE235系量産先行車。編成番号は「01」となっている。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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JR東日本では、昨年7月2日に新型通勤電車(E235系)量産先行車を新造し、山手線に投入することを発表していましたが(→こちら)、このほど(株)総合車両製作所新津事業所で落成。3月23日には信越本線で試運転を実施、3月26日には配給輸送のうえ東京総合車両センターに到着しました。山手線に新車が投入されるのは、2002(平成14)年のE231系500番代以来、実に13年ぶりのことです。

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▲その正面。路線名、行先(方面)表示に続いて、たんぽぽのイラストが表示された。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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このE235系量産先行車の報道関係者向けの公開が、到着後わずか2日後の3月28日に東京総合車両センターで行われました。
編成は渋谷・品川方(内回り/新宿場面)からクハE235-1+サハE235-4620+モハE235-1+モハE234-1+サハE234-1+モハE235-2+モハE234-2+サハE235-1+モハE235-3+モハE234-3+クハE234-1となっており、サハE235-4620はE231系500番代に組み込まれていたサハE231-4620を改造したものです。

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▲E235系量産先行車編成図。
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▲モハE235-1。後位側屋根上にシングルアームパンタグラフを1基搭載する。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲モハE235-2。前位側屋根上に予備パンタグラフを搭載する2パンタ車。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲モハE235-3。後位側屋根上にシングルアームパンタグラフを1基搭載するほか、架線状態監視装置が設置されている。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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E231系500番代では車体側面の幕板部と腰部、前面窓下に「うぐいす色」のラインカラーをまとっていましたが、E235系量産先行車では前面部と側扉部にラインカラーをまとっているのが外観上の特徴です。

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▲モハE235-3の後位側屋根上に設置されている架線状態監視装置。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲サハE235-1の床下に搭載されている線路設備モニタリング装置(左)と、同じくサハE235-1の後位側床下に搭載されている慣性正矢軌道検測装置(右)。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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また、JR東日本の技術開発成果を取り入れた次世代の車輌ということで、地上設備状態監視機能と車輌状態監視機能を有し、モハE235-3の屋根上には架線状態監視装置が、サハE235-1の床下には線路設備モニタリング装置と慣性正矢軌道検測装置が設置されています。

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▲列車情報管理装置はE231系500番代は「TIMS」だったが、E235系量産先行車は「INTEROS(インテロス/次世代車両制御システム)」を装備している。「INTEROS」はINtegrated Train communication networks for Evolvable Railway Operation Systemの略。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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一方、客室内は、これまでの中吊り広告スペースを撤去し、荷棚部と車端妻部の貫通扉上に液晶画面を設置しているのが特徴です。また中間車は優先席を増設するとともに、各車輌に車椅子やベビーカー等で利用しやすいようにフリースペースを設置しています。

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▲クハE235-1の客室内。吊手と腰掛背ずり部はラインカラーに。車体は総合車両製作所ブランドの"sustina"。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲クハE235-1の後位側妻面。優先席とフリースペースを設ける。貫通扉上にも液晶画面を設置している。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲扉間の荷棚上に設置されている液晶画面。単独での表示や3つの画面を連動した表示も可能。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲サハE235-4620の客室内。各車と同様に吊手と腰掛背ずり部はラインカラーとされ、液晶画面が追設されている。なお袖仕切板は変更されていない。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲サハE235-4620の前位側妻面。2位側はフリースペースとされ、貫通扉上に液晶画面を設置している。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲サハE235-4620に設置された液晶画面(左)。改造で設置されたことから、他車と異なり面一ではない。サハE235-4620の5人掛部の上部には液晶画面は設置されていない(右)。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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20150330180258-388a46496283dd4e101b8a63c5dbcbeac8aa2af0.jpgなお、サハE231改造のサハE235-4620も液晶画面の設置やフリースペース化などの改造が施されていますが、荷棚の構造の関係からか、5人掛けの上部には液晶画面は設置されていません。

▲号車・車号表示ステッカーの下には"sustina"のロゴステッカーが貼り付けられている。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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▲運転台は速度計・圧力計類もモニタ表示となり、グラスコックピット化されている。'15.3.28 東京総合車両センター P:RM(伊藤真悟)
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ついにベールを脱いだE235系量産先行車。今後は各種試験を行い、今年秋頃より営業運転を開始する予定となっています。
取材協力:東日本旅客鉄道株式会社

※明日は出張のため休載させていただきます。

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▲魚梁瀬の車庫で顔を合わせた野村組工作所製ディーゼル機関車L-69(右)と複製された谷村式ディーゼル機関車(左)。このエンドレス軌道も間もなく春本番、そして新緑眩い季節を迎える。'14.7.27 P:名取紀之
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高知県東部地域では来月4月29日から12月23日まで、東部地域博覧会が開催されます。本誌誌上の広告でもご覧になられた方もおられるかと思いますが、この東部博期間中には、魚梁瀬(やなせ)森林鉄道ジオラマ展や、魚梁瀬森林鉄道アート&ライブなど、さまざまなイベントが企画されています。

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▲まるで現役軌道と見間違うばかりの五味隧道。1911(明治44)年の開通時に建造された石造隧道で、対岸の馬路村ふるさとセンター「まかいちょって家」からも見ることができる。経済産業省の近代化産業遺産群に認定。'14.7.26 P:名取紀之
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RMライブラリー『魚梁瀬森林鉄道』で詳しくご紹介していますが、明治時代末に敷設された魚梁瀬森林鉄道は、高知県東部地域にある5つの町村(奈半利町・田野町・安田町・北川村・馬路村)が集まった中芸地域で活躍した全国屈指の大森林鉄道で、現在でもその遺構のうち18物件が国の重要文化財として大切に保存されています。

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▲見事な鋼トラス橋の小島橋(北川村)。魚梁瀬森林鉄道遺産の中でも最も大きな橋。'14.7.26 P:名取紀之
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これまでにも小ブログでもご紹介しておりますが(アーカイブ「魚梁瀬森林鉄道跡を行く」参照→こちら、「魚梁瀬森林鉄道の保存機たち」参照→こちら)、魚梁瀬森林鉄道沿線にはさまざまな特筆すべき遺構を見ることができ、さらに動態復活を遂げた野村式ディーゼル機関車など、在りし日の"林鉄"を実感できる取り組みも積極的になされています。今回の「まるごと東部博」会期中にはさまざまなイベントも計画されており、この機会に訪問プランを練ってみられはいかがでしょうか。

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▲野村式ディーゼル機関車を再現したジオラマ。P:高知県東部地域博覧会中芸推進委員会事務局提供
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【魚梁瀬森林鉄道ジオラマ展】
中芸5町村にまたがる魚梁瀬森林鉄道の在りし日の姿を再現したジオラマ展。国の重要文化財に指定されている遺構をはじめ、材木の伐採から搬出までをその風景とともに再現することで森林鉄道が走っていた中芸地域の往時の姿の一端が甦ります。ジオラマ展を見た後は、実物の遺構を見にお出かけください。
■平成27年7月18日(土)~12月6日(日)10:00~17:00
■北川村「モネの庭」マルモッタンフローラルホール
 ◎休園日/毎週火曜日(祝日の場合は開園)
 ◎入園料/大人700円、小・中学生300円
 ◎駐車場/100台
 
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魚梁瀬森林鉄道の遺構やそれにまつわる場所を会場にライブコンサートやキャンドルアート展を開催します。会場の雰囲気とあいまった音楽や光の演出をお楽しみください。
■平成27年5月23日(土)18:00~20:00 
 ◎出演/黒田月水(土佐琵琶)
 ◎会場/奈半利町ふるさと海岸(高知県安芸郡奈半利町甲2293-2地先)
■平成27年6月20日(土)14:00~16:00 
 ◎出演/ザッハトルテ(アコーディオン・ギター・チェロ)
 ◎会場/馬路村河口隧道(高知県安芸郡馬路村馬路字河口1551番6先)
■平成27年7月18日(土)16:00~17:00 
 ◎出演/クロパンクロポン(アーコディオン・ギターandmore)
 ◎会場/馬路村魚梁瀬丸山公園(高知県安芸郡馬路村馬路村大字魚梁瀬)
■平成27年8月8日(土)18:00~20:00 
 ◎出演/坂野志麻(アコーディオン)×藤岡さわ(キャンドルアート)
 ◎会場/北川村小島橋(高知県安芸郡北川村小島)
■平成27年9月26日(土)未定 
 ◎出演/biscotti(ヴォーカル・ギター・パーカッション)
 ◎会場/未定(決まり次第HPで発表します)
■平成27年10月17日(土)18:00~20:00 
 ◎出演/KYAS(ウクレレ)×藤岡さわ(キャンドルアート)
 ◎会場/安田町エヤ隧道(高知県安芸郡安田町別所)
 (※場所、出演者等は変更になる場合がございます。詳細については、中芸観光協議会HPをご覧ください。)
 ◎入場/無料
 ◎駐車場/各会場により異なる

◎お問合せ
 高知県東部地域博覧会中芸推進委員会事務局(中芸観光協議会)
 TEL 0887-38-3306  FAX 0887-38-3307 
 E-mail chugeikanko@gol.com
 HP http://www.chugeikanko.com/
※魚梁瀬森林鉄道については「魚梁瀬森林鉄道Webミュージアム」http://rintetu.jp/→こちら もあわせてご覧ください。

※明日は不在のため休載させていただきます。

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▲志摩線を行く「つどい」。先頭のク2107の運転室背後が新設のフォトスポットとなっており、リニューアルに伴ってブルーのフィルムが張られている。'15.3.21 船津-志摩赤崎 P:RM(髙橋一嘉)
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一昨年の10月から伊勢市~賢島間で運転を開始し、好評を博している近鉄の観光列車「つどい」(アーカイブ「近鉄2013系"つどい"登場」参照→こちら)ですが、3月21日の運転から車内の仕様がリニューアルされました。

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▲モ2013のイベントスペースに設置された「海のあそびば」。約3000個のボールの海にからだを埋めたり、潜ったり、ボールを投げたりと遊ぶことができる。'15.3.21 P:RM(髙橋一嘉)
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近鉄の「つどい」について改めて説明しますと、通勤車の2000系を改造した2013系3輌編成の観光列車で、賢島方からモ2014-モ2013-ク2107の組成です。2014の全室と2107の半室は景色が楽しめるよう窓側を向いた腰掛を配置した座席スペースで、2014の運転室背後にはこども運転台も設置されています。また、2107の伊勢市方半室は「風のあそび場」というこども向けのフリースペースとなっており、側扉を改造した大型窓からは自然の風が取り込めるのが特徴です。そして中間車の2013はバーカウンターを持つイベントスペースが設置されていました。

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▲イベントスペースの伊勢市方に設置された「ゆらゆらハンモック」。'15.3.21 P:RM(髙橋一嘉)
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今回のリニューアルでは、従来は物販用の机が設置されていたイベントスペースの伊勢市方に、新たに2脚の「ゆらゆらハンモック」と、約3000個のボールを使用した「海のあそびば」(ボールプール)が設けられたほか、バーカウンター横にはラムネやチョコなど約15種類を販売する「駄菓子屋さん」も設けられました。また、バーカウンターではプリンやロールケーキなど飲食メニューの充実も図られています。

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▲モ2013のバーカウンター横に設置された「駄菓子屋さん」。どれでも5つで100円。'15.3.21 P:RM(髙橋一嘉)
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▲プリンやロールケーキなどこども向け飲食メニューの充実が図られたバーカウンター。なお、これまで志摩市、志摩市観光協会、志摩市商工会の協力により実施されていた「一品のふるまい」は3月29日の運転をもって終了する。'15.3.21 P:RM(髙橋一嘉)
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▲志摩スペイン村「パルケエスパーニャ」のキャラクターと記念撮影ができるク2107のフォトスポット。'15.3.21 P:RM(髙橋一嘉)
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さらに「風のあそび場」には志摩スペイン村「パルケエスパーニャ」のキャラクター、ドンキーとダルと一緒に記念撮影できるフォトスポットも設けられるなど、これまでにも増して「家族で楽しめる列車」としての魅力が充実したものとなりました。このリニューアルされた「つどい」は2016(平成28)年3月31日までの土休日を中心とした運行が予定されています。

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▲ありがとうの思いを込めて。'15.3.13 北陸本線今庄 P:下村 諒(愛知県) (「今日の一枚」より)
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3月12日発で惜しまれつつ定期運転を終了した「トワイライトエクスプレス」が、5月から旅行会社主催ツアーの団体臨時列車として西日本各地を巡ることとなりました。昨日JR西日本が発表したもので、「トワイライトの良さは車窓、食事など乗ること自体の楽しさにあります。この良さを平成29 年春に運行開始が予定されている「トワイライトエクスプレス瑞風」(アーカイブ「JR西日本の新寝台列車は"TWILIGHT EXPRESS 瑞風"参照→こちら)に引き継ぎ、地域の皆様とも一体となって、観光振興の推進にもつなげていきたいと考えています。」としています。

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▲ありがとうトワイライト。みんなに見送られ北へ走っていきました。'15.3.12 東海道本線西大路―京都 野々村聡太(京都府) (「今日の一枚」より)
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今回"復活"する「トワイライトエクスプレス」は、客室の編成を、人気の高かった「スイート」「ロイヤル」だけとし、これに食堂車、サロンカーを組み合わせた定員40 名の特別感のある列車となる点が大きな特徴です。

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▲最終日の前日、前々日と、運休が続き心配しましたが、沢山のファンに見送られる「トワイライトエクスプレス」は、幸せそうな顔をしていました。'15.3.13 信越本線長岡 小見博和(新潟県) (「今日の一枚」より)
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しかも車内サービスはこれまでのフランス料理等の食事をグレードアップし、さらに著名なブーランジェ、パティシエがプロデュースした「トワイライトエクスプレス」オリジナルのパンやデザートが用意されます。また、地域共生に繋がる取組みとして、車内や停車時での地元特産品の販売や伝統芸能の実演等も検討されており、JR西日本はこの取り組みを新たに誕生する「トワイライトエクスプレス瑞風」につなげていきたいとしています。

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▲最後の大阪行き「トワイライトエクスプレス」が多くの人々に迎えられていました。'15.3.12 函館本線五稜郭 成田佳也(北海道) (「今日の一枚」より)
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1 列車の運転内容
(1) 列車編成・客室等
・トワイライトエクスプレスの車輌編成を組みなおし、客室全て「スイート」「ロイヤル」とします。

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▲JR西日本プレスリリースより。
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(2) 運転区間・時刻
① 5~6月(山陽コース)
下り:大阪発(10 時頃)-(琵琶湖1周)-大阪-(山陽線)-下関着(翌15 時頃)
上り:下関発(10 時頃)-(山陽線)-大阪-(琵琶湖1 周)-京都着(翌18 時頃)
主な見所:琵琶湖(湖西線)、明石海峡(JR 神戸線)、瀬戸内海(山陽線)
※時刻等は変更になる場合があります。
② 7月~
・山陽コースに加え、山陰本線[大阪-(山陽・伯備線)-米子-(山陰線)-下関]を通るコースの設定を予定しています。
時刻、コース等は決まり次第案内いたします。
(3)運転日
(大阪・土曜発) 5/16 5/23 5/30 6/6 6/13 6/20 6/27
(下関・月曜発) 5/18 5/25 6/1 6/8 6/15 6/22 6/29
※7月以降の運転日は決まり次第案内いたします。
2 サービス等について
(1) 食事
・お食事回数は、朝食1 回、昼食2 回、夕食1 回をセット
・ディナーは、人気の高いフランス料理をさらにグレードアップ
・ディナー、朝食のパン、ディナーのデザートは、それぞれ人気ブーランジェ、パティシエが協力
パン:神戸三宮「サマーシュ」、大阪上本町「パリゴ」、デザート:「エスコヤマ」、「京都北山マールブランシュ」
(2) 地元と連携した取組み
・沿線自治体等の皆様と連携して、車内や停車時での地元特産品の販売や伝統芸能の実演等、お客様へのおもてなしも、計画しています。詳細が決まりましたら、案内いたします。
3 その他
・旅行会社主催ツアーの団体臨時列車です。同ツアーへのご参加は主催する旅行会社にお申込みください。(主催する旅行会社については決まり次第発表)

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▲The last Twilight。'15.3.13 室蘭本線豊浦―大岸 P:小川晃生(北海道) (「今日の一枚」より)
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なお、これに先立つ18日、JR西日本の真鍋精志社長は定例会見で機関車、食堂車を含む「トワイライトエクスプレス」用車輌の一部を来春オープン予定の「京都鉄道博物館」(アーカイブ「京都鉄道博物館展示車両譲渡式」参照→こちら)で保存展示する計画であることを発表されました。有終の美を飾る団体臨時列車の後も、京都・梅小路の地で「トワイライトエクスプレス」の歴史は末永く残ることとなります。

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▲白や銀色の冷蔵車を連ねた東北本線上り貨物列車を牽引するED75形58。後方には在日米軍用として運用されていた「冷凍車」レサ900形が連結されているのが見える。 1968.10 金谷川-南福島 P:浅原信彦 (『『ガイドブック最盛期の国鉄車輌』第11巻より)
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浅原信彦さんのライフワーク『ガイドブック 最盛期の国鉄車輌』は、戦後最大の白紙ダイヤ改正であった1968(昭和43)年10月ダイヤ改正、通称「よん・さん・とう」の時点を軸に、その当時に在籍した全ての車輌を解説するシリーズです。単行本は戦前型旧型国電を収録した第1巻を2004(平成16)年発売して以来、巻を重ねてまいりましたが、いよいよこのたび第11巻が完成しました。

20150323184844-26edcb6b20da444b6ff1fef2fe557d9293d7f6e9.jpg第10巻では直流新型電気機関車の完結編とともに、黎明期の交流電気機関車について収録しましたが、続く第11巻では、国鉄における交流電気機関車の代表形式とも言えるED75形をはじめ、ED73形、ED74形、ED76形の計4形式を収録しています。4形式というと少ないように思えますが、ED75形には「よん・さん・とう」時点だけでも東北用0・1000番代のほか、九州用の300番代、北海道用の500番代があり、これらを製造区分ごとに分類すると実に18種にもなります。本書では1000番代の「よん・さん・とう」後の増備、さらに700番代まで含めて解説しています。

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▲ED72形とともに「くの字」形の先頭形状が魅力だったED73形。ブルトレから貨物列車まで幅広く活躍したが、ED76形に置き換えられ1980年に全廃となった。 (『『ガイドブック最盛期の国鉄車輌』第11巻より)
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もちろん、その他の形式も概要から製造区分ごとの変化に至るまで詳細に解説しており、昭和30~40年代を中心に撮影された多くの写真とともに、若き日の交流電機たちの姿を見ることができます。

■『ガイドブック 最盛期の国鉄車輌』第11巻掲載形式
EF73形(0番代・1000番代)
ED74形
ED75形(0番代・1000番代・300番代・500番代・700番代)
ED76形(0番代・1000番代・500番代)
付:諸元表

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▲1963年に試作1・2号機が誕生したED75形は、製造区分ごとに細かな仕様変更が繰り返され、1976年までに実に302輌が製造された。 (『『ガイドブック最盛期の国鉄車輌』第11巻より)
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▲ED75形500番代の成果をフィードバックする形で誕生した北海道向けのED76形500番代。従来ならば新形式が起こされるべき存在だが、当時の国鉄部内の諸事情からED76形に含まれることになったといわれる。 (『『ガイドブック最盛期の国鉄車輌』第11巻より)
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もちろん連載時には掲載できなかった写真・資料も追加しておりますので、ぜひ1~10巻とともに書架にお揃えいただければ幸いです。なお、本誌での連載は現在発売中の380号からいよいよ新章・蒸気機関車編に突入しました。こちらにもご期待ください。

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▲(左上)利根川を渡り栗橋の築堤を下るEF57 7牽引の急行「八甲田」。50.3改正以降、「八甲田」はハネの連結が廃止され2輌目にワサフ8000が連結されて編成美が崩れてしまったが、EF57が先頭に立つ姿は貫録十分であった。'75.8.31 東北本線栗橋-古河(EF57 7〔宇〕、102レ「八甲田」) P:成田冬紀(『国鉄時代』vol.41「電気機関車1975」より)
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『国鉄時代』の新刊(vol.41)はひさしぶりの電気機関車特集をお送りします。特集はずばり「直流電気機関車」。東北本線、東海道・山陽本線、上越線、信越本線など主要幹線に君臨した直流電気機関車、特に旧型電機をクローズアップ。ワイドな誌面でEF57がEF58がダイナミックに駆け巡る、電機ファンの期待に応えた久々の大特集です。

20150320164235-390c39b99efe8648cec80eef926dae20de0d6509.jpg「輝けるEF57街道」は1975年から77年の終焉まで、青春の日々をともに過ごしたEF57の記録。撮影の帰りなどにデッキに乗車し、手摺につかまってパンタグラフを見上げたのも旧き時代ならではの思い出。「ゴナナ」への親しみが溢れる写真・記事です。
「電気機関車1975」では旧型電機にとっての一大転機となった昭和50年を中心に、その前後のEF56・EF57や貨物機EF10~15、輸入電機ED18・ED19など、蒸機の終焉とあい前後して消えていった電機からブームを巻き起こしたEF58にいたるまで、その動向を振り返ります。数々の名シーンが記憶の彼方から甦る方も多いことと思います。

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▲東海道荷物列車からの引退を1か月後にひかえても、下関に集結した26輌のゴハチたちは黙々とその任にあたっていた。早春の日の出直後、綺麗な原型小窓とワイパーの100号機が10輌ほどの荷物列車を軽々と牽引していく。'84.2.19 東田子の浦(EF58 100、荷32レ) P:松広 清(『国鉄時代』vol.41「EF58荷物列車最後の光彩」より)
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EF58といえば優等列車牽引がその華ですが、地道な荷物列車牽引もまた同機の主要な任務。「EF58荷物列車最後の光彩」では最晩年の荷物列車のいぶし銀の魅力をダイナミックな写真で構成します。最終運用でEF62にバトンを渡す場面はゴハチファンなら目頭の熱くなる光景です。

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▲(右上)貨物列車を牽引するED17 13〔豊〕。ED17の飯田線での活躍は59年3月から72年3月まで、13年間に及んだ。'71.6 飯田線三河河合-池場 P:渡辺渥美(『国鉄時代』vol.41「飯田線のED型電気機関車」より)
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20150320164345-c95a9cde74f333bb5b183de77e74db9d2e01722a.jpg輸入電機・私鉄買収機の桃源郷だった頃の飯田線を振り返った「ファンの目から見た飯田線のED型電気機関車」、小品としてはED16・ED17・ED24・EF11・EF13・EF52が元気に往来していた頃のアルバム「中央本線旧型電機黄金時代」、EF58 60号機の撮影記「私はやっぱり"60番"が好き」、買ったばかりの愛機を持って訪ねた奥羽本線「minolta Hi-matic7と板谷峠の夏」、EF58 61を熱く狙った「61上洛!」...等々。
▲中央アルプスを背景に急カーブを駆け抜けるクハユニ56。'82.12.31 伊那本郷-飯島 P:安塚達也(『国鉄時代』vol.41「伊那路逍遥」より)
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▲(右上)D51 234と重連で158レを牽引し雪の宮城野貨物線を力走するD62 8〔関〕。'64.3.15 宮城野-東仙台 P:大山 正
(右下)D62 9〔関〕。4号機と重連で250レを牽引し有壁にかけての勾配区間を驀進する。9号機はやや煙突が長い。'63.7.28 一ノ関-有壁 P:菊地清人(『国鉄時代』vol.41「巨人機D62の生涯」より)

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20150320164428-e11b0bcbec24099e96939381af6372fa13548f50.jpg一般記事では、巻頭カラー、旧型国電を追った「伊那路逍遥」、20輌全機の記録「巨人機D62の生涯」、十勝の浜辺のD60・D51を捉えた「荒涼の道」、悲運のパシフィックの残像「C54の肖像」など、充実のラインナップです。
特別付録DVDはEF57の晩年を黒磯から上野に向けて構成した「疾走!EF57」、釧路に生きた愛すべきナロー凸電の記録「太平洋炭砿」、陸羽西線で行われたイベント「最後のキマロキ」の3本立て、計54分。こちらも必見です。

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▲栄町方の9100(9101)を先頭にした9000形第1編成。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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札幌市交通局は、2016(平成28)年度に地下鉄東豊線で可動式ホーム柵を設置する事業を進めています。この事業にあわせて従来車輌7000形の老朽化更新を行うため、新型車輌9000形の導入を計画、車輌の性能確認が終了した第1編成(9101編成)が、去る3月17日(火)に報道公開されました。

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▲9800(9801)を先頭に見る。前面の非常扉はスイング式。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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20150319184613-b293874911ee4a150599f4c15bfaf12641814882.jpg9000形は栄町方から9100(Tc1)+9200(M1)+9300(M2)+9800(Tc2)の4輌編成で、車体はアルミニウム合金製、主制御装置にはVVVFインバータ制御を採用しています。

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▲中間車に非常梯子を設置した状態。中間車用の非常梯子は、中間車客室内の車いすスペース部に収納される。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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外観のコンセプトは「爽やかでシンプルなデザインとし、親しみがもてる外観」で、白を基調としたシンプルな形状とし、東豊線のラインカラーであるスカイブルーを扉部に施すことで、札幌の空の広がりや気候風土をイメージした爽やかなデザインとなっています。一方、車内のコンセプトは「快適さと温もりをイメージした室内で、優しさのあるデザイン」として、心落ち着く快適な空間となるようにデザインされています。

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▲客室内全景。袖仕切板が大型化され、腰掛部には縦手すりが設置された。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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▲優先席と車いすスペースは4輌すべてに設置されている。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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20150319184916-a3b8eb76f76eae20ee716c0b2fde838550c129a0.jpg車輌設備の特徴としては、ATO・ワンマン運転に対応し、各車輌への車いすスペース設置や腰掛への縦手すり設置などユニバーサルデザインを導入しているほか、照明類はすべてLEDとして省エネルギーに配慮しています。さらに、行先がわかりやすいように側面にも行先表示器を設置しており、両先頭車だけでなく中間車にも非常梯子を設置して、より一層の安全対策を施しています。このほか、従来車輌の台車(台枠)や連結器の一部を採用することでコストの低減を図っています。
▲すべての客用扉の上部には液晶式の車内表示器を設置。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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▲運転台パネルはグラスコクピットで、表示モニタは左が速度計・圧力計類、真中がホーム監視用、右が車輌状態表示。左と右のモニタはバックアップ機能を有し、どちらかのモニタが不具合を生じても片側のモニタで対応可能となっている。'15.3.17 西車両基地 P:RM(伊藤真悟)
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9000形は、第1編成が4月28日(火)より営業運転を開始する予定で、2016(平成28)年度までに計20編成を投入して7000形を置き換えることになっています。
なお、この9000形については本誌次号(4月21日発売号)にて詳しくお伝えする予定です。
取材協力:札幌市交通局

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▲週末特急「ラメール」「パルラータ」の愛称板を掲げた京急の広報写真。右が東急・東洋製の700形、左が川崎・三菱製の730形である。P:京浜急行電鉄
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今月のRMライブラリーは佐藤良介さんの『京急初代700形』の上巻をお届けいたします。京急の過去の形式について詳しくない方には、初代700形と言ってもピンと来ないかも知れませんが、その後二代目の600形に改番された2扉セミクロスシート車、と言えばおわかりになる方も多いかも知れません。本書はこの初代700形、後の二代目600形について解説したものです。

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▲登場時の731号編成。台車のほか、床下の抵抗器などの配置なども700形とは異なっていた。'56.11.11 金沢検車区 P:吉村光夫
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20150318144431-2fa0c93a462ab7bea31198141e10168199578ba4.jpg京急700形が登場したのは1956(昭和31)年のこと。当時、私鉄各社ではすでに営団300形、小田急2200形、東急5000系などといった高性能車の第一世代が登場して数年が経っていましたが、京急としてはこの700形が初の高性能車でした。車体は1951(昭和26)年に登場した500形同様の2扉セミクロスシートで、車体・台車・電気品の組み合わせにより、東急車輛・東洋電機製でTDカルダン駆動の車輌が700形、川崎車輌・三菱電機製でWN駆動の車輌が730形と区分されていました。2次車が完成した1957(昭和32)年春にはこれまで限定的な運転だった特急列車の平日日中20分間隔での運行が開始され、京急のダイヤは特急中心の時代へと突入するのです。

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▲1966~68年に実施された4輌固定化改造。1号線規格の連結器への交換に際して2+2で暫定的に4輌固定化したのち、順次中間車化改造が行われた。
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登場から約十年後の1965(昭和40)年には京急の車輌番号の改番が実施されました。この時、300~600代の形式が割り振られていた大型吊り掛け駆動車は400形および500形にまとめられ、翌1966(昭和41)年にはこの空位を埋める形で初代700形が二代目600形に改番されます。さらに翌1967(昭和42)年には空いた700形を、今度は新造の4扉ロングシート車が名乗ることになりましたので、この当時の解説を読み解くには注意を要します。ちなみにこの改番と前後して、初代700形→二代目600形は、都営地下鉄1号線(現・浅草線)との直通運転に備えた規格統一の改造、そして従来の2輌固定編成から4輌固定編成に改造が実施され、その姿を少しずつ変えていくことになります。

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▲初代700形が活躍した時代は正に高度成長期。夏の逗子海岸(現・新逗子)駅に発着する海水浴特急は通勤ラッシュ並みの混雑だった。
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本書上巻では、その構想から、1次車の詳細、増備車の変更点、1号線直通運転対応改造、改番、4輌固定編成化などの変化を解説。さらに登場時から昭和40年代前半までの、様々な列車で活躍する姿を多数収録しています。ぜひ既刊の第173~175巻『京急400・500形』(→こちら)とともにご覧ください。なお、下巻では昭和40年代後半、冷房化改造から、2000形の増備によって1986(昭和61)年に廃車となるまでを収録する予定です。

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▲今から35年前、吹雪の中を網走駅に到着した夜行急行517レ「大雪7号」。この日はこののち石北、釧網とも終日運休となった。下はほぼ同一でポジションでの現状。右が「オホーツク8号」、左が4667D。'80.3/'15.3.17 P:古村 誠
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今年は国鉄本線無煙化から40年。最後に本線蒸機が活躍していた北の大地に再び思いを馳せる方も少なくないのではないでしょうか。いつも写真をお寄せいただく古村 誠さんから"古戦場"石北本線を訪ねたフォトレポートをお送りいただきました。

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▲雪解けの始まった石北本線を行く特急「おおとり」。まだキハ82が元気に活躍していた頃。'74.3 呼人-女満別 P:古村 誠
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▲キハ183の「オホーツク6号」が雪晴れの緋牛内を行く。'15.3.17 美幌-緋牛内 P:古村 誠
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今回、古村さんはスラントノーズのキハ183をお目当てに網走へと足を向けられたそうですが、41年前の一日違いで金華、常紋、生田原といった大舞台を巡っておられ、奇しくも定点観測の実現となりました。

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▲緋牛内駅で交換する4666D(左)と4665D(右)。'15.3.17 緋牛内 P:古村 誠
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▲緋牛内駅駅舎(左)。北海道でよくみられるタイプで呼人なども同じ。右は4666Dの横サボ。なにかほっとするアイテム。'15.3.17 緋牛内 P:古村 誠
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▲生田原駅駅舎は立替えられ公共施設(図書館)になっている(左)。一方、金華駅は昔ながらの駅舎が残る(右)。無人駅だが信号施設は残っているようだ。この日は除雪の方が基地として使っていた。'15.3.18 P:古村 誠
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1974(昭和49)年3月、常紋では信じられないような光景が現実となっていました。古村さんの解説にもあるように、DE10の不調によって補機役の9600が復活を遂げていたのです。当時はSNSも携帯もない時代...情報が拡散する間もなく、春の訪れとともに再び補機はDLに戻され、この束の間の復活を目にすることができた方は極めて少なかったはずです。

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▲生田原駅構内に進入する4662D。'15.3.18 常紋-生田原 P:古村 誠
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▲多くのファンの記憶に残っている生田原駅の給水塔。このとき生田原駅舎の寒暖計は-29℃を指していた。極寒の中での作業はさぞ大変だったに違いない。'74.3.19 生田原 P:古村 誠
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▲生田原駅構内の9600(左)。この時点ですでに補機は遠軽区のDE10が当っていたが、逆転機が寒さで故障して急遽9600がピンチヒッターとして再登場していた。右はほぼ同地点の現在。'74.3.19/'15.3.18 生田原 P:古村 誠
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▲生田原を発車、復活した9600の後補機のサポートを受けて常紋へと登ってゆく573レ。ちょうど日の出の時刻で煙が陽の光で輝いている。このあとダイヤモンドダストが見られた。'74.3.19 P:古村 誠
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常紋越えのD51がその姿を消したのは1975(昭和50)年5月。国鉄本線無煙化からわずか半年前まであの難所に蒸機が挑んでいたのかと思うと、いまさらながら信じがたい気がします。

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丸窓電車、黒野駅に帰る。

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▲廃車以来約15年振りに黒野に「到着」したモ512。この後、クレーンにより旧2番線上に設置された。'15.3.12 P:高橋一嘉
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名古屋鉄道の岐阜地区600V線区(岐阜市内線、揖斐線、美濃町線、田神線)が廃止されたのが2005(平成17)年4月1日のことですから、早いもので間もなく10年が過ぎようとしています。廃止直前には本誌でも特集を組み、当時の岐阜運輸部の全面的なご協力により、一番の人気者だった丸窓電車モ510形の検査修繕の記録や、黒野~徹明町~新関間での走行シーンを取材させていただきました。そのモ510形が、古巣とも言える揖斐線黒野駅に戻ってきました。

20150315230447-b66624a059e515556218adc150811e50c4bb0c42.jpgもともと揖斐・谷汲線の拠点だった黒野駅の跡は、揖斐線の廃止後もしばらくそのままの状態でしたが、2013(平成25)年に地元大野町の手により「黒野駅レールパーク」として整備されました。検修庫は撤去されたものの、かつて谷汲鉄道の本社を兼ねていたという2階建ての木造駅舎はきれいに整備され、1階はパン屋と休憩スペースに、2階は黒野駅ミュージアムになり、また構内には旧2・3番線のホームと2番線の線路が残されました。今回、揖斐線の廃止10周年を記念して、この2番線の線路にモ510形が展示されることになりました。
▲台車(日車製MCB‐1)とパンタグラフは別のトラックに積まれて運ばれた。'15.3.12 P:高橋一嘉
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モ510形は廃止時に在籍していた2輌のうち、モ513が岐阜市内の金公園に、モ514が谷汲駅跡に静態保存されましたが、全廃より一足早く2000(平成12)年に廃車されたモ512が美濃町線美濃駅跡に保存されています。今回、黒野駅に展示されるのはこのモ512で、大野町が美濃市から1年間貸与を受ける形で、黒野駅レールパークでの展示が実現したものです。

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▲きれいに整備された旧黒野駅舎。1階はパン屋と休憩スペースに、谷汲鉄道の本社が居を構えていたといわれる2階は黒野駅ミュージアムになっている。'15.3.12 P:高橋一嘉
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▲今から19年前、揖斐線と谷汲線のジャンクションとして機能していた頃の黒野駅。'96.6.6 P:名取紀之
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モ512は3月11日に旧美濃駅から搬出され、12日未明にはトレーラーに載せられて小雪の舞う美濃駅前を出発、約2時間かけて古巣とも言える黒野駅に、廃車以来約15年振りに到着しました。

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▲上屋もそのままの姿で残された2・3番ホーム。2番線以外の線路は全て撤去され、検修庫があったあたりには遊具が設置されている。'15.3.12 P:高橋一嘉
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今後は展示に際しての補修が行われる予定とのことで、正式な展示期間は4月1日から来年3月31日の1年間が予定されています。4月4日にはイベントも予定されているとのことですので、廃線跡を辿りつつ、春の岐阜を訪ねてみてはいかがでしょうか。

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▲モ512が搬出され2番線が空いた旧美濃駅。逆に1番線に展示されているモ601はこの1年間が観察の機会となるので、黒野駅と合わせて訪れたい。'15.3.11 P:高橋一嘉
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▲E10 1。竣功直後のE10 1を背にした汽車会社設計課一同。課長・高田隆雄氏(左より7人目)を中央に女子製図工らも加わり、終戦直後の苦境下に機関車を造り上げた喜びが伝わってくる。1948年 汽車会社構内 写真所蔵:高田 寛 (髙木宏之著『国鉄蒸気機関車史』より)
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季刊『国鉄時代』に7年間にわたって連載を続けていただいている髙木宏之さんの「蒸気機関車四方山話」は、そのタイトルとは裏腹に、極めて精緻な研究成果として多くの車輌ファンの皆さんから注目されてまいりました。この連載をベースに加筆、多くの写真、図面を追加し再編集した『国鉄蒸気機関車史』が4月上旬発売となります。

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▲なぜ国鉄制式蒸機のなかで9600だけが左先行(レフトハンド・リード)を採用したのか...これまでにも度々語られてきたが、本書ではその真相に迫る。 (髙木宏之著『国鉄蒸気機関車史』より)
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本書は、9600形からC63形まで日本国鉄(帝国鉄道庁・鉄道院・鉄道省・運輸通信省・運輸省・日本国有鉄道)が計画したいわゆる「国鉄制式蒸気機関車」を、秘蔵写真と豊富な図面・資料で解説する、壮大にして精緻な蒸気機関車開発史です。

本書の最大の特徴は、鉄道創成期から9600に至る設計・製造のプラクティス(手法体系)を縦糸に、国鉄業務研究資料に代表される一次資料を横糸に、国鉄蒸機に工学的な解説を加えて解き明かしている点で、これまで先達が遺された数多の書籍をお読みになってきたベテランファンの皆さんにも、必ずや新鮮な感動を持って接していただけるに違いありません。

20150313181919-b1ded0cce1af4c02220b9d3ba632ed8d0aad8acf.jpg■内容
序章:島安次郎、節約路線を確立す ― 国鉄制式機前史
第1章:右と言えば左の「武士道機関車」― 9600形
第2章:「万能機」元をただせば急客機 ― 8620形
第3章:広軌への果てしない憧れ ― 大正前期の計画形式と満鉄機
第4章:広軌に匹敵する狭軌機関車 ― 18900(→C51)形
第5章:国鉄初の制式ミカド君臨す ― 9900(→D50)形
第6章:正調ワルツのリズムに乗れず ― 8200(→C52)形・C53形
第7章:ライト・パシフィック三姉妹 ― C54形・C55形・C57形
第8章:テンダー機からタンク機へ ― C50形・C10形・C11形
第9章:タンクとテンダーの長短姉妹 ― C12形・C56形
第10章:国鉄代表スタンダード・ミカド ― D51形
第11章:国鉄最後のヘビー・パシフィック ― C59形
第12章:不発に終わった「弾丸列車」 ― HC51形・HD53形
第13章:国鉄ヘビー・ミカドの皇統譜 ― D52形
第14章:国鉄5動軸機の系譜 ― 4110形・E10形
第15章:国鉄初のハドソン登場 ― C61形
第16章:国敗れてハドソンあり ― C62形
第17章:2軸従台車の眷属 ― D62形・D60形・D61形・C60形
第18章:両用並び立たず ― C58形・C63形
第19章:機関車の性能評価手段 ― 定置試験台と試験車
第20章:ショート、ロング、カットオフ ― 弁と弁装置の基礎
第21章:水は方円の器に従う ― 給水加熱器
第22章:馬には乗ってみよ ― 機関車の動揺
第23章:それは石炭節約から始まった ― 重油の併燃と専燃
コラム:18900(→C51)形における各種除煙装置と下関庫の18993による各種試験

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▲本書には著者が長年かけて蒐集してきた貴重な写真類がふんだんに盛り込まれているのも特筆される。左は究極のお召装備を施した奈良機関区のC51 100。 (髙木宏之著『国鉄蒸気機関車史』より)
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収録写真点数は278点。メーカー竣功写真など1世紀近くを経た貴重な写真も含め、初出・秘蔵写真も多数収録しております。図面は原則として一次資料を使用し、形式図81点、組立図・配管図など136点、表は166点にもおよびます。また筆者の最も得意とする満鉄機・鮮鉄機・米国機・英国機・ドイツ機などとの比較も縦横無尽に繰り広げられており、旧来なかった国際的な評価軸を構築したものとも称せましょう。

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▲戦後の改造新形式についてはその改造母体の分析をはじめ、性能試験結果などを駆使して新たな視点で再評価を試みている。なお、給水加熱装置・重油併燃装置など付属装置についても詳述されている。 (髙木宏之著『国鉄蒸気機関車史』より)
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いずれにせよ、国鉄制式蒸気機関車の開発史に関する研究書で本書を凌駕するものは恐らく今後出ることはないと思われる決定版です。国鉄本線無煙化から40年にあたる今年、まさに満を持してお送りする本書にどうかご期待ください。
■『国鉄蒸気機関車史』
髙木宏之 著
4月上旬発売
定価:本体4,444円+税  B5版 上製本 240頁

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▲御崎公園の1103号。保存される際に冷房装置、広告枠、正面の庇は撤去された。ストライカーは復元されているが、その奥の救助柵は設置されていない。テールライトは1個増設されたため正面の車番はやや左側に移設されている。'15.2.15 P:宮武浩二
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20150312123956-2062cef8b6e2f57ccdc4ad39ec78e8a91dc6577f.jpg現在国内に残されている神戸市電の保存車は、昨日ご紹介した小寄公園の1155号のほかには神戸市兵庫区にある御崎公園の1103号、明石市の王子公園に保存されている945号、神戸市交通局名谷車両基地に保存されている705号と808号、広島電鉄の582号と1156号、あわせて7輌のみです。ここでは御崎公園の1103号と王子公園の945号の現状をご覧いただきましょう。
▲ノエビアスタジアム神戸に隣接する御崎公園に保存されている1103号。この地は昔の市電和田車庫の跡地でもあり、現在は地下部分に市営地下鉄御崎車両基地の車庫がある。'15.2.15 P:宮武浩二
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▲1103号は神戸市交通局長田工場で製作された。台車以外は局工場で製作されたというから、当時の長田工場の技術力がいかに優れていたのかを示す生き証人として保存された価値は高い。'15.2.15 P:宮武浩二
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▲1103号の車内。広島電鉄時代に冷房取付改造をおこなっているので神戸市電時代の面影は少ない。'10.10.13 P:宮武浩二
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▲広島電鉄時代の1103号。屋根上には冷房装置が取り付けられ正面は大型の方向幕に改造されているので新造当時と比較してもかなり変化している。しかし車体は大きく改造がされていないため、神戸市電独特のスタイルは廃車まで維持されていた。神戸市電式の救助柵はしばらくして普通の排障器に交換された。'91.6 P:宮武浩二
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20150312125626-34436e8c857bdd2cfce1d09498b44834c9a04941.jpg▲945号の現状。出入口も住宅用のアルミ製扉に交換されている。出入り口横の広告枠は神戸市電時代のもの。900型は新造当時は片側3枚扉車であったが、のちに中央部の扉は撤去され客室に改造された。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲明石市王子町に保存されている945号。ここにきて45年、公園の一角で自治会館の集会所として地元の人々が大切に使用している。市電廃止時に多くの900型は須磨沖に漁礁として沈められたが、945号は運よく自治会館として第二の人生を得ることができた。'15.2.15 P:宮武浩二
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▲正面の窓ガラスは板でふさがれており、側面の窓も住宅用サッシュに交換されている(左)。ヘッドライトの左側の逆T型の金具はテールライトの取付金具。神戸市電独特の矢型指示器はバス用を転用したもの。側面には神戸市交通局の局章も残る。電車会館を後世に残すために右のような告知が窓に取り付けられている。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲車内は和室に改造されているものの神戸市電の伝統でもある大きな窓ガラスは採光がよさそうだ。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲広島電鉄開業80周年を記念して広島市こども科学館に展示された元神戸市電573号のカットボデー。その後は運転士研修用に千田車庫で保存されている。展示スペースの関係から屋根はすべて撤去されている。'93.1.9 P:宮武浩二
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▲705号は市電が廃止されることが決まると、東洋一とうたわれた神戸市電を後世に伝えるため、戦前に近い姿に復元され、神戸大丸で開催された「さよなら神戸市電」展に出展された。その後長田工場跡に造られた神戸市電資料室に保存、さらに地下鉄名谷駅で展示のあと、現在では名谷車両基地で保存されている。'97年 P:宮武浩二
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▲市電廃止に伴う「さよなら神戸市電展」に展示するため運転台部分のみ模造された91号のカットボデー。レプリカとはいえGEの直接制御器も取り付けられている。'11.10.23 P:宮武浩二
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▲名谷車両基地に保存されている705号と808号。808号の現在の姿は市電廃止当時のもので、系統番号差し、右左折の表示灯、乗降者優先の表示等が付いた末期の姿である。'15.2.15 P:宮武浩二
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神戸市電の保存車はこのほかに広島電鉄でカットボデーとして残る573号、神戸市内で個人が保存しているカットボデー、そしてアメリカに渡った578号が残っているのみだそうです。なお、神戸市ではwebマガジンで神戸市電を特集したことがあり、市電乗務員のインタビューなども掲載されているこのアーカイブは現在でも閲覧可能です。
(→http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/online/photo/number16/special_features/

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▲PCCカー神戸版といえる1155号。1956(昭和31)年に製造されたが、戦前からの神戸市電のデザインが反映されている。神戸市電廃止に際して交通遊具として本山交通公園に運び込まれた。それから34年間雨ざらしだが、定期的に保守がなされているため状態は良好。'15.2.1 P:宮武浩二
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20150311182122-cd44f2627fee9b955e316eda60b49aa2b5423b26.jpgRMライブラリー『全盛期の神戸市電』をお書きいただいた宮武浩二さんはこれまでにも神戸市電の保存車の現状を報告下さっていますが(アーカイブ「神戸市電保存車を見る」参照→こちら)、神戸市東灘区の小寄公園(旧本山交通公園)に保存されている神戸市電1155号が昨年10月末に修復されて美しい姿を取り戻したのを契機に、現在残されている神戸市電の保存車たちを再整理して報告いただきました。まずは小寄公園の1155号の現状をご覧いただきましょう。
▲旧本山交通公園を全面的に改装したのが小寄公園。左の蒸気機関車は石原産業のS108号。神戸市電1155号は右手奥に見える。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲PCCカー機能を捨て直接制御、吊り掛け駆動に改造された1155号。この改造時期がほかの1151型から遅れたことからワンマンカー改造にも漏れ、ほかの1151型が広島電鉄に譲渡される中、神戸に残ることになった。名谷車両基地に保存されている本来のFS253台車に戻してほしいところ。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲1155号の車内。間接制御の主幹制御器はなく、直接制御器が鎮座している。しかしグローブ付の室内灯など当時としては豪華な装備も残されている。車内は整備されていないのでやや荒廃が目立っている。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲現在の1155号の台車(左)。旧性能車に改造するため大阪市交通局から購入したブリル77E台車で、大阪市電の800型、900型の廃車発生品である。本来の高性能台車は神戸市交名谷車両基地に1輌分が保存されている。右は神戸市電式ストライカーと救助網。通常はこの状態で運行、ストライカーに物が接触して奥に押されると救助柵が軌道敷きに落下して救い上げるようになっていた。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲神戸市電式排障器(左)。前側のストライカーに物があたり内側に押されると、奥の救助柵が軌道敷に落下して人間を救い上げる構造となっている。これは戦前に神戸市電気局車両課の古林謙三氏が設計したもので、その優秀な構造は当時の鉄道車輌界でも話題になり見学者が絶えなかったと聞く。右が神戸市電式救助柵の正規の状態。神戸市電は全車輌に装備されていた。後年大阪市電から中古車を購入した時に救助柵を取り付けられるスペースが確保できず取り付けられなかったことがあだになり人身事故が発生、大阪市電の中古車は淘汰されることになった。神戸市電の優秀さが市民にもあらためて認識されることになった。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲本山交通公園を改修する際に1155号は公園内を南に30mほど移設、現在みられるような姿となった。昨年10月に車体部分の塗装が劣化していたので塗り替えられ美しい神戸市電の塗装が甦った。'15.2.1 P:宮武浩二
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▲「イノトランス2014」で展示された室内モックアップ。手前のPCはバーチャルリアリティが体験できるMRシステム。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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本誌今月号でもご紹介していますが、先般、横浜市にある株式会社総合車両製作所で、昨年9月にドイツ・ベルリンにて開催された世界最大の鉄道見本市「イノトランス2014」に出展した際のモックアップが公開されました。

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▲横長ディスプレイやスパイラルスタンションポール、吊り手すり一体ロールバーが特徴的なモックアップ内の様子。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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「イノトランス2014」とは1996年から2年ごとに開催されている鉄道見本市で、10回目となる2014年は、9月23日~26日までの4日間、55ヶ国2,758社が出展し、約139,000人が来場しました。総合車両製作所はJR東日本との共同での出展でした。

20150310195249-ea99902861df715b5d047363651ade84e51f0151.jpg総合車両製作所は現在、SUS構体+レーザーSP溶接によるアルミと同等の軽量化を図ったステンレスボディ「サスティナsustina」(アーカイブ「"sustina"第1号車登場」参照→こちら)ブランドを積極的に展開していますが、このたび出品されたモックアップは座席が欧州向けに座面を高くしてあるほか、立ち上がりのしやすさを考慮した座席形状を採用、柔らかく快適な腰掛としているのが特徴です。また、使いやすいスパイラル形状のスタンションポールと二段手すりはユニバーサルデザイン(UD)を採用しており、ハイコントラスト配色により視認性の向上も図られています。
▲42インチハーフ横長LCDディスプレイには多くの情報を表示し、ドアガラスにもトランスマートディスプレイが備わる。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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▲MRシステムを体験している様子。体験者自身の手が画面内に映り込むことによってより実感的となっている。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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内装については、鴨居部分には42インチハーフ横長LCDディスプレイ(東芝製)を設置、またドアガラス上部には文字情報を表示するトランスマートディスプレイ(AGC製)が設置されています。車内天井付近には万が一の衝突時の残存空間確保に貢献する吊り手すりと一体となったロールバーも設置されています。

20150310195349-ecb9e9fde187ac49b1f95cfd55509e5363155d51.jpgまた、ヘッドマウントディスプレイを装着し、モックアップ内で実寸大のCG映像を見ることによって臨場感を味わうことができるMR(Mixed Reality)システム(キヤノン製)の実演も行われました。このシステムでは車内の様子から車窓風景、また車外からは車輌全体を見渡し、モックアップだけではなくバーチャルリアリティーで全体を確認することが可能です。
▲「sustina」のステンレス車体側面。雨どいや窓枠などの凹凸をなくして平滑でスッキリした表面となっている。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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▲「UD Labo」内に設置されたUD座席のモックアップ。ポールを曲げることにより立ち上がりしやすくなっている。'15.1.28 P:RM(大池真一)
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なお、総合車両製作所内には、ユニバーサルデザイン商品企画室「UD Labo」が設けられており、鉄道総合技術研究所と共同研究を行い、スタンションポール、吊手、二段手すりなどのデザインも行われています。
取材協力:株式会社総合車両製作所

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能美線最後の春。

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▲唯一の閉塞取扱駅だった辰口温泉に到着する3741。能美線の一部列車は鶴来からそのまま石川線に乗り入れて野町まで直通していた。'80.3.5 辰口温泉
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引き続き北陸の話題をひとつ。今週末のダイヤ改正にともない北陸本線の寺井駅が「能美根上(のみねあがり)」駅へと改称されます。寺井駅は能美市唯一の鉄道交通結節点でありながら、実際は寺井地区にはなく根上地区に存在することもあって、地元能美市は駅名に市の名称と歴史的にも由緒ある旧町名を冠した駅名に改称したいと切望してきたそうです。JR西日本はこの要望を受け、昨年6月27日に北陸信越運輸局へ事業基本計画変更届出書を提出、新駅名への改称が決まりました。

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▲春まだ浅い来丸駅に到着しようとする新寺井行き。3741は元名鉄のモ900形で、その古風な外観とは裏腹に転換クロスシートを備えていた。'80.3.5 火釜−来丸
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能美市では国土交通省の交付金を受けて、橋上新駅舎や東口、西口広場、さらには駐車場、駐輪場の整備を進め、今週末にはすっかり生まれ変わった「能美根上」駅がオープンする予定です。

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▲北陸鉄道能美線は金沢平野を東西に横切るように走る。沿線随一の観光地でもあった辰口温泉付近を走る3752。本車は現在では千葉県の「ポッポの丘」で保存されている。'80.3.5 来丸−辰口温泉
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この駅名改称の報を受けてまず思い浮かんだのが、かつて北陸鉄道「石川総線」の一角(アーカイブ「名残の北陸鉄道加賀一の宮を訪ねる」参照→こちら)を形成していた「能美線」のことです。あらためて振り返ってみると、この寺井(新寺井)と鶴来を結んでいた北陸鉄道能美線が廃止になったのが1980(昭和55)年、つまり今からちょうど35年前のことになります。

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▲来丸をあとに辰口温泉へと向かう新寺井行き。鶴来方には白山を主峰とする両白山地が聳え立つ。'80.3.5 来丸−辰口温泉
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今回ご紹介するのは廃止を半年後に控えた3月、能美線最後の早春の一日ですが、この当時、すでに日中の列車設定はなく、鶴来8時48分発→新寺井9時24分着、新寺井9時26分発→鶴来9時59分着の次は、鶴来15時35分発→新寺井16時11分着、新寺井16時20分発→鶴来16時56分着まで、上下それぞれ7時間近く空白時間帯があるという何とも訪問しづらい路線でした。

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▲崖を穿った天狗山隧道とともに能美線最大の見せ場であった手取川橋梁を行く。'80.3.5 岩本−本鶴来
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手取川橋梁周辺を除くと、どちらかというと変哲のない平野を走っているイメージが強かった能美線ですが、それがかえって能美線らしく、来丸(らいまる)、湯谷石子(ゆのたにいしこ)、末信牛島(すえのぶうしじま)といった趣ある駅名とともに今もって忘れ得ぬ路線のひとつです。ちなみに、こののち9月に再訪したのが能美線最後の訪問となりました。

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▲1976(昭和51)年当時の北陸周遊券A券(上)と、1980(昭和55)年当時のB券(下)。1970年代後半には楽しみだった表紙がなくなり無味乾燥な券片のみとなってしまった。
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来週末はいよいよ北陸新幹線金沢開業。ついに東京~金沢間が最速2時間28分で結ばれることになります。今でこそ北越急行経由で最速3時間50分を切っているのですから決して遠くはない北陸ですが、30年以上前、1970~1980年代は夜行一泊が当たり前の距離感でした。

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▲北陸周遊券の東端は糸魚川。今はなきあの煉瓦の3線矩形庫を見ると北陸に足を踏み入れたのを実感した。'80.7.18 糸魚川
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当時愛用していたのが均一周遊券の「北陸周遊券」(アーカイブ「均一周遊券の時代」参照→こちら)。この周遊券によれば「北陸地方」とは北陸本線敦賀~糸魚川間、越美北線、城端線、氷見線、富山港線、大糸線平岩~糸魚川間、および名金線(国鉄バス)の福光以北をさし、この区間の普通急行列車自由席を含む列車が期間中乗り放題となるものです。しかも東京在住の者にとってありがたかったのは、この周遊範囲とのアクセスルートが多様に選べたことでした。つまり、①北陸本線、東海道本線(東名高速線を含む)経由、②高山本線、東海道本線(東名高速線を含む)経由、③北陸本線、信越本線(上越線を含む)、高崎線、東北本線経由、④大糸線、中央本線経由の4ルートから選択可能で、行きがけの駄賃とばかりに静岡や米原などに途中下車、さらに言えば別途買い足した乗車券で新潟やら京都やらに足を伸ばすことも可能でした。

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▲急行「立山」は富山地方鉄道に乗り入れてその名の通り立山駅まで直通した。「敦賀ターン」で敦賀を2時22分に折り返した「立山5号」は地鉄の立山に6時47分着。'75.9.2 立山
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実際に東京を23時28分に「大垣夜行」347Mで出て京都へ。さらに山陰本線で亀岡あたりを彷徨って、夜は大阪駅から23時20分発505M急行「立山5」号でようやく北陸へといった"応用"もたびたびでした。
そんな使い勝手の良い北陸周遊券でしたが、唯一の悩みの種は周遊範囲での夜行移動ができなかったことです。本線の周遊範囲が敦賀~糸魚川と夜行には距離が足りず、乗るにも降りるにも中途半端な時間での移動しかできません。そこで無理やりひねり出した荒業が自称「敦賀ターン」でした。

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▲国鉄松任工場は北陸地方の検修の要として機能していたが、その役割は金沢総合車両所となった現在でも変わることはない。'78.8.30 松任工場
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蒸機時代の北海道では下りの夜行急行「大雪5号」517レと上りの「大雪5号」518レを乗り継ぐ通称「上川ターン」(下り上川2時16分着、上り上川2時22分発)や、上りの急行「すずらん4号」1218レと下りの「すずらん4号」1217レを無理やり乗り継ぐ「東室蘭ターン」(上り東室蘭1時42分着、下り東室蘭3時32分発/いずれも1975年時点)などが知られていましたが、この「敦賀ターン」はその北陸周遊券版。富山22時40分(金沢23時37分)発の506M急行「立山6号」で敦賀1時58分着、同時刻に大阪から到着し、2時22分に敦賀を発車する505M急行「立山5号」(1980年時点)に乗り継ごうというなかなかタイトなプランです。

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▲北陸本線というと交流機の雄EF70の活躍も忘れられない。区間貨物を牽いて最後の活躍をする一次型EF70 13〔富二〕。'84.5.7 武生-王子保
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記憶にある限りでは確か2回ほど実践し、いずれも寝過ごすこともなく成功しましたが、翌早朝には富山に到着できる実に効率的な周遊券利用方法ではありました。北陸新幹線開業を前に、あらためてあの頃の北陸路を思い出している今日この頃です。

※明日は不在のため休載させていただきます。

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▲新潟車両センターから新潟駅8番線に入線するE653系1100番代H-202編成。先頭は4号車のクハE653-1102。'15.3.2 新潟 P:RM(伊藤真悟)
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来る3月14日(土)の北陸新幹線長野~金沢間開業に伴い、新潟~上越妙高・新井間に特急「しらゆき」が運転を開始しますが、その「しらゆき」に使用されるE653系1100番代の報道関係者向け試乗会が3月2日(月)に新潟10:33→東三条11:13の片道で実施されました。

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▲客室内全景。腰掛モケットがE7/W7系の普通車に使用されているモケットデザインに近いものが採用された。'15.3.2 新潟 P:RM(伊藤真悟)
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E653系1100番代は、勝田車両センターE653系の付属編成をリニューアル改造したもので、新潟方からクハE653-1100+モハE653-1100+モハE652-1100+クハE652-1100のオールモノクラス4輌編成。編成定員は266名、自重は136.1t(4輌)、車輌最高速度は130km/h(特急「しらゆき」の最高速度は120km/h)で、4輌編成×4本の16輌が新潟車両センターに所属しています。

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▲車体側面の行先表示器(左)。LEDは従来車と同様、3色表示。保安装置はATS-P、Psを搭載する(右)。'15.3.2 新潟 P:RM(伊藤真悟)
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20150304173859-44a067b58ebfa131c9754365da78d7cb6892ed51.jpg外観は、愛称名の「しらゆき」をイメージし、アイボリー系のホワイトで柔らかな印象を表現、紫紺を車体上部及び下部に配することで、沿線に広がる日本海の海と空の青さを、朱色で沿線の特徴でもある日本海に沈む夕日の海面への映り込みをイメージしています。
客室内は、暖色を採用し温かみのある車内を表現し、腰掛はE7/W7系の普通車腰掛に使用されているモケットデザインに近いものを採用して、北陸エリア~新潟までの車内イメージに連続性を持たせています。
▲腰掛背ずり部分にはチケットホルダーが設置されている。'15.3.2 新潟 P:RM(伊藤真悟)
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▲クハE652-1100の後位側には車いす対応の腰掛が2席用意されている。'15.3.2 新潟 P:RM(伊藤真悟)
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▲特急「しらゆき」の編成表。指定席2輌、自由席2輌となる。
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なお、当日は新潟駅、長岡駅、直江津駅で一般に向けた車輌展示会が開催されたほか、営業運転開始を前にした3月8日(日)には、びゅう商品専用臨時列車『特急「しらゆき」の車両体験号』が新潟~脇野田間で往復運転される予定となっています。
取材協力:東日本旅客鉄道株式会社新潟支社

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▲千頭駅構内で並んだ7305(左)と7204(右)。先頭車化改造された金谷側正面は、渡り板の有無程度でほぼ同形。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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先日も運転開始をご紹介した大井川鐵道の7200系ですが、先週土曜日(2月28日)には千頭駅構内で「撮影会・見学会」が開催されました。当日の様子を大井川鐵道さんがわざわざお送りくださりましたので、ダイジェストでお目にかけることにいたしましょう。

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▲C11 190号機に牽引されて構内を移動。東急で生を受けて都心で暮らし、第二の職場を十和田で過ごした7200系にとって、蒸気機関車に牽引されるのは初めて...?'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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当日は金谷9時01分発の下り列車を7200系2輌で運転、10時14分に千頭駅に到着後、構内で見学会が行われました。立ち入り制限区域の中には3種類のフリーキップ(大井川自由キップ、寸又峡フリーキップ、閑蔵・接岨周遊券)を持つ方のみ入場可能で、2輌編成での撮影、分割しての並びの撮影など、ファン好みの設定が次々と行われました。

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▲オリジナル側(千頭側)正面は7204のみ赤帯が入る。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲車内設備は手すりの追加、点字シートの貼り付け、ドアチャイムの新設などが行われている。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲側面に設置された行先表示器(左)と、90周年を祝して貼られたステッカー(右)。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲室内妻面には「昭和43年東急車輌」と「平成14年東横車輛」の銘板が残る(左)。右は大型液晶パネルに映し出されたワンマン用の運賃表示。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲吊り手には東急百貨店やBunkamuraの広告が残る(左)。右は方向幕の表示内容。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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さらに午後からは千頭駅構内点検ピット線に7305を留置、床下機器見学、台車見学が行われ、7204は5番線ホームに留置して車内の台車点検蓋を開けた状態で見学ができるなど、この日ならではのサービスが行われました。

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▲千頭駅構内でのお披露目には多くのファンが訪れた。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲普段は見ることのできないピット線からの床下見学も人気を呼んだ。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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▲主電動機点検蓋を開けた状態(左)も公開。TS802台車と主電動機を間近に見ることができる貴重な機会となった。'15.2.28 千頭 P:大井川鐵道
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今回の大井川本線での営業運転開始に際しては、大型液晶パネルを用いたバリアフリー対応ワンマン装置への更新、ATS-ST(ME形)への更新、前方および運転操作記録用カメラの新設、手すりの追加、点字シートの貼り付け、ドアチャイムの新設などバリアフリー対応工事が実施されています。

実は、この7200系の十和田から大井川への移籍に関しては少々お手伝いをさせていただいた経緯もあり、私にとっても何とも嬉しいお披露目でもあります。
協力:大井川鐵道

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▲初めて公開された京都鉄道博物館本館一階プロムナード側にはすでに展示車輌が並んでいた。左から500系新幹線521-1、クハネ581-35、クハ489-1。'15.3.1 P:高橋 修
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昨日、建設中の京都鉄道博物館の本館一階で「展示車両譲渡式」が開催され、博物館内部に初めてカメラが入りました。これは日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)が所有・保存してきた歴史的鉄道車輌を、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)に寄贈することになったのを記念して行われたもので、両社の社長も出席してのセレモニーとなりました。

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▲「展示車両譲渡式」で挨拶に立つJR西日本の真鍋社長。式典にはJR貨物からは田村社長、神立支社長、そして公益財団法人交通文化振興財団の兵東専務理事が出席された。'15.3.1 P:高橋 修
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譲渡されたのはEF66 35号機とDD51 756号機、それにヨ5000形5008号と、鉄道貨物コンテナ19D-28901で、後2者はコンテナ特急貨物「たから」号塗色に復元されての展示です。

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▲今回の譲渡式の"主役"の1輌、EF66 35号機。見違えるように美しい姿となって模擬ピット線上に展示されている。'15.3.1 P:高橋 修
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▲同じくDD51 756号機。こちらも模擬ピット線上での展示で、開館後はピット内から床下をつぶさに見ることが可能。'15.3.1 P:高橋 修
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▲車掌車ヨ5000形5008号は汐留~梅田を結んだコンテナ特急貨物「たから」号時代の姿に復元されての展示。よく見ると軌道の一部はカーリターダーになっている凝りよう。'15.3.1 P:高橋 修
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今回は"主役"の譲渡車輌のほかにも本館一階にすでに搬入されている500系新幹線やクハネ581形、クハ489形なども目にすることができましたが、これはあくまで氷山の一角。いまだに収蔵車輌の全貌は明らかにされていませんが、この本館とエントランス部から続く「プロムナード」、本館脇の「旧京都駅上屋」、そして梅小路の扇形車庫などを含めると、その展示輌数はゆうに50輌を超えるはずで、日々期待が高まります。
取材協力:西日本旅客鉄道株式会社

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▲JR西日本を代表する新幹線車輌、在来線車輌が顔を揃えた本館一階、ゆったりとした展示スペースにも期待が膨らむ。'15.3.1 P:高橋 修
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※システムの不具合により、小ブログの新規アップロードができない状況が続きご迷惑をおかけしました。

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