鉄道ホビダス

タスマニアの保存鉄道を訪ねて。(中)

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▲クイーンズタウン駅で発車を待つ列車。ゲージが3フィート6インチとあって日本人にとっては親近感がある。'14.3 P:谷川雄介
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乗車する客車は19世紀のオリジナルの図面をもとに新製されたボギーの木造車輌です。ねじ式連結器で連結していますが、メインの鎖のほかに左右に安全用の鎖が二つ使われているあたりが急勾配仕様です。上回りの窓の上部がRを描き、ダブルルーフの古典的なデザインは模型映えしそうです。編成は3輌でオープンデッキの車輌もあります。

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▲レプリカとはいえ、古典客車の味わいを感じさせる木造客車。'14.3 P:谷川雄介
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▲観光用とあって客室内は綺麗に整えられている。天井のスケルトン状のものは蛍光灯のブラケット。'14.3 P:谷川雄介
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▲オープンデッキの木造客車(左)と、バッファー&リンクの連結器(右)。万一のための鎖も装備されているのが見える。'14.3 P:谷川雄介
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140525n602.jpgさて、ドーム屋根のQweenstown駅を出発して、しばらくは川に沿って森の中を25‰の下り勾配で進みます。途中で砂金すくいのアトラクションで30分停車したりしながら、8km走ると、Halls Creak駅に着きます。ここからが62.5‰のラックの登り区間です。ドラフトも高らかに20分ほど登りつめると峠のRinadeena駅で給水。ここから先は海岸側からの湿った風のため、珍しい温帯雨林という気候です。
▲まるで体育館のような外観のQweenstown駅。'14.3 P:谷川雄介
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▲出発を待つ№3。1893年ダブス製のB1ラック蒸機で、煙室下部にラックエンジンのシリンダーが見える。'14.3 P:谷川雄介
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ここから再び50‰の下りラック区間に入り、鬱蒼とした森を抜け、断崖絶壁のはるか下を流れるKing川の岸に向かうこと30分、標高差200m強を下ると現在の終点Dubbil Barril駅に到着です。路線そのものはこの先の粘着区間へと続きますが、2014年現在は開通していません。ここでは森の案内ツアーや転車台での方向転換、そしてラックエンジンの空転実演といろいろと楽しませてもらえます。

140525n609.jpg帰りは何とキャブに乗せてくれるというオファーがありました。峠のサミットまでの登り区間での添乗でしたので反圧制動の操作は見られませんでしたが、キャブの中ではいろいろとお話もうかがえました。まず、勾配の急激な変化でボイラの水面が動いて、火室の天板が水面から露出してしまう心配はないのかと聞くと、火室天板が通常の機関車より低く作られていることや、勾配の変化よりも急激な加減弁操作によるボイラ圧力変化の方がボイラの水面変化に影響が大きいから、登り勾配が終わるときは少しずつ加減弁を閉め、ブロアなどで圧力の変化を抑えながら、ボイラに給水して安全を確保することを教えてくれました。
▲山間の途中駅Rinadeenaで給水する№3。'14.3 P:谷川雄介
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140525n611.jpgまた、ラック区間は空転しないので、一度加減弁と逆転機の位置が定まってしまえば、まったくの手放しで走行できるため簡単だそうです。機関車がB型ということもあり粘着区間の登り25‰の方がラックの62‰よりよっぽど難しいと言っていました。また、軽油焚きなので、火力調整もバルブ1つで、登り急勾配とはいえのんびりした雰囲気でした。
▲キャブは右側運転台。逆転機は丸ハンドルのネジ式が装備されている。'14.3 P:谷川雄介
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速度は10km/h程度で均衡していますが、速度計は備え付けられていませんので、機関士のポータブルGPSでしたが、機関士曰く「こんな遅い列車乗ったことあるか?新幹線なら終点まで5分で着くよな」と冗談を言っていました。
この鉄道は鬱蒼とした森の中や断崖絶壁を走るため、粘着区間以外では並走道路もなく、列車の撮影には向かないかもしれませんが、ラック式蒸機の魅力は充分に楽しめました。

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