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北越急行MR600型を見る。

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▲松代工務区所属の2号機はラッセルヘッド側に巨大な段切り装置を備える。'13.12.7 まつだい 
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先週末は2年ぶりに北越急行ほくほく線へ行ってまいりました。東京は風もなくおだやかな晴天に恵まれていたものの、上越新幹線が大清水トンネルを出ると、まさに『雪国』そのままの白銀の世界が広がっていたのには驚かされました。

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▲ロータリーヘッド側。屋根上に載ったパンタグラフが目を引く。'13.12.7 まつだい 
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北越急行の大熊孝夫社長にご案内いただいたのは、まつだい駅に隣接する松代工務区。屈指の豪雪地帯を貫くほくほく線の機械除雪を担当する要のひとつで、ここで同社でMR600型と呼ばれるモーターカー除雪車を拝見いたしました。

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▲ウイングを全開した状態のラッセルヘッド側正面。'13.12.7 まつだい 
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▲キャブ裾部に取り付けられた新潟鐵工所の銘板(左)。平成8年9月・製番6028とある。右はリボンスクリュー型のオーガ。'13.12.7 まつだい 
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131211n301.jpg北越急行には現在3輌のモーターカー除雪車があり、そのうちの2輌が開業に備えて新潟鐵工所で新製(1996年)されたこのMR600型(メーカー形式N-MCR―600)です。1号機は六日町常備で、終電後に19.000㎞地点までの除雪を担当、この松代工務区所属の2号機は、まつだい駅から45.040㎞地点までの除雪を担当しています。なお、もう1輌はJRから譲渡された新潟鐵工所1974(昭和49)年製のMR4型(メーカー形式MCR―4)で、こちらは犀潟常備。比較的降雪量の少ない犀潟~46.000㎞地点までの除雪を受け持っているそうです。

▲フランジャを下げた状態。最も下げるとレール踏面20㎜下がエッジ先端となる。'13.12.7 まつだい 
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▲掻き寄せ翼を全開にしたロータリーヘッド側正面。'13.12.7 まつだい 
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このMR600型で目を引くのがパンタグラフです。パンタグラフを搭載したモーターカー除雪車というと、昨年登場した万葉線の6000型(アーカイブ「万葉線にユニークな新型除雪車登場」参照→こちら)が印象に新しいところですが、あちらは信号制御用のトロリーコンタクターを操作するためのものであるのに対し、このMR600型のパンタグラフは架線の凍結防止・霜取り用だそうで、やはりこちらも集電はしていません。

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▲ターボ付きのカミンズ製エンジン(左)と、方向転換するための油圧式ジャッキおよび横取り装置。'13.12.7 まつだい 
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この新潟鐵工所N-MCR―600形はMCR―4形の後継機種として1992(平成4)年から生産が始まったもので、それまで除雪用と走行用の2基のエンジンを搭載していたものをカミンズ製560ps/1800rpmエンジン(KTTA19C)1基とした点が特筆されます。間もなく形式名通り600 ps/1800rpmにパワーアップし、JR北海道、JR東日本(含む新幹線)、JR東海、JR西日本に納入されてDD14やDD15の置き換え役を担いました。なお、同系機が日本車輌+日本除雪機でも生産されているほか、400 ps版のMCR―400形は富士重工業でも製造されています。

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▲投雪シュート部(左)と段切り装置のアーム関節部。MR600型の自重は23.0tだが、雪装備時は31.0t、さらに段切り翼装備時は32.2tにもなる。'13.12.8 まつだい 
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これら除雪型モーターカーの歴史とメーカー別の形式解説は『トワイライトゾ~ン・マニュアル14』所収の松田 務さんの46ページにもわたる記事「モロ、ハイモ」に詳しいので、ぜひそちらもご覧ください。また、N-MCR―600形の後継機とも言えるHTR600R形については、日本除雪機製作所の協力で現在発売中の本誌誌上で図解を交えてご紹介しておりますので、あわせてご参照いただければ幸いです。

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▲すっかり雪景色となったほくほく線を行く1004M「はくたか4号」。いよいよモーターカー除雪車の本格的出場も近い。'13.12.8 まつだい 
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▲かつての上越国境のEF16を彷彿させるプロテクターを装着した「ゆめぞら」HK100‐101の冬姿。前照灯にもつららによるシールドビーム破損防止のひさしが設けられている。'13.12.8 まつだい 
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季節はいよいよ本格的な雪のシーズンとなってまいりました。日本の鉄道にとって雪との闘いは避けては通れない宿命ですが、車輌としては登録されずとも、輸送を確保するために働き続けているモーターカー除雪車にも目を向けてみたいものです。

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