鉄道ホビダス

2013年10月アーカイブ

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▲架線は撤去されたものの、ほとんど廃止時のままの姿で残されている十和田観光電鉄旧七百駅構内。しかし車輌の傷みは徐々に進んでいる。'13.10.19 七百 
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上北地方のローカル私鉄というと、まず頭に浮かぶのが昨年4月1日付けで廃止となった十和田観光電鉄ではないでしょうか。今回の「地域鉄道フェスティバル」では青森県上北地域県民局のエスコートでこの"十鉄"の現状も視察することができました。

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▲十和田観光電鉄の起点である旧三沢駅駅舎はバス案内所として現在もそのまま活用されている。'13.10.19 三沢 
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▲三沢駅改札口の今昔。「地域鉄道フェスティバル」の三沢会場としてかつての出札口周辺には駅名標などが展示されていた(左)。'13.10.19/'09.6.28 三沢 
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折しも旧三沢駅では「地域鉄道フェスティバル」の一環として十和田観光電鉄関連の資料展示が行われており、駅名標や通信機器などがディスプレーされていました。この旧三沢駅は現在もバス案内所として利用されており、特徴的だった駅舎通路内のお蕎麦屋さんなども当時のまま営業を続けています。

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▲かつての出発信号機付近からホームを見る。この撮影地点頭上には巨大なバイパスが建設中。'13.10.19 三沢 
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▲上の写真の4年前(左)と32年前(右)の同地点。"3世代"の定点観測である。'09.6.28 /'81.3.21 三沢
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車庫と変電所があった七百駅もまるで時間が止まったかのように廃止時のまま残されていました。もちろん変電所の機器類は搬出され、架線も撤去されているため電車が動くことは不可能ですが、現在この七百駅構内に残された車輌の保存に取り組もうと「七百レールファンクラブ」が設立され、地元の方々を中心に今後の保存活動が模索されているそうです。さすがに屋外で一冬を越した車輌の劣化は想像以上で、懐かしい車輌たちを前に今後の夢を熱く語られるファンクラブの皆さんの思いが一日も早く前進することを願わずにはいられませんでした。

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▲ちょうど「東北レストラン鉄道」=TOHOKU EMOTIONの出発式に遭遇。写真はキクシ112-701 の車内。'13.10.19 八戸 
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▲八戸~久慈間を結んで走り始めたTOHOKU EMOTIONは団体専用列車扱いながらたいへんな人気という。'13.10.19 八戸 
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閑話休題。視察に向かう道中、八戸駅で偶然にもTOHOKU EMOTIONの出発式に遭遇し、話題の「東北レストラン鉄道」を実見することができました。主に八戸~久慈間で運転されるこの団体専用列車は、盛岡車両センターのキハ110系気動車を改造した3輌編成(キハ111-701 + キクシ112-701 + キハ110-701)。2号車キクシ112に設定されたライブキッチンスペースはまさにレストランそのものです。

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▲青い森鉄道の向山駅は無人駅ながら「向山駅ミュージアム」として積極的に鉄道遺産の保存展示を行っている。'13.10.19 向山 
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さて、現在は青い森鉄道となっている旧東北本線向山駅には「向山駅ミュージアム」という鉄道資料館があります。駅そのものは無人駅となっていますが、旧国鉄時代から温存されていた駅舎内に貴重な資料や備品が残されており、これを活用して地域の交流拠点にしたいという思いから向山駅愛好会がさまざまな取り組みを行っています。

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▲向山駅には資料館のみならず小さな図書館も併設されて地域の憩いの場となっている。'13.10.19 向山 
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▲資料館内に展示された国鉄時代の資料の数々。実際に手に取ったり、スタンプを押したりできるのも嬉しい。'13.10.19 向山 
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▲資料館隣には鉄道模型のレイアウトも常設されている(左)。右は施錠されたまま開かない金庫。この金庫の開錠にトライするイベントも計画されているという。'13.10.19 向山 
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規模こそ大きくはありませんが、今回の「地域鉄道フェスティバル」の会場のひとつともなっており、中村会長はじめ愛好会の皆さんが温かく迎えてくれました。廃止された施設ではなく、現役の駅でこのような取り組みがなされていることは実に印象的でした。

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▲愛好会の皆さんは目の前の青い森鉄道本線を走る列車の乗務員に向かって激励のメッセージカードを掲げて好評を博している。'13.10.19 向山 
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今日は最後にもう一件トワイライト(?)な物件をご紹介しましょう。七戸町にある大池製麺所のトロッコです。七戸町の旧街道に沿った古い商家は間口が狭く奥行が長いスタイルで、酒蔵や荒物屋さんなど重量物を扱う店内にはたいていトロッコが敷設されていたそうです。残念ながら今ではその多くが撤去されてしまい、残されているのはこの大池製麺所くらいになってしまったようで、今回は青森県上北地域県民局のお力添えもあって特別に見せていただくことができました。軌間は1フィート8インチ(508㎜)、大正年間に敷設されたそうで、もちろんこの日もゴロゴロと現役で活躍しておりました。ちなみにこの大池製麺所、製麺はもちろん南部せんべいの製造販売も行っており、これが美味です。東北新幹線の七戸十和田駅の売店でも販売されておりますので、機会があればぜひご賞味ください。

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▲青森県上北地域県民局の格別のお手配で拝見することができた七戸町の大池製麺所の軌道。しっかりと実用されている。'13.10.19 七戸町 
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▲平トロは大正時代から使われているものという(左)。一部のレールは敷設時のものと思われるもので、なんと4㎏/mほどの超軽レール。'13.10.19 七戸町 
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▲中秋の名月には少々遅いが、見事な満月が浮かんだ七戸駅構内にレールバスのアイドリング音が響く。'13.10.19 七戸 
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遅ればせながら、先日、青森県上北地域県民局主催の「地域鉄道フェスティバル」に参加のため、青森県上北・下北地方の鉄道遺産を巡った際の様子をお目にかけましょう。

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▲腕木信号機も残る七戸駅構内を走るレールバス。残念ながら左前方にはバイパスが新設されて線路は途絶えてしまっている。'13.10.19 七戸 
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今回の現地視察は南部縦貫鉄道の旧七戸駅、向山駅ミュージアム、十和田観光電鉄旧三沢駅、旧大畑線大畑駅の4か所を中心としたもので、それぞれの保存に取り組んでおられる皆さんとの意見交換が大きなテーマでした。

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▲一年に一回程度という給油シーンにも遭遇。小型のタンクを積んだトラックがやってきて手作業で100ℓほどを給油。'13.10.19 七戸 
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▲現役当時そのままの七戸駅駅舎(左)と資料展示室となっている旧待合室(右)。'13.10.19 七戸 
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まずご紹介するのは南部縦貫鉄道旧七戸駅。上北地方を走るレールバスとして全国的に人気を博した南部縦貫鉄道が惜しまれつつその運行を止めたのが1997(平成9)年5月(正式廃止は2002年)。すでに16年以上の歳月が流れていますが、ご承知のように南部縦貫レールバス愛好会の皆さんの献身的な努力でレールバスは現在も素晴らしい状態に保たれ、定期的に公開運転も行われています。

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▲機関庫内にはキハ104やD451、DC251もしっかりと保存されている。'13.10.19 七戸 
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▲現役時代からレールバスを運転してこられた木村さんが公開運転を担当(左)。右は取り外し式のシフトレバーがユニークなその運転台。'13.10.19 七戸 
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最近になって旧七戸駅構内の敷地などが七戸町の管理となり、七戸町観光協会が主催して毎週土日には構内の見学会(10:00~16:00/無料)が行われ、立派なパンフレットも用意されています。しかしながら、このレールバスが鉄道遺産として認識されるまでには言い知れぬご苦労もあったようです。

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▲例によって定点観測を試みてみた。機関庫右側に張り出し部が増設されている以外は32年間ほとんど変わっていないことがわかる。'13.10.19/'81.3.21 七戸 
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訪問当日は「地域鉄道フェスティバル」の一環としてレールバス・キハ101の公開運転会が開催されており、私もひさしぶりにその独特の乗り心地を味わうことができました。運転されるのは元車輌区長の木村さん。クラッチを踏み、シフトレバーを倒し、スロットルを開いて...と機械式気動車ならではの"儀式"を目にできるのも縦貫のレールバスならではの醍醐味です。

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▲夕暮れの展示線をホームへと向かうレールバス車内。柔らかい曲線を描く正面窓に独特の揺れ...現役時代を体験した者には懐かしい思いがこみ上げてくる。'13.10.19 七戸 
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七戸駅構内で保存されているのはレールバス・キハ101、102のほか旧国鉄キハ10形の生き残りキハ104、それに貨物輸送に活躍したD451、DC251と除雪用のDB11で、キハ104も完調ではないものの、愛好会の皆さんの手によって動態にまで修復されたそうです。いずれにせよ、保存車輌の修復や維持費用は、寄付金を募らない方針から体験乗車会の会員証やオリジナルグッズの売上金、さらには会員のポケットマネーに頼っている状況だそうで、その意味でも愛好会の皆さんの熱意には頭が下がる思いがいたします。
南部縦貫鉄道レールバス愛好会情報「思い出のレールバス」こちら

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▲覚王山から池下に向けて33パーミルの坂を下る2007。'65.2 P:水野茂生 (RMライブラリー『名古屋市電』中巻より)
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今月のRMライブラリーは先月に引き続き服部重敬さんによる『名古屋市電』の中巻をお届けします。上巻ではその沿革と概要について解説いたしましたが、続く中巻ではいよいよ各区間ごとの風景を中心に掲載いたします。

rml171_h1n.jpg名古屋市電で戦後、最初に廃止された区間は、1963(昭和38)年4月1日廃止の覚王山~東山公園間でした。これは地下鉄の開業によるもので、上巻でも解説のとおり、同区間を含む覚王山~星ヶ丘間は1961(昭和36)年5月15日より地下鉄建設のため休止となっており、その一部区間がそのまま廃止されたものです。この時点で離れ小島となってしまった東山公園~星ヶ丘間は1967(昭和42)年4月1日の廃止まで休止状態が続くことになります。

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▲中巻では廃止年次ごとに廃止系統、変更系統をわかりやすくまとめている。 (RMライブラリー『名古屋市電』中巻より)
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その後、1965(昭和40)年3月には今池~覚王山間、同年10月には東大曽根~大曽根間と部分的な廃止が続いた後、1967(昭和42)年にはついに市電全廃の方針が打ち出され、同年2月には栄~今池間など3区間4.8㎞が廃止。以後、市電の路線は段階的に撤去が進められることになります。

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▲1971(昭和46)年2月の路線廃止ではついに名古屋きっての繁華街である広小路通を走る栄町線の栄~笹島町間が廃止された。 (RMライブラリー『名古屋市電』中巻より)
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本書中・下巻では市電各線について廃止の時期毎に分類して写真をまとめており、中巻では名古屋の中心街である栄から市電が消えた1971(昭和46)年2月までの分を掲載しております。さらに車輌の各形式についても、形式別の廃車時期に合わせて解説しています。また、中巻では、名古屋市電が誇った無音電車群についても、その系譜を詳しくご紹介しております。

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▲中巻では900、1200、1050、1070、800、2600、2700、3000、1300、1800の各形式と電動貨車を解説している。 (RMライブラリー『名古屋市電』中巻より)
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なお、続く下巻では名古屋駅前など残る区間と車輌群について解説する予定です。3巻揃ってかつてない名古屋市電の決定版アーカイブが完成いたします。どうかご期待ください。

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▲総会翌日は開催地団体であるJR東日本の高崎車両センター高崎支所と上信電鉄の見学会が行われた。高崎車両センター高崎支所では翌日営業運転入りする予定のC61 20号機の火入れが行われていた。'13.10.25 高崎車両センター高崎支所 
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台風27号の接近が懸念されていた先週の24日(木曜日)~25日(金曜日)、日本鉄道保存協会の2013年度総会が群馬県高崎市で開催され、北は丸瀬布いこいの森を運営する北海道遠軽町から、南は「ななつ星in九州」のデビューで脚光を浴びる九州旅客鉄道(JR九州)まで、全国各地の鉄道保存に関わる皆さん100名近くが一堂に会しました。

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▲総会は高崎駅駅ビルのホテルメトロポリタン高崎6階の丹頂の間で行われた。'13.10.24 
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▲高崎車両センター高崎支所長によるパワーポイントを駆使しユーモアを交えたプレゼン(左)は大好評。例によって司会は私が務めさせていただいた(右)。'13.10.24 
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毎年加盟団体の持ち回りで行われる総会ですが、今年の開催地団体は東日本旅客鉄道(JR東日本)とあって、総会会場も高崎駅駅ビル内のホテルメトロポリタン高崎と好立地。また、総会翌日に設定された見学会も同社の高崎車両センター高崎支所と、同じ高崎駅構内の上信電鉄の2か所と盛りだくさんなものとなりました。

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▲来年の総会開催地に決まった片上鉄道保存会による事例報告。クモハ73383の前頭部の保存修復など新たなプロジェクトも始動し始めている。'13.10.24 
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幸いなことに懸念された台風もさほどの影響はなく、遠隔地からの参加者の皆さんも遅延することなく総会に臨むことができました。総会議事ののち、開催地報告がJR東日本高崎車両センター高崎支所の武内浩一支所長より行われました。高崎機関庫をルーツとし、これまでに5回も名称が変更されている同支所の歴史と現況がパワーポイントの資料によってわかりやすく解説されました。「高崎支所の七不思議(トリビア)」と題する楽しい発表もあり、参加者一同思わず引き込まれるプレゼンでした。ちなみに、高崎車両センター高崎支所は素人目には高崎車両センター(新前橋)の関連支所のように思われますが、実はまったく独立したものだそうです。

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▲高崎車両センター高崎支所に保存されている準鉄道記念物のEF55 1号機。ラストランとなった4年前の「EF55ファン感謝祭」の際は高崎駅東口特設会場でのトークショー(編集長敬白アーカイブ「EF55ファン感謝祭 大盛況」参照→こちら)にも出演しただけに、再会の感慨もひとしお。'13.10.25 高崎車両センター高崎支所 
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続く事例報告では碓氷峠鉄道文化むら、真岡鉄道SL運行協議会、NPO法人加悦鐵道保存会、片上鉄道保存会、九州旅客鉄道株式会社の5例が報告されました。

131025n004.jpg翌25日(金曜日)は朝から高崎車両センター高崎支所と上信電鉄の視察が行われました。参加人数が多いため、2班に分かれて約一時間半ずつの見学となりました。高崎車両センター高崎支所では整備中のD51 498号機、朝から火入れを行って昇圧中のC61 20号機、それに保存中のEF55 1号機を拝見し、上信電鉄では来年90歳を迎えるデキ重連を構内で走行させていただき、さらにそれに試乗するというまたとない機会を作っていただくことができました。
▲上信電鉄では笠原社長自らが迎えて下さった。'13.10.25 上信電鉄本社 
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▲一時は自走不能となっていたデキ1も復活し、11月2日に開催されるイベントでは再び重連で本線を走る姿が見られるという。左後方に見えるのはED31 6。'13.10.25 高崎 
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▲参加者一同、交代でデキの試乗もさせていただいた(左)。右は来年90歳を迎えるデキのコントローラー。電流計にはベルリンの文字も残されている。'13.10.25 高崎 
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実はデキ1の方はつい先日まで故障で自走することができず、上信電鉄の皆さんの懸命な努力で修復なったばかり。長年にわたって検修面からデキを支え続けてきた笠原道也社長からこの古典電気機関車を護り続けてこられたご苦労を直接おうかがいし、加盟団体の皆さんも深く感銘されておられました。

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▲碓氷峠鉄道文化むらでは小板橋館長が準鉄道記念物のED42をご案内下さった。'13.10.25 碓氷峠鉄道文化むら 
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▲碓氷峠鉄道文化むらは訪れるたびに展示物が増えているのも嬉しい。今回は熊本市交通局から譲り受けた回転変流機(左)や、新幹線保線用トンネル巡回車(右)などこれまでになかった展示物を拝見することができた。ちなみに新幹線保線用トンネル巡回車は、トンネル内の複線間に設けられたU字保線通路を走りながら線路の点検をする車輌。'13.10.25 碓氷峠鉄道文化むら 
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午後はオプションとして碓氷峠鉄道文化むらの見学も行われました。この碓氷峠鉄道文化むらは5年前、2008(平成20)年の総会開催地でもあり(編集長敬白アーカイブ「日本鉄道保存協会総会から」参照→こちら)、台風の接近もあって参加者が少ないのではと懸念されましたが、幸いたいへん多くの皆さんにご参加いただき、有意義な一日を締めくくることができました。

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▲羽越本線を走り続けた2021レ「あけぼの」は象潟を過ぎたあたりで夜明けを迎える。車窓に広がる朝焼けは夜行の醍醐味を感じる瞬間。'13.10.19 
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乗車したオハネ24 555は中央通路のいわゆるプルマン式個室寝台車で、同じB寝台でも片側通路の開放式寝台と異なり、ベッドはレール方向に設置されています。枕木方向に寝るのに比べてピッチングには強いものの、当然ながらローリングには弱く、取り外し不可能な転落防止用のベルトが設置されています。

131021n208.jpgところがこのベルトが結構厄介で、着替える際など何かと邪魔になります。当然1階室にはこの転落防止ベルトはなく、その点では1階に利があるとも言えましょう。いずれにせよ、2階室の方が揺れることは確かで、マットレスの弾性と相まって眠りの浅い方には1階室の方がベターかもしれません。そしてこれは個別の事象でしょうが、扉をロックしてもなぜか折戸のビビり音が収まりません。やむなく背もたれ用(?)クッションを押し付けてみたものの、今度はドア上部にある非常開錠用のレバーが共振し始めてしまいました。
▲振動音が止まらなかった入口戸の非常開錠フック。'13.10.19 
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さらに意外と置場に困ったのが背もたれ用(?)クッションです。寝台を広げていない分には気にならず便利に使っていたのですが、例のキャリーバッグを持ち込んでしまったこともあって、いざ寝台をセットしてみると置く場所がありません。ベッドの足先に押し付けると長手方向が窮屈になりますし、足先には暖房の吹き出し口があって危険でもあります。やむなくキャリーバッグの上に積み重ねることとなってしまいました。ちなみに1階室の場合は枕側の床にすっぽりと置けるようです。

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▲開けやらぬ羽後本庄に停車。由利高原鉄道のホームにはまだ列車の姿はない。かつて矢島線時代にC11の矩形庫があったのが思い出される(アーカイブ「由利高原鉄道が新車導入へ」参照→こちら)。'13.10.19 羽後本荘 
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上越国境を越えて越後平野に入った「あけぼの」は見違えるように俊足となり、1時06分に長岡に到着。長岡は運転停車ですが機関車交換もあって38分の停車。セカンドランナーEF81 139〔青〕に牽かれて信越本線から羽越本線へと進んでゆきます。

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▲寝台使用時には結構場所塞ぎだった背もたれ用(?)のクッション(左)。右は寝台横に貼られた寝る方向を示すステッカー。'13.10.19 
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▲A・B個室はなんと禁煙ではなく、しっかりと灰皿が備えられている(左)。右は木製の折り畳みテーブル。これは結構便利。'13.10.19 
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ところで、「あけぼの」を名乗ってはいるものの、この高崎→上越→信越→羽越→奥羽各線を経由して上野と青森を結ぶのは本来は「鳥海」のルート。長らく東北→奥羽経由だった「あけぼの」が「鳥海」とコンバートされるかたちで現ルートとなったのは秋田新幹線開業時でした。それだけに日本海を見ながら羽越線を行く「あけぼの」はいまだにしっくりこない気もいたします。

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▲6時38分、定刻に秋田着。結構ここで降車するお客さんが多く、さらに立席特急券の通勤客がどっと乗り込んでくるのは驚き。'13.10.19 秋田 
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6時18分、秋田到着20分前に例の客車チャイムとともに案内放送が始まり、車内もにわかにざわつきはじめました。トイレにはすでに暖房が入っており、洗面所も出入りする人がひっきりなしです。ところで、「自室」は山側。残念ながら日本海を目にすることはできません。これが開放式のB寝台やA寝台であれば通路の窓から逆サイドの風景も見ることができるのですが、中央通路式の場合は残念ながらそれも適いません。ちなみにB個室ソロの寝台料金は開放式と同じ6,300円。どちらが良いかは人それぞれかも知れません。

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▲「国鉄」の面影を色濃く残すオハネ24の便洗。便所の窓は嵌め殺しに改造されている。'13.10.19 
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▲懐かしの紙コップ(左)と、これまたレトロな水量計(右)。'13.10.19 
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6時38分秋田着。驚いたのは秋田で降車する人の多いこと。さらにわずか4分停車にも関わらずここで朝食の弁当を買い求めようとする方が少なからずおられることでした。車内販売はおろか、自動販売機さえないだけに飲食の調達は"死活問題"ですが、聞けばこのお弁当、事前に予約しておくそうで、販売員の方が領収書を持って該当号車の前で待ち構えてくれています。

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▲北金岡で2042M「つがる2号」を退避。朝の冷気を割いてE751系が通過してゆく。ちなみに2階の窓幅内寸は実測で1,175㎜と広く眺望は良い。'13.10.19 
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▲8時32分大館着。向かい側には8時38分発の花輪線盛岡行き1928Dが待っている。'13.10.19 大館 
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▲9時03分大鰐温泉着。弘南鉄道と大書された大鰐線の懐かしい跨線橋が目に入る。思えば弘南鉄道ともしばらくご無沙汰している。'13.10.19 
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131023n501.jpgそしてもうひとつ驚かされたのが「乗車」してくるお客さんの多さです。「あけぼの」は羽後本荘から立席特急券が設定されており、ことに秋田以遠は絶好の通勤列車となっているようです。隣の4号車開放式B寝台をのぞいてみると、なんと通路にまで人が溢れている状態でした。
▲一晩お世話になった5号車オハネ24 555を見送る。すでに多くの乗客は降りてしまっているようだ。'13.10.19 新青森 
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▲9時47分新青森定刻着。長岡からバトンタッチして走り続けてきたEF81 139〔青〕を表敬訪問。終点青森まではあと7分ほどの道のり。'13.10.19 新青森 
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本来は終点の青森まで乗車したいところですが、八戸で青森県上北地域県民局の皆さんがお待ちになっていることもあって新青森で下車、東北新幹線「はやて」に乗り換えねばなりませんでした。上野からの乗車時間は12時間31分、ひさしぶりに寝台特急を堪能した一夜となりました。

※明日から日本鉄道保存協会年次総会出席のため小ブログは休載させていただきます。28日(月曜日)より再開いたしますので、あしからずご了承ください。

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▲昔も今も変わらぬ上野駅"とうさんばん"で発車を待つ2021列車青森行き「あけぼの」。高崎線の遅れの影響で21時04分の入線となり、発車までは10分ほどしかない。'13.10.18 上野 
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先週末は青森県上北地域県民局主催の「地域鉄道フェスティバル」に出席のため青森へ。当初は19日(土曜日)朝の「はやぶさ」で青森入りするつもりでしたが、同行の東武博物館花上名誉館長らのご提案もあって、前夜18日(金曜日)の寝台特急「あけぼの」に乗車することとなりました。

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▲本日の牽引機は長岡車両センターのEF64 1053。かつては夜の帳とともに次々と発車していった東北夜行も、今やこの「あけぼの」が最後となってしまった。'13.10.18 上野 
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▲特急青森行きの方向幕と「あけぼの」のテールサイン。この日も多くの同好の士が熱心にカメラを向けていた。'13.10.18 上野 
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言うまでもなく寝台特急「あけぼの」は上野発の最後の青森行き寝台特急であるとともに、トラディショナルなブルートレインとしては最後の存在で、趣味的にも人気が高まっています。もちろん乗車効率も良好で、この日もA寝台は発売直後に完売したようです。

131018n004.jpg結局、B寝台個室ソロの2階を選択。中央通路のいわゆるプルマン式の個室寝台に乗るのもひさしぶりです。なお、当日の編成は以下の通りでした。
機:EF64 1053〔長岡〕
電:カニ24 109
8:オハネフ24 7(ゴロンとシート)
7:スロネ24 551
6:オハネ24 551
5:オハネ24 555
4:オハネフ25 117
3:オハネ24 7
2:オハネ25 148
1:オハネフ24 23(レディース ゴロンとシート)

※客車はすべて青森車両センター所属

▲1号車は「レディゴロ」こと女性専用の「レディース ゴロンとシート」車。8号車の「 ゴロンとシート」車とともに結構人気が高い。'13.10.18 上野 
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▲これが一夜を過ごす5号車B寝台ソロの2階室。左の寝台は折り畳まれた状態で、使用時には自らセットする必要がある。左側に垂れ下がっているベルトは転落防止用のもの。'13.10.18 上野 
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B寝台個室ソロの2階に"よじ登って"みると、あらためてその狭さに驚かされます。かつて英国インダストリアル・レイルウェー・ソサエティーの友人を立山砂防軌道に案内する際、「世界的に珍しいナローゲージのプルマン式スリーパー」に是非乗りたいとせがまれて「北陸」に乗車したことがありますが、あの大きな図体でさぞや窮屈だっただろうと今さらながらに思い出されます。

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▲上野を定刻に発車。まだまだ帰宅客で混雑するホームを"見下ろし"ながら通過。ちょっとした非日常気分にまずは缶ビールを開ける。'13.10.18 赤羽 
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講演の資料等もあって今回はキャリーバッグを引きずってきましたが、これが大失敗。2階室のベッドを広げると置く場所がありません。やむなく出入口の折り戸の階段部に寝かせることにしましたが、今度は扉が開かないのはまだしも、靴を置く場所がありません。寝台車を語る際には、下段が良いか上段が良いか、1階が良いか2階が良いか、たびたび議論されるところですが、このソロの場合、1階室は床面に多少余裕があるものの、逆に2階への階段部の張り出しがあって着替え用にも立ち上がれない辛さがあります。

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▲中央通路のプルマン式B寝台個室ソロ(左)と7号車のA寝台シングルデラックス(右)。プルマン式の通路はすれ違うのもたいへんなくらい狭い。'13.10.18 
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▲B寝台個室ソロの寝台番号の偶数は2階、奇数は1階で、この日は「B10」で一夜を過ごす。'13.10.18 
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▲B寝台個室ソロの1階室入口(左)と2階室入口(右)。どちらもかなり狭隘で、体格の良い方は出入りするだけでも結構たいへん。'13.10.18 
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131021n210.jpgそしてもうひとつ、懸念されていた事態が起こってしまいました。個室のドアの施錠はカード式ではなく4ケタの暗証番号を入力する方式です。最初の設定で任意の4ケタを登録し、以後は施錠・開錠ともにこの番号を入力するというものですが、たまにエラーが出てしまうことがあると聞いていました。まさかそれがわが身に降りかかって来ようとは...。開錠しようと入力したものの、「♯」を押すのを間違え、さらに再入力したのが失敗だったようで、液晶文字が上半分しかない悲しい状況に...。結局カレチを呼びにいって開錠してもらう体たらくとなってしまいました。
▲入口扉の施錠はカード式ではなく4ケタの暗証番号によるセルフロック式となっている。'13.10.18 
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▲iPadをいじっているうちにもう高崎に到着。2分停車で22時48分発車。市街地のネオンが広がっていた車窓も次第に漆黒に包まれて行く。'13.10.18 高崎 
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近鉄2013系"つどい"登場。

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▲賢島方から見た2013系"つどい"。正面は貫通路上の表示器が撤去されている。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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伊勢神宮の式年遷宮で賑わう伊勢市と、海の恵み豊かな志摩市とを結ぶ近鉄の新しい観光列車"つどい"が完成、10月5日より賢島~伊勢市間での運行を開始しました。

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▲ク2107の先頭部。この車輌の半室はフリースペースの「風のあそびば」となっており、側扉片側2箇所(計4箇所)はその内側にスリットと大型ガラス窓が設置されている。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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種車となったのは通勤車である2000系のなかで唯一トイレ付であったモ2014-モ2013-ク2107の編成で、"つどい"への改造後は各車号がそのまま形式となり、系列呼称も2013系となりました。車内は従来のロングシート配置から一新、腰掛は全て窓向きに配置され、全席にテーブルも設置されており、沿線風景を楽しみながら飲食や仲間との会話を楽しめるようになっています。また、80ある席毎に伊勢・志摩にまつわるイラストが配されるなど、内装も乗客を楽しませる工夫がちりばめられたものとなっています。

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▲座席スペースが中心のモ2014の車内。窓側を向いた腰掛は原則2人ずつになっているが、床の点検蓋を避けるため一部2+2人になっている箇所もある。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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131021tsudoi_4.jpg車内にはフリースペースが多いのも特徴で、1号車には自然の風を取り込む「風のあそびば」が、また2号車にはバーカウンターを持つイベントスペースが設置されています。このイベントスペースではビールやソフトドリンクの販売が行われるほか、運転日によって志摩市による「伊勢えび汁」や「あおさ汁」など志摩地域の食材を使用した一品のふるまい、魚介類や地酒など特産品約30品の販売などが行われるほか、一部日程では特別イベントも実施される予定です(車内でのふるまい、特産品の販売の実施日、イベントの実施日などは近鉄ホームページで確認のこと)。
▲モ2014の乗務員室背後には「こども運転台」を設置。文字通り子ども向けの設備だが、マスコンとブレーキ弁は実物である。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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▲中間のモ2013の車内。座席スペースは8人分のみで、シンクやIHコンロも備わるバーカウンターを挟んでイベントスペースが配される。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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▲ク2107に設置された「風のあそびば」。旧側扉部分に大型ガラス窓とスリットが設置され、スリットからは自然の風が取り込まれる。雨の場合にはスリットをずらして雨水の浸入を防ぐことができる。'13.10.4 明星車庫 P:RM(髙橋一嘉) 
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この列車は来年3月までの間は、日・月・金・土曜日を中心に、冬・春休み期間は毎日、2月中は土休日のみの運行が予定されており、通常の営業運転は賢島始発で伊勢市まで2往復となっています。なお、10月21日発売のRM363号では"つどい"各車輌の主要寸法図も掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

取材協力:近畿日本鉄道

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▲実物のラックレール(収蔵品)を利用してアプト時代の碓氷峠が再現されている展示室内。'13.10.10 
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今年は信越本線の横川-軽井沢駅間がアプト式で開業して120周年の年となります。また、同区間のアプト式が廃止されて50年目の節目の年でもあり、鉄道博物館ではこの機会を捉えて秋の特別企画展「越境のドラマ!~峠を越える鉄道の物語~」を開催中です。

131010n204.jpgこの特別企画展では横軽間の碓氷峠のみならず、群馬・新潟県境の谷川岳に長大トンネルを建設することで克服した上越線など、東京と各地を結ぶために建設された山越え路線の歴史や、鉄道が開通したことによる地域の変化、山を越えるためのさまざまな技術的工夫について紹介し、建設時や開業後の様子など、"越境のドラマ"をたどっています。
▲会場は鉄道博物館2階のスペシャルギャラリー1・2。企画展も入館料のみで見学することが可能。'13.10.10 
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▲「峠に挑む車両」の展示。10000形(EC40形)や10040形(ED41)形の図面をはじめ、EF63に関するさまざまな展示もある。'13.10.10 
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▲横川-軽井沢間の運輸開始日を告知した鉄道庁事務書類(国指定重要文化財/1893年)(左)と、EF62・63形の試験計画書類(右)。'13.10.10 
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▲EF63形の電磁吸着ブレーキ(左)と、アプト式廃止時に第3軌条をスライスして作られた記念文鎮(右)。裏面には「刻苦七十年」の文字が刻まれている。'13.10.10 
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展示は主に「信越本線、上越線のあゆみ」、「峠にいどむ車両」、「パーミルの世界」の3パートに分かれており、なかでも信越本線の歴史については国指定重要文化財の公文書をはじめ、鉄道博物館ならではの重厚な一次資料が数多く展示されており圧巻です。

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▲幻の横軽自走特急187系の完成予想パースとその形式図(1985年)。運転時分のシミュレーションまで行われていた。'13.10.10 
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「峠にいどむ車両」のコーナーでは10000形(EC40形)の詳細組立図やEF63の電磁吸着ブレーキの実物など数多くの資料や模型などが展示されていますが、なかでも趣味的に最も目を引くのが1985(昭和60)年頃に計画されたという幻の横軽自走特急電車の計画書類です。

131010n217.jpg先頭車がクモハ187と命名されたこの特急電車は、オールMの4輌編成2編成の中間にハイデッカーのグリーン車(Ts)を挟み込んだ9輌編成。183系を種車にしての計画だったようで、車両局、旅客局、運転局の合同検討資料も残されていることから、かなり現実味を帯びたプランだったことがうかがい知れます。車両設計事務所で起こされた50分の1の形式図は大宮総合車両センターに保管されていたものだそうで、現物が展示されるのはもちろん初めてです。
▲ヒストリーゾーンに展示されているED40形。"情景再現展示"によって整備中の雰囲気が味わえる。'13.10.10 
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またこの特別企画展ではインタープリタ(展示解説員)が展示のポイントや逸話など わかりやすく解説するガイドツアー(日時限定/下記参照)が行われるほか、開催期間中はヒストリーゾーン1階のED40形の運転室扉が開放され、中には入れないものの、普段は見ることの出来ない同機のキャブ内を見学することができます。

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▲特別企画展開催中、ED40形の運転室公開が行われている。中に入ることはできないものの、開けられた乗務員扉からこのようにキャブ内を見ることが可能。'13.10.10 
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例によって立派な図録も用意されており、ぜひ一度ご覧になられることをおすすめします。
鉄道博物館2013年秋の特別企画展「越境のドラマ!~峠を越える鉄道の物語~」
■会期:2013年10月12日(土)~2014年1月13日(月・祝)
■会場:鉄道博物館2Fスペシャルギャラリー1・2
■入場料:鉄道博物館の入館料のみで、企画展も入場可。
※鉄道博物館の入館料は、一般1,000円、小中高生500円、幼児(3歳以上未就学児)200円。
■主催:鉄道博物館
■協力:東日本旅客鉄道株式会社
■後援:さいたま市
※展示室ガイドツアー:10月26日(土)~11月10日(日)/12月1日(日)~12月15日(日)、12:30~、16:30~※ (※16:30~は土日祝日のみ実施)

※明日は不在のため小ブログは休載させていただきます。

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第20回「鉄道の日」を祝う。

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▲日本鉄道賞「新たな旅世界の創出」特別賞を受賞したJR九州と水戸岡鋭治さんによる一連の創出活動の頂点「ななつ星in九州」は、15日、まさに受賞式当日に運行を開始した。写真は7号車マイネフ77のDXスイート702号室。'13.10.10 P:RM(新井 正)
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先週末の3連休は全国各地で「鉄道の日」にちなむさまざまなイベントが開催され、幸い好天に恵まれたこともあってどちらの会場も大盛況でした。ことにメインイベントともいえる東京・日比谷公園の「鉄道フェスティバル」は12~13日の土日の二日間でなんと13万6千人の来場があったそうで、その人気にはあらためて驚かされます。

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▲全国の鉄道の中枢を担う方々が祝賀会場に集った。'13.10.15 
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10月14日がかつての「鉄道記念日」から「鉄道の日」へと変わったのが1994(平成6)年、今年で20年目となります。昨日(15日)、東京・新宿のハイアットリージェンシー東京において盛大に「鉄道の日」記念祝賀会が開催され、全国の鉄道関係者の皆さんが一同に集いました。

131016n007.jpgそしてその祝賀会上で、12回目となる「日本鉄道賞」の表彰が行われました。「日本鉄道賞」は、「鉄道の日」創設の趣旨である鉄道に対する国民の理解と関心を深め、国民の強力な支持を得るとともに、鉄道の一層の発展を期することを目的として、2002(平成14)年に創設された表彰制度で、「鉄道の日」実行委員会の日本鉄道賞表彰選考委員会によって選定されるものです。
▲開会の挨拶をされる中村英夫「鉄道の日」実行委員会会長。'13.10.15 
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▲「日本鉄道大賞」は世界にも全く類例を見ない民鉄5社7線の広域的な相互直通運転を公益的視点に立った日本的協調によって実現させた民鉄5社と、「メグ会」直通線隊ゴセンジャーの普及を楽しむ会が受賞した。家田 仁選考委員長(左)の紹介で檀上に並んだ東京地下鉄、東武鉄道、西武鉄道、東急電鉄、横浜高速鉄道の各社社長(左から)と、「メグ会」直通線隊ゴセンジャーの普及を楽しむ会代表。'13.10.15 
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今回の日本鉄道賞の選考は、家田仁東京大学大学院教授を委員長とする表彰選考委員会(委員:8名)によって、各応募案件(計27件)の応募書類を各委員が精読して評点し、評点の合計値が高位のものから計8件をヒアリング対象案件としてスクリーニング。さらに案件毎に応募者よりヒアリングと質疑を行い、改めて各委員が評点する方式で行われました。

131016n003.jpgその結果、「日本鉄道大賞」には東京地下鉄株式会社、東武鉄道株式会社、西武鉄道株式会社、東京急行電鉄株式会社、横浜高速鉄道株式会社ならびに「メグ会」直通線隊ゴセンジャーの普及を楽しむ会による「首都圏民鉄5社7線による広域速達タイプの相互直通運転」が選ばれました。
▲「市民団体などとも連携し本事業の一般国民へのアピールに多面的に努力」したことが評価され、鉄道事業者5社と並んでの表彰となった「メグ会」は会場でパフォーマンスを披露。'13.10.15 
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また、「日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞」は3件が選出されました。まず 「新たな旅世界の創出」特別賞として、九州旅客鉄道株式会社ならびに水戸岡鋭治氏による「高水準の鉄道デザインをベースとしたJR九州における長年にわたる新たな旅世界の創出活動」が、次に「鉄道輸送の底力で被災地の復興に貢献」特別賞として日本貨物鉄道株式会社による「鉄道コンテナ列車による東日本大震災発生ガレキの環境親和型長距離大量輸送の実現」が、また「沿線ぐるみで鉄道再生」特別賞に、肥薩おれんじ鉄道株式会社による「沿線地域とともに作り上げた観光列車『おれんじ食堂』の快走」が選出されました。

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▲日比谷公園で開催された「鉄道フェスティバル」では鉄道系キャラクター大集合も開催されて大好評を博した。'13.10.15(祝賀会でのモニター投影より) 
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▲スタッフォードバーンの原点となった"Garden Railway"。個人宅の「庭園鉄道」といってもそのスケールの大きさは日本的感覚を超越し想像を絶する。2フィートゲージの軌道はこの池を周回するように敷設されている。13.9.14 
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少々間が空いてしまいましたが、スタッフォードバーンの見聞録を続けましょう。今日ご紹介するのはこれまでのいわば"本線"とは違い、グラハムさんのお宅の庭に敷設されたエンドレスです。"Garden Railway"と称されるこの2フィート軌道こそが、その後大発展を遂げるスタッフォードバーンの出発点なのです。

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▲機関庫前に並んだ1936(昭和11)年コッペル製ディーゼル機関車と1924(大正13)年ロバート・ハドソン製ガソリン機関車。機関庫は1896(明治29)年に建てられたものを移築リビルトしたものだという。'13.9.14 
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▲庭園はまさにイングリッシュ・ガーデン。写真左の右奥に機関庫の屋根が見える。右はエンドレスからの支線分岐付近の庭園で、画面左にエンドレスの一部が、中央奥に支線の橋梁が見える。なお、グラハムさんのお宅はこの写真の背後、遙か彼方にある。'13.9.14 
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"お宅のお庭"といっても日本的感覚ではまったく理解不能で、都内のちょっとした公園ほどの規模があります。大きな池を中心に据えたまさにイングリッシュガーデンで、これだけでも一般誌の巻頭グラビアを飾りそうな見事さです。"Garden Railway"はこの池を周回するかたちでレイアウトされており、本線とはスタッフォード信号所の先の分岐で結ばれています。ちなみにグラハムさんのお宅はというと、この"Garden Railway"を見下ろす位置にあり、まさに豪邸です。

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▲独特の排気音を響かせてコッペル製DLの牽く列車がやってきた。線路の中心にはライブスチーム用の線路も併設されているが、このエンドレスの距離をライブで運転するのはかなりたいへんそう...。'13.9.14 
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この日は1936(昭和11)年コッペル製のディーゼル機関車(製番20777)と、フォードソンのパワーユニットを搭載したロバート・ハドソン製のガソリン機関車(1924年/製番39924)が交代で運転されていましたが、この"Garden Railway"には小型蒸機が入線することもあるようで、池を周遊する2フーター蒸機の姿もぜひ一度目にしてみたいものです。

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▲ロバート・ハドソン製ガソリン機関車、と言うよりもフォードソンのガソリン機関車で、私も自走するのを見るのは初めて。昨年スタッフォードバーンに移籍してきた。'13.9.14 
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▲もちろんハンスレ製内燃機関車も各種コレクションされている。これはかのWelsh Highland Railwayから移籍してきた防爆タイプの40hp機(1968年製)。'13.9.14 
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そして何よりも驚かされたのが珍妙なエアロコです。リベットだらけの小さな砲弾型タンクに嘘のように短いホイールベースの足回り、それが実に快調に走るのですから愉快です。さすがにオリジナルではなくレプリカで、2009年にスタッフォードワークスで新製されたものだそうですが、プロトタイプは19世紀に東イングランドの炭礦で使われていたものを忠実に再現したとのことで、決して荒唐無稽なフリーランスではありません。

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▲この日"Garden Railway"を走っていた車輌たちの中で一番度肝を抜かれたのがこのエアロコ。後ろの鉱車に搭載したエンジンコンプレッサーからの空気でスコスコと走る。'13.9.14 
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当然タンク容量の関係からそれほどの距離は走れませんから、続く鉱車にエンジンコンプレッサーが搭載されており、そこからエアーを供給して軽々と"Garden Railway"を一周していました。美しいイングリッシュガーデンとこの奇怪なエアロコ...そのミスマッチな組み合わせもまた大きな魅力です。

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▲極端に短いホイールベースにジャック軸を振り回して快走するコッペル。この"Garden Railway"'だけでも時の経つのを忘れる。'13.9.14 
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▲「北海道、輝いていた車輌たち」のタイトルが示すように、もちろんC62重連を捉えた作品も展示されている。'13.10.11 
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ご紹介が遅くなりましたが、今週火曜日(8日)から金子元博さんの写真展「北海道、輝いていた車輌たち」が開催されています(14日まで)。金子さんは昭和30年代から『鉄道ピクトリアル』誌の鉄道写真コンクールにたびたび入選され、そのお名前をご記憶の方も少なくないでしょう。

131011n005.jpg全国を撮り歩いてこられた金子さんですが、今回の写真展はご両親の所縁の地でもあり幾度となく足を運ばれた北海道をテーマとし、1958(昭和33)年から近年までの30作品を展示されています。実は金子さんのお父様は高名な書家・金子鷗亭さんで、写真にも造詣が深く、昭和30年代初頭からライカⅢFにズミクロン50㎜という最高の機材を揃えておられました。その機材を受け継いだ金子さんは、当時としては貴重なカラーフィルムを装填して道内各地を回られました。例えば1960(昭和35)年2月に撮影された興浜南線沢木海岸を行くキハ03などは、当時のISO(ASA)10しかなかったフジカラーで撮影されたものだそうです。最新のデジタル技術によって甦ったその画像を拝見するに、ズミクロン50㎜の見事な描写力にあらためて感動するとともに、1960年厳冬に、沢木でレールバスを、しかもカラーで撮影された方がおられたことに驚きを禁じえません。
▲写真集の表紙にもなっている釧網本線浜小清水-北浜間をゆくキハ03(1958年)の展示の前に立つ金子元博さん。'13.10.11 
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▲馬鉄時代の簡易軌道がカラーで甦る。画面左はモノクロながら何とも味わい深い風蓮線の秋。解説も心に沁みる。'13.10.11 
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131011n007.jpgC62重連の「ていね」「ニセコ」などいわば定番の被写体も登場しますが、個人的になによりも驚愕したのが簡易軌道沼川線や阿歴内線の馬鉄時代のカラー画像です。ことに天北線沼川駅を起点としていた簡易軌道沼川線(殖民軌道幌沼線)についてはモノクロの画像でさえほとんど残されておらず、これほどまで鮮明なカラー画像があろうとは思ってもいませんでした。今もって模型ファンにも根強い人気のある簡易軌道だけに、興味を持たれている方にとっては、この一連の作品を見るだけでも足を運ばれる価値があると言えましょう。
▲書画の展覧会が主体と聞く印象社ギャラリーは銀座と京橋からほど近い静かな空間。'13.10.11 
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▲昭和40年代に入るとマミヤC3にエクタクロームといった組み合わせが多くなってくる。セコールのシャープネスは今さらながら秀逸。'13.10.11 
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展示の最後の部分では、近年お撮りになられたヨーロッパのトラムの写真も展示されており、札幌市電のディーゼルカーD1000形をもっともお気に入りとされる金子さんが、今もって趣味を継続されておられる様が見てとれます。

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▲展示作品がすべて収録された会場限定の図録も用意されている。 
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この金子元博さんの写真展「北海道、輝いていた車輌たち」は鉄道の日の10月14日(祝)まで東京・京橋の印象社ギャラリーで開催されています。会期が残りわずかですが、3連休中は金子さんご本人も会場に詰めておられるそうですので、銀座方面に出られた際はぜひ立ち寄られてはいかがでしょうか。なお、会場限定で展示作品を収録したB5横判オールカラー64ページの図録も販売されています。

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▲修復のため移動中のB型客車。一見それほど傷んでいなさそうだが、実際はかなりのダメージだ。P:木村一博 
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ひさしぶりに「よみがえれボールドウィン実行委員会」から、活動報告と来週10月20日(日曜日)に開催される「2013年第6回根利森林鉄道まつり」のご案内をいただきましたのでご紹介いたしましょう。

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▲当初、林業機械化センター前庭に置かれていた頃の協三工業製DLとB型客車。車体側面の羽目板などはすでに腐り落ちてしまっている。P:木村一博 
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6回目となる今回の根利森林鉄道まつりの注目は、かねてより修復中のB型客車の公開です。B型客車とは、中央西線上松駅を起点とするいわゆる木曽森林鉄道で使用された人員輸送用客車の種類で、2軸単車のC型に対してボギー車を示すものです。B型の中にも大型、小型などの種類があり、またその構造も運材台車を流用したものからアーチバー台車を履いたメーカー製のものまで実に多種多様でした。根利の林野庁森林技術総合研修所林業機械化センター展示棟で保存されているのは王滝営林署所属だったB型王営15号です。

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▲屋根が載って再び客車らしくなってきたB型15号。この状態で見ると車体側面の梁の構造などがよくわかる。'13.9.8 P:木村一博 
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なにしろ木造の車体だけに経年とともにかなり荒廃してしまっており、これまでにホイットカムの動態化など車輌の修復にかけては実績のある「よみがえれボールドウィン実行委員会」の皆さんもかなり手こずっておられるようです。

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▲軽トラックで台車を移動(左)。模型とは違って運材台車といえどもたいへん重く、線路際からはジャッキ、木板、レーバーブロック、等で線路に載せる(右)。'13.10.6 P:木村一博 
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2006(平成18)年秋、施設建設のため協三製DL、B型客車、運材台車を移動。翌2007(平成19)年春に転線させ、さらに諸々の修復作業のため2008(平成20)年に展示棟内へ移動。各部の痛み具合をチェック、採寸して新たに図面を作成されたそうです。痛みが激しい部分は新材に置き換えることとし、メンバーが代表を務める「利根沼田建築総合組合」の大工さんたちに協力してもらいながら修復することになったそうです。

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▲ジャッキで車体を持ち上げて台車を挿入、台車位置を微調整しつつセンターピンを合わせて車体を降ろす(左)。右は苦労の末に台車とドッキングした修復中の車体。'13.10.6 P:木村一博 
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結局、台枠、枕梁、隅柱は根利山中から切り出した木材で新調。床材、外板腰板などは流通既成品で済ますこととし、窓回りから上、屋根は再利用。補強金物は補修をして再利用、ボルト類は新調する方向で準備作業に取り掛かり、2011(平成23)年、客車を移動して本格的な修復作業が始まりました。もちろん、まだ修復途上で外板、内装は未完成だとのことですが、逆に内部構造を詳しく見ることができる絶好の機会とも言えます。
今回もボールドウィン3号機の汽笛吹鳴や、ホイットカム製ガソリン機関車のデモ走行なども予定されているそうで、秋の一日、澄んだ利根の空気を味わいながらB型客車を見にゆくのも楽しいのではないでしょうか。

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▲ファンにとっては最大の注目である屋外の車輌展示場。6000系(6438号)をはじめ、14m車のデハ2410号、3000系(3719号)、5000系(5723号)、2010系(2015号)、そしてデハ2400形(2410号)の歴代5輌がズラリと並ぶ。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉)  
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明日、10月10日、京王電鉄多摩動物公園駅に併設される京王れ−るランドがリニューアルオープンします。京王れーるランドは2000(平成12)年に開設された施設で、Nゲージの大型レイアウトをはじめ、各種部品などの展示などが行われていましたが、このほど京王の電車・バス開業100周年を記念して施設が全面的にリニューアルされました。

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▲実物の6000系(6722号)の先頭部を使用した運転体験コーナー。乗務員訓練用のCGシミュレーションソフトを改良したもので、気象条件や昼夜の別など、多彩な運転環境が体験できる。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉) 
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▲小型運転体験シミュレータは現行車種である9000系、8000系、そして1000系の3種の運転台で運転を体験できる。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉)  
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▲電車のしくみコーナー(左)にはパンタグラフ、主電動機、車輪を展示。方向幕の操作も体験できる。右は6772号の先頭部を使用した車掌体験コーナー。実物の車掌スイッチによる扉の開閉や車内放送を体験できる。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉) 
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新しい京王れーるランドは「子育てファミリーを中心にお楽しみいただける施設」をコンセプトとしており、実物の6000系のカットボディを使用した運転体験や車掌体験など、体験型の施設が充実しているほか、2階はキッズフロアとしてプラレールコーナーと鉄道設備をイメージしたアスレチックコーナーが設置されています。

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▲京王の車輌が走り回る鉄道模型の大型レイアウト。運転は実物の運転台で操作する。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉) 
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▲京王の歴史年表と懐かしい制服や行先板やヘッドマークなどが並ぶコレクションギャラリー(左)。チョロQバスとして親しまれた日産ディーゼルKC-RN210CSNも展示(右)。後部のエンジンルームも見えるように展示されている。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉) 
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▲キッズフロアに設置される鉄道設備をイメージしたアスレチックコーナー、アスれーるチック(左)。保存車輌の周りには9000系のミニ電車が周回する(右)。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉)  
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そしてレ−ルファンにとっては気になるのは屋外の車輌展示。14m車のデハ2400形から6000系まで歴代5輌の実物車輌が自然光が射し込むテント屋根の下に並んでおり、車輌を間近で細部まで見ることができるほか、一部の車輌は車内も見学可能となっています。

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▲1階エントランスのミュージアムショップでは京王れーるランドオリジナルグッズをはじめとする各種グッズ類を発売中。'13.10.3 P:RM(髙橋一嘉) 
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■京王れーるランド
営業時間 9:30~17:30(17時最終入場) 定休日  水曜日(水曜日が祝日の場合は営業、その翌日休み) 入館料  1日250円(3歳以上)

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▲現役時代を彷彿させる旧大畑線大畑駅構内。P:瀬端浩之 
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来週10月14日は「鉄道の日」。各地でさまざまな催しが行われます。今日はそのなかから青森県上北地域のイベントをご紹介いたしましょう。

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▲旧大畑線の検修庫では見事な状態で動態保存が行われている。P:瀬端浩之 
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青森県上北地域県民局では、昨年度から上北地域等の鉄道を活用した観光振興を目的とする「地域鉄道資源・魅力発信事業」を実施していますが、今年度は、10月12日(土)~20日(日)までの9日間、上北地域等に存在する貴重な鉄道資源と関係団体の活動を一度に紹介する「地域鉄道フェスティバル」が開催されます。

131008n005.jpgメインとなるイベントは来週末の10月19日(土)~20日(日)に、南部縦貫鉄道旧七戸駅会場、向山駅ミュージアム会場、十和田観光電鉄旧三沢駅バス案内所会場、旧大畑線大畑駅会場、七戸町観光交流センターの5か所を拠点として開催されます。南部縦貫鉄道旧七戸駅会場では、長年にわたって多くのファンに親しまれた「レールバス」を見学することが出来ます(10:00~16:00)。しかも、時間帯によっては、機関庫から外に出た姿を目にすることができるかもしれないとのことです。
▲南部縦貫鉄道の七戸駅もそのまま残されている。P:瀬端浩之 
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また、旧大畑線大畑駅会場では、19日(土)は車輌展示(10:00~15:00)、20日(日)は定期運転会が行われます。通常は第三日曜日の定期運転会でしか車輌のお披露目はありませんが、今回は、19日(土)も車輌と車庫を見学することができます。

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▲七戸の庫内に並んで保存されているレールバス。P:瀬端浩之 
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かつての東北本線だった青い森鉄道・向山駅では、国鉄時代の貴重な鉄道資料が展示されている向山ミュージアムが公開(9:00~16:00)され、駅と向山を愛する愛好会会員から鉄道や地域への思いを直接聞くことが可能です。さらに、昨年廃止となった十和田観光電鉄旧三沢駅バス案内所会場では、同電鉄の鉄道資料、硬券などが展示される予定です(10:00~15:00)。

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▲青い森鉄道の向山駅には数多くの歴史的資料が保存展示されている。P:瀬端浩之 
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131008n002.jpgそして20日(日)には東北新幹線七戸十和田駅に併設された七戸町観光交流センターで、上北地域の鉄道資源を中心に、その希少性とこれからの活用方法を話し合うパネルトークが開催されます。日本鉄道保存協会から顧問で東武博物館名誉館長の花上嘉成さん、事務局長の米山淳一さん、私、そして小坂鉄道保存会からは会長の千葉裕之さんが登壇いたします(15:00~16:30)。
▲独特の雰囲気を残す旧十和田観光電鉄三沢駅の駅舎内。P:瀬端浩之 
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▲架線こそなくなってしまったものの、七百の車庫には「十鉄」の車輌たちがそのまま保存されている。P:瀬端浩之 
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このほか、同じ七戸町観光交流センターでは写真展が開催される(10月12日~19日)ほか、 10月19日(土)~20日(日)の鉄道車輌・鉄道資料の一般公開会場4ヶ所において、スタンプラリーも実施されます。2か所以上のスタンプを集めた方へスタンプの数により抽選で「地域鉄道フェスティバル」限定ストラップをはじめとした各種の鉄道グッズがプレゼントされる特典も用意されています。秋の一日、この機会に青森・上北地方の鉄道遺産を巡る旅を計画されてみてはいかがでしょうか。
詳しくは→こちら
■開催場所
・南部縦貫鉄道旧七戸駅会場(青森県上北郡七戸町笊田48-1)
・向山駅ミュージアム会場(青森県上北郡おいらせ町向山3)
・十和田観光電鉄旧三沢駅バス案内所会場(青森県三沢市大字犬落瀬字古間木51-7)
・旧大畑線大畑駅会場(青森県むつ市大畑町庚申堂60)
・七戸町観光交流センター(青森県上北郡七戸町字荒熊内207)

問合せ先:上北地域県民局地域連携部 地域支援室
電話:0176-22-8111(内370)  FAX:0176-22-8198

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▲2フーターとは思えない豪快な走りっぷりをみせる"ISIBUTU"。1945年バグナル製の2Bタンク機で、もとは南アフリカの製糖工場で働いていた機関車。画面左遙か彼方にバルーンループへ向かう別の列車が遠望できる。'13.9.14 
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スタッフォードバーンのスケールはあまりに大きく、そのトラックプランの全体がようやく理解できたのは、すっかり日が傾いてからのことでした。しかも一部のサイディングは踏破することさえできず仕舞いで、まだまだ全容を理解できたとは言えません。

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▲デュアルゲージトラック(右)と2フィートゲージ(左)の並行区間で離合する列車。最後部に連結されている貨車は客車に補助電源を供給するためのもの。'13.9.14 
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statfoldbahnmap.jpgおおかまなトラックプランはこのオフィシャル・スケッチをご覧いただきましょう。機関庫のあるスタッフォード駅(新駅)は島式ホームを持ち、イングランド東部のノーフォーク州の海岸沿いの町グレート・ヤーマスにあるサウスビーチ駅を模しているそうです。もともとのスタッフォード駅(旧駅)は新駅の西側に位置し、こちらも現役で使用されています。ただ、本線からこの旧駅への上り勾配はかなりきつく、新駅にいても旧駅に到着しようとする列車のブラスト音が耳をつんざくほどに響いてきます。
▲スタッフォードバーンの路線概要。機関庫から図下方のバルーンループに至るいわば本線は2'と2'6"の複合となっており、一部はさらにデュアルゲージとの並走となっている。"Garden Railway"と記されている部分が元来の庭園鉄道。 
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▲木造跨線橋からスタッフォード駅(新駅)に到着したトランキル4号機牽引の列車を見る。この跨線橋を渡るとさらにオリジナルステーション(旧駅)がある。'13.9.14 
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本線は2フィートと2フィート6インチのデュアルゲージが基本ですが、スタッフォード信号所から1キロほどはこのデュアルゲージ・トラックに寄り添うように2フィート専用の線路も併設されており、2列車がすれ違う、もしくは並走するパフォーマンスを展開できるようになっています。

131004n606.jpg途中のオークツリー停留所(Oak Tree Halt=Haltはイギリス英語で停留所)には客車庫が設けられており、ここを過ぎると広大な敷地の中を大きく左にカーブをきって終点のバルーンループを目指します。
▲オリジナルステーション(旧駅)とスタッフォード駅(新駅)の分岐を司る信号所。'13.9.14 
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▲オークツリー停車場で交換する上下列車。貨物列車の積荷を見ると何とラストンのDLが。こんな細かい演出も心憎い。'13.9.14 
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バルーンループと呼ばれる終点の転回線はさながら模型のレイアウトのように編成ごと転向するためのもので、のど元にあたる分岐(もちろんデュアルゲージ・ポイント)にはディスパッチャーが詰める小屋があってスタフの交換が行われます。とにかくこのバルーンループも彼方が見渡せないほどの規模で、そのスケールには圧倒されるばかりです。

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▲バック運転でバルーンループに進入するパキスバル1号機と1933年エーボンサイド製"MARCHLYN"の重連。'13.9.14 
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▲信号所からバルーンループを見る。ループは反時計回りで、画面右奥から画面左奥の彼方へと回る。'13.9.14 
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▲バルーンループを発車してゆく1944年ペケット製Cサドルタンク機"HARROGATE"の牽く列車。バルーンループの信号所にあたるこの位置にいると、これでもかというほど、ひっきりなしに違った機関車に牽かれた列車がやってくる。'13.9.14 
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▲スタッフォードバーンのハンスレ・コレクションの一部をご紹介しよう。前補機(?)は1906(明治39)年製の"SYBIL MARY"、本務機は2005(平成17)年製!のその名も"STATFOLD"で、ともにハンスレのロングセラー"Quarry"クラス。前者はハンスレ・エンジン社製だが、後者はハンスレ・スチーム社、つまりはスタッフォード製の新車。'13.9.14 
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それではスタッフォードバーン、というよりもオーナーであるグラハム・リー(Graham Lee)さんとハンスレ・エンジン(Hunslet Engine Company)との日本の感覚とはかけ離れた関係についてご紹介してみましょう。

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▲トランキル№4と同じ"Brazil"クラスのハンスレ1936(昭和11)年製"JOSEPHINE"。ブリティッシュ・アルミニウム社で使用されていたが、現役を引退後、1960年代にサイドタンクに改造のうえ、軌間も2フィートに改軌されて保存された。保存先のDurley Light Railwayが閉鎖されたため、昨年10月にスタッフォードバーンが引き取ってレストアし、今回はその元気な姿をお披露目してくれた。ちなみにゆくゆくは本来のサドルタンクに戻される予定という。'13.9.14 
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数多くの事業を手掛けてこられたグラハムさんは、英国屈指の鉱工業機械サプライヤーで鉄道車輌用車輪などでも実績のあるLHグループ・ホールディングスのチェアマンを務められておられ、その経営戦略の中で2004(平成16)年に他グループの傘下にあったハンスレ・エンジン社とアンドリュー・バークレー(Andrew Barcley)社を買収、その経営権を手中にしました。ハンスレ・エンジンは現在でも世界32か国に代理店を持つ機関車メーカーで、ことに製鉄所用の巨人機(DH60C)など産業用内燃機関車ではつとに有名です。ただ、なによりも1864年(わが国では江戸時代)創業という世界屈指の歴史は代えがたいネームバリューで、グラハムさんが熱心なナローゲージャーであることから、一部にはブランドを目的の買収と誤解されたこともあったようです。もちろん、成長可能性のあるゴーイングコンサーンとして経営戦略の中に組み込んだものであり、買収は決して趣味的なものではありませんでした。

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▲ハンスレ・エンジンの"社用車"1928年製のスチームワゴン"ELIZABETH"。デモ運転ではブラスト音も高らかに走り回っていた。'13.9.14 
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昨年(2012年)、グラハムさんはリタイヤするとともにLHグループをウェスチングハウスを核とする世界屈指の工業グループであるWabtec(米国)に譲渡、これにともなってハンスレ・エンジン社も自動的にWabtecの関連企業となりました。ところがこの譲渡の際、蒸気機関車技術などを分離、新たにハンスレ・スチーム(Hunslet Steam)社を立ち上げて自らの手元に残したのです。つまり、現在世界各地に実用機関車を供給しているのがWabtec傘下のハンスレ・エンジン社、保存鉄道などに蒸気機関車を中心とした技術供与をしているのがグラハムさんのハンスレ・スチーム社という構図となっているのです。

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▲この日は工場はお休みだが、内部を見学することができた。これはレストア中のスチームトラクター(?)のようだ。'13.9.14 
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131002n002.jpgハンスレの買収とあい前後してインドネシアから最後の新製機"TRANGKIL №4"を帰国させたグラハムさんには、もうひとつ壮大な夢がありました。"TRANGKIL №4"の製造番号3902の次、つまりハンスレとして製番3903を新製することです。この夢はさっそく買収翌年2005(平成17)に実現し、1870~1932年にかけて量産されたハンスレの標準機"Quarry"クラス2輌(製番3903・3904)が新製され、1輌はハンスレの創業地"Jack Lane"、もう1輌はその名も"Statfold"と命名されました。
▲工場内の作業机にはハンスレ・エンジン時代からのものと思われる生産図面が広げられていた。'13.9.14 
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▲"Quarry"クラスだろうか、新製途中のボイラと煙室。ハンスレ・スチームはビジネスとして蒸気機関車の新製も請け負っている。'13.9.14 
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現在、ハンスレ・スチームはスタッフォードバーンのみならず、各地の保存鉄道の車輌メンテナンスにも関わり、時として新製機の納入も行っているとのことです。

1864年創業のハンスレのさらに原点は1811年の、かのブレンキンソップからの依頼に、つまり実用蒸気機関車の誕生にまで遡るとされています。もし今そのファミリーツリーを作るとすれば、その後ハンスレが統合していった名だたる機関車メーカー、バークレー(Andrew Barclay)、エーボンサイド(Avonside)、ノース・ブリティッシュ(North British)、ファウラー(John Fowler)、カー・スチュアート(Kerr Stuart)、キッツオン(Kitson)、マニングワードル(Manning Wardle)等々といった名前の先に、ハンスレ・スチームが、そして最後にグラハムさんの名前が記されるはずです。

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▲インドネシアから帰国して間もなく10年。スタッフォードバーンの原点でもある"TRANGKIL №4"は終日快調な走りっぷりを見せてくれていた。'13.9.14 
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JR四国の新たな観光列車。

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▲来春新たに誕生する「鉄道ホビートレイン」の車輌デザインイメージ。 提供:JR四国
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今週、JR四国から新たな観光列車運行計画が発表されましたので、その概要をご紹介いたしましょう。まずは予土線の全線開通40周年、ならびに宇和島~近永間開通100周年に合わせて計画された観光列車で、なんと0系新幹線をイメージした衝撃のエクステリアデザインとなっています。

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▲「鉄道ホビートレイン」投入後の予土線ダイヤイメージ。 提供:JR四国

その名も「鉄道ホビートレイン」の種車となるのは現在運用中のキハ32形1輌で、イメージイラストのように0系新幹線を思わせる外観となるほか、車内には鉄道模型を展示するショーケースが設置されるそうです。運転区間は予土線窪川駅~宇和島駅間で、来年3月頃より毎日運行される予定です。なお、この「鉄道ホビートレイン」の投入により、予土線では現在運転中の「海洋堂ホビートレイン」と、リニューアルされる「トロッコ列車」と合わせて3本の観光列車が交互に運転されることとなります。

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▲予讃線の新たな観光列車「伊予灘(いよなだ)ものがたり」の運転区間イメージ。 提供:JR四国
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なお、あわせて予讃線松山駅~伊予大洲駅、八幡浜駅(海回り)間でも観光列車が新たに誕生することが発表されました。「伊予灘(いよなだ)ものがたり」と名付けられるこの列車は既存のキハ47形2輌を改造するもので、「海を魅せる(伊予灘)」「ゆったりとした時間」「レトロモダン」「柑橘類」を開発キーワードに「わざわざ乗りに来ていただける」列車をめざして開発されるものです。
予定されている運転時刻は以下のとおりで、各列車ともアテンダントが乗務して観光案内などを行う予定だそうです。運転開始は来年夏頃、土日祝日を中心として年間120日程度の営業運転が計画されています。なお、車輌のデザインなどは後日発表されるそうです。
■松山駅→伊予大洲駅、八幡浜駅
1号:松山駅発9:10頃→伊予大洲駅10:40頃(伊予大洲駅止まり)
3号:松山駅発13:30頃→伊予大洲駅15:20頃→八幡浜駅着15:50頃
■八幡浜駅、伊予大洲駅→松山駅
2号:伊予大洲駅発10:50頃→松山駅着13:10頃(伊予大洲駅発)
4号:八幡浜駅発16:10頃→伊予大洲駅発16:30頃→松山駅着18:00頃

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▲バルーンループで発車を待つコッペル・マレー"PAKIS BARU №5"。同じジャワ島のパキスバル製糖工場からは1号機もやってきている。なお、英国の保存鉄道は法令で線路を柵で囲わねばならないが、ここはあくまでプライベート・サイトのため実にすっきりとしている。'13.9.14 
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そもそもこのスタッフォードバーン(Statfold Bahn Railway)の存在を知ったきっかけは、インドネシアの製糖工場で活躍していた小型蒸機たちの行方でした。私は1990(平成2)年以来ジャワ島をたびたび訪れて命脈尽きる寸前の軽便機を記録してまいりましたが、そのなかでも"逸品"と思われる個体についてはとりわけその後の動向が気になっていました。そんななか、トランキル製糖工場で活躍していたハンスレ機が英国に里帰りしたとの情報を得たのでした。

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▲スタッフォードバーンの原点とも言えるのがこの"TRANGKIL №4"。1971(昭和46)年製と新しく、ハンスレ・エンジン社がリーズのジャック・レーン工場で最後に製造し、同じリーズのエージェント、ロバート・ハドソンがインドネシアに出荷した蒸気機関車。なお、スタッフォードではガーデン・レイルウェイでの使用を念頭にしたためか、本来の750㎜ゲージから2フィートゲージに改軌している。'13.9.14/'91.7.18(インドネシア・トランキル製糖工場) 
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このトランキル製糖工場4号機、なんと1971(昭和46)年製で、19世紀中盤からの長い歴史を持つハンスレ・エンジン(Hunslet Engine Company)が最後(製番3902、ただし後述するように2005年にこの記録は更新される)に送り出した蒸気機関車として広く知られていました。ただ、スタイルはカー・スチュアート(Kerr Stuart)の"Brazil"クラスそのもので、サドルタンクを背負ったアウトサイドフレームのB1タンク機です。なぜカー・スチュアート...と思われるかも知れませんが、ハンスレ・エンジンは1930(昭和5)年にカー・スチュアート社を吸収合併しており、いわば英国お得意のバッジエンジニアリングによってその設計を受け継いだのです。

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▲"PAKIS BARU №1"の「before & after」。1900(明治33)年コッペル製のBタンク機で、製造番号も614と極めて若い。訪問時のジャワでは休車状態で、工場の案内役がすでにヨーロッパから何件も引き合いが来ていると話していたのを思い出す。'13.9.14/'91.7.18(インドネシア・パキスバル製糖工場) 
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ともあれ、このトランキル製糖工場4号機を自らのガーデン・レイルウェイで復活させようと輸入されたのがほかならぬグラハム・リー(Graham Lee)さんでした。2004(平成16)年に同機を入手するのと相前後して、グラハムさんとハンスレ・エンジン社は信じられない関係となってゆくのですが、その辺の経緯は次回に譲るとして、本日は私がジャワで出会い、今回20数年ぶりの再会となった面々の見違えるような「before & after」をご覧ください。

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▲車齢100歳以上(1905年製)とは思えないほど見事にレストアされたコッペル・マレー"PAKIS BARU №5"。ダイヤモンドスタックがストレートに変えられてかなり印象が変わったが、キャブ前のスチーム・ベルなどはインドネシア時代のまま。'13.9.14/'91.7.18(インドネシア・パキスバル製糖工場) 
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▲見間違うほどの変身を遂げたのが1899(明治22)年クラウス製の"SRAGI №1"。無粋な重油タンクが撤去され、煉瓦色に塗られたその姿からはシュガーケーン・トレインと格闘していた頃の片鱗も伺うことはできない。'13.9.14/'91.7.19(インドネシア・スラギ製糖工場) 
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▲同じくスラギ製糖工場からやってきた"SRAGI №14"。2フィートゲージのコッペル製Cタンク機で、こちらもドラム缶様の重油タンクを背負っていた。エンジのコスチュームにテンダーも新製してもらって生まれ変わった。'13.9.14/'91.7.19(インドネシア・スラギ製糖工場) 
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▲17時、"Late Summer Enthusiasts Day"のフィナーレを飾る大行進が始まった。本線上に隊列を組んだ実に17輌の軽便蒸機が、その音階の異なる汽笛でメロディーを奏でた後、1輌1輌ブラスト音も高らかに機関庫へと帰投してゆく。目の前で繰り広げられる光景に、ただただ絶句...。'13.9.14 
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英国第2の都市(人口比)バーミンガムの北東40キロほど、いかにもイングランドらしい緩やかな起伏のカントリーロードの先にスタッフォードバーン(Statfold Bahn Railway)があります。実は英国のヘリテージ・レイルウェイ・マップにも記載されていないこの鉄道こそが、ヨーロッパ、いや世界最大のプライベート・ナローゲージ・サイトなのです。

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▲トリプルゲージ、デュアルゲージの3線機関庫を埋め尽くす2フィートと2フィート6インチゲージの蒸機たち。こんなシーンの中を自由に歩き回れるのもプライベート・サイトならでは。ちなみに給水塔はグレートウェスタン調。'13.9.14 
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かねてよりその噂は聞いていたものの、このスタッフォードバーンは完全なプライベート・サイト、というよりは個人のお宅で、通常の保存鉄道のように行けば見られるというものではありません。それでも基本的に年に3回、春と秋に招待客を招いた公開が行われており、何とかこれに参加できないものかと思案しておりました。そんななか幸いにも、今年初めに所属しているナローゲージ・レイルウェイ・ソサエティー経由で夫婦宛に待望のインビテーションを得ることができ、先々週、夢にまで見た現地に行ってまいりました。
それでは何回かに分けて、想像を遙かに超えたスタッフォードバーンの世界をご紹介してまいりましょう。

130930n003.jpgスタッフォードバーンを所有されているのはグラハム・リー(Graham Lee)さん、キャロル(Carol Lee)さんご夫妻。グラハムさんはシードオイル会社をはじめ数多くの事業を展開されてこられた大富豪で、熱心なナローゲージャー。もともとはご自宅の庭(といっても都内の公園ほどの大きさの見事なイングリッシュ・ガーデン)に2フィートゲージの庭園鉄道を敷設されたのが発端だったのだそうです。
▲スタッフォードバーンへのエントランス・ロード。"PRIVATE EVENT TICKETS ONLY!"と記された立看板(右奥)が延々と続き、その先にはセキュリティーガードが待ち構えている。'13.9.14 
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それからというもの、後述するような経緯から2フィートと2フィート6インチの線路をお庭の外の敷地にも延伸、ご自宅のあるスタッフォードシャー州から州境を越えてウォリックシャー州にまで至る延長2.4㎞に及ぶプライベート・ナローを築かれたのです。

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▲SLMばりのブラウン式弁装置を持つ1884年製コルペット(Corpet/フランス)の牽く列車と、2フィートのファウラー製B1タンク機の牽く列車がすれ違う。しかも後補機はバグナル製2Bタンク機。'13.9.14 
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さらに驚異的なのはその車輌陣容です。世界各地から集められたナロー蒸機はどれもが逸品ばかり。しかもそのレストアをするために専用の工場まで造られ、さらにはついに19世紀から続く英国屈指の機関車メーカーをも自らのグループ傘下に収めてしまったというのですから、そのスケールの大きさは想像を遙かに超えています。

※"Statfold"の発音は正しくは[stæ't-fóuld]ですが、現地のヒアリングに近い片仮名表記として本稿では「スタッフォード」としております。

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