鉄道ホビダス

2013年9月27日アーカイブ

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▲さいはての街・稚内目指し深夜の鉄路を走り続けてきたDD51 1050〔築〕。水銀灯に逞しいその面構えが浮かび上がる。'82.2.22 宗谷本線音威子府 鈴木達也「凍夜」 (『国鉄時代』vol.35より) 
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新刊紹介が続きます。『国鉄時代』vol.35では初めてのディーゼル機関車特集を組みました。すでに先週発売となっておりますが、私が不在にしていたため、あらためて山下編集長より今号の見どころをお知らせ申し上げましょう。

130927nkj35_h1.jpg蒸気機関車がまだ走っていた頃は、蒸機ファンにしてみれば敵役ともいえるDL。その中でも「憎しみ」には濃淡があって、DF50には比較的親しみがわくがDD51は恨み骨髄...、などと以前は言ったものでした。さて、それが一転、蒸機消えてから宗旨替えして厳寒期、狩勝峠や函館本線の山線でDD51の豪快な走りに感動! という向きも少なくないと思います。かくいう私も蒸機時代に果たせなかった光景をDD51の紫煙の向こうに追いかけていました。

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▲(右頁)北見峠のサミット石北トンネルを出るDD51+D51重連の石北本線下り貨物列車。北見峠越えの補機無煙化用に昭和42(1967)年からDD51が投入された。DD51 552〔旭〕+D51 897〔遠〕'72.8.11中越~奥白滝
(左頁上)狩勝峠に挑むDD51重連型のトップナンバー501号機。昭和41(1966)年10月の狩勝新線開業に備えて釧路機関区に北海道で初めてDD51が投入された。422レ '82.8.7 根室本線西新得信号場 成田冬紀「DD51王国 北海道」
 (『国鉄時代』vol.35より) 
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さて、実は彼らもまた蒸機と同様、追われる者でした。電化に追われ、気動車に追われ、そして貨物列車削減に追われ蒸機全廃後十年経たずして、小樽築港や釧路では休車が数珠つなぎとなっている光景が報じられたものでした。そんな生まれながらに"悲運"を内包していたとも言えるディーゼル機関車ですが、その最も輝いていた時代に今号は時間を巻き戻します。

130927n033_bleutrain.jpg三上泰彦さんの「雪の重連急行」はC62重連の後を継いで函館本線を駆け抜けたDD51重連の記録。稲穂峠、倶知安峠、上目名越えと、猛々しいターボノイズを後志の山々に響かせて、装いも新たに14系編成となった「ニセコ」を牽引する1980年代のDD51の白眉ともいえる名場面です。そんな急行「ニセコ」が"動"なら、"静"の象徴的な光景は深夜の音威子府の急行「利尻」でしょう。鈴木達也さんの「凍夜」は、一般型客車時代、SGのスチームに包まれた編成を厳寒の深夜、息を凝らしてレリーズを握った遠い日の興奮が伝わってくる力作です。80年代精力的にDLを追いかけていた鈴木さんには、「最北の旅路」と題して急行「天北」もご寄稿いただきました。1985年、気動車からDE10牽引の14系客車急行となった「天北」。さいはての地を駆けるこの列車の魅力と撮影の苦労がにじみ出た作品です。
▲長崎本線「さくら」「はやぶさ」「あかつき」から、みちのくの華「はくつる」「ゆうづる」までDL牽引ブルトレを網羅した。貴重な写真とともに列車史からヘッドマーク取り付け方法に至るまで解説。堀岡健司「ディーゼル機関車牽引 ブルートレイン全史」 (『国鉄時代』vol.35より) 
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▲まさに豪雪だった。羽前に沼沢の雪のすごさを思い知った。線路端は危険すぎてとても歩けないので、視界も利かない中を泳ぐように国道を1kmほど進み下回りが見える鉄橋で撮るしかなかった。風もなく音もなく激しく降り続く雪が急に恐ろしくなり、この後すぐに駅に引きあげた。'70.1米坂線手ノ子-羽前沼沢 堀越庸夫「米坂線の風景」 (『国鉄時代』vol.35より) 
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「DD51王国 北海道」では、最盛期235輌を数え、今なお現役のDD51の38年にわたる活躍の記録。1964年釧路機関区に配置された500番代の5輌(501〜503・509・510)から始まる長いドラマです。急行列車や特急貨物牽引から北見峠や塩狩峠の補機運用まで、北海道のDD51の盛衰を辿ります。

130927n003_shusai_morokawa.jpg機関車の最も華々しいシーンと言えばなんと言っても特急列車牽引でしょう。「ブルートレイン牽引全史」は、長崎本線の「さくら」「はやぶさ」「あかつき」、日豊本線の「富士」「彗星」から、みちのくのスター「はくつる」「ゆうづる」まで、DD51・DF50・DD54・DE10がヘッドマークも燦然と牽引した全列車の記録です。貴重な写真とともに列車史からヘッドマーク取り付け方法に至るまで、巨細にわたる解説は著者・堀岡健司さんの造詣の深さもさることながらDLに対する愛着がにじみ出たものです。

雪と闘う北上線、古戦場の北陸旧線山中峠、DD54の生野越えの補機運用、迂回「あけぼの」撮影記などなど、エグソーストノートと油煙の香り漂うDLファンならずとも十二分に堪能いただける熱のこもった特集です。
▲晩秋の夕映えに彩られて、坂町に急ぐ下り貨物列車牽引69633号機 エンドビームのトラ塗りがちょっぴり気になる...。'71.11.2米坂線越後下関-越後大島 組立暗箱 ジンマー210mmF5.6 エクタクローム・E3プロセス 諸河 久「秋彩」 (『国鉄時代』vol.35より) 
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巻頭カラー「秋彩 ふたたび」はプロカメラマン・諸河 久さんの秋の蒸機作品集。褪色・劣化したフィルムのデジタル補正の第一人者である諸河さんの手によって、遠い日の秋の情景が今に蘇りました。また、堀越庸夫さんの「米坂線の風景」は、秋から冬へと向かうみちのくの山里の美しい情景の中に9600が風景の一部と化して溶け込んでいた、そんな時代の空気感が漂う蒸機ファンには懐かしさあふれるストーリーです。

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▲国鉄特急485系は今なお現役。信越本線・羽越本線・白新線に名残の勇姿を追う。仲田 淳「国鉄特急485系撮影ガイド」 (『国鉄時代』vol.35より) 
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130927ndvdn.jpgまた、「再会Navi」は今なお現役、国鉄特急電車485系の信越本線・羽越本線・白新線撮影地ガイド。秋の撮影旅行にすぐに役立つ地図付き実用記事です。特別付録DVDは直方の9600、足尾線のC12に加え、フィルムを修復して蘇った「北陸旧線中山峠」の3本立てです。

『国鉄時代』vol.35 好評発売中/定価2,400円(税込)

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