"未舗装路側軌道"を求めて。(下)
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▲言葉を失うほど素晴らしい情景の中を行くリベレツの路側軌道(プロセチュ付近)。まさに美濃町線の上芥見を彷彿させる光景。P:服部重敬
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旧東独を含めた西欧には雰囲気の良い路線は限られていることから、最近になってチェコやポーランドに足を伸ばすようになり、その結果、発見(!)したのが、チェコのリベレツであり、ポーランドのカトヴィチェでした。
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▲トップの画像とは反対側を見る。なお、走っている車輌はチェコ版PCCとして14000輌近く製造され、旧共産圏諸国の路面電車の標準車となったタトラT3形のプロトタイプ車ともいえるT2形で、現役として残るのはこのリベレツの2輌だけのようだ...と服部さん。P:服部重敬
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リベレツはドイツ国境に近いチェコ北部の都市で、近年は交通網の整備が進み、ドレスデンから近郊列車が国境を越えて直通運転をしています。リベレツには、軌間1435㎜の路面電車が6kmほど運転されており、それとは別に約10km離れたヤブロネツ・ナド・ニソウに至る軌間1000㎜の郊外線があります。この郊外線の多くの部分は道路端の軌道で、整備もされているのですが、2箇所ほど幹線道路から離れて集落の中に入り込む場所があり、そのあたりが如何にも美濃町線の上芥見、という感じなのです。残念ながら、道路は未舗装ではないにしても、舗装がはげたところがなんとも良い雰囲気を醸し出しています。ただ、この雰囲気の良い区間は、わずか数百メートルです。
▲プロセチュ停留所の時刻表。15分間隔で運転されており、先の停留所までの所要時間が明記されている。P:服部重敬
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▲リベレツには2箇所ほど幹線道路から離れて村の中の路側を行くシーンが見られる。こちらはもう一箇所の路側軌道(ピヴォヴァ付近)。P:服部重敬
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▲シレジア・インターアーバンの路側軌道。9系統と11、17系統の合流点ヘブジェ・パプワ付近にて。P:服部重敬
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もうひとつはポーランドの南、シレジア(ポーランド語でシロンスク)炭田の工業都市であるカトヴィチェを中心に、周辺都市を結んで200km近い路線網を有するシレジア・インターアーバンです。長大な路線網ゆえ、乗車できたのはそのごく一部区間だけですが、その印象やネットなどを調べてみると、どうやらそのかなりの区間が美濃町線状態で、路側軌道あり、単線区間あり、行き違い設備あり...と萌える要素がふんだんに詰まっていることに驚きました。もっとも軌道のメンテが行き届いていないので、かなりヘロヘロ状態であるのと、車輌がどこの都市でも見られるポーランド版PCCクローンの105N形であることが減点(あるいは加点かもしれませんが)要素ですが、変化ある風景が延々と続くのは魅力的です。ひょっとしたら、どこかには未舗装路側軌道も残っているのではないか、と思わせる雰囲気もあります。機会があれば、もっと時間をとってそうした区間を探しに行きたい気分にさせる軌道でした。
実はポーランドにはもうひとつ、魅力的なインターアーバン路線があります。それはウッチ(Lodz)の郊外線で北のオゾルクフへの46系統と西のルトミエルスクに行く43系統の2系統がやはり路側軌道でなかなか良い雰囲気で、ポーランドのヴィシナルと呼ばれているそうです。調べてみると、ルトミエルスクの終点のあたりが非常に良さそうな雰囲気なのですが、片道1時間余、さらに1時間間隔とあっては訪問が難しく、20分間隔で運転されている46系統を見てきました。この路線はドイツの中古車が主体で運転されていますが、ご覧のように美濃町線の日野橋あたりを彷彿とさせる風景が続き、ここもなかなか垂涎ものでした。
▲シレジア・インターアーバンは実に200㎞近い路線網を持つという。写真は草生した路側軌道をゆく9系統。なお、車体が傾いているのは、線路状態が極めて悪いため。P:服部重敬
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▲繊維産業で栄えたウッチにも150km近い路線網があり、郊外に路線を延ばす3路線のうち、2路線がいまだ改良されず、往時の面影を留めている。車輌は、ドイツの中古車が主に使用されている。P:服部重敬
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本論とははなれますが、アジアの路側軌道も一枚...。
最近見た未舗装路側軌道で雰囲気の良かったタイのメークロン線です。メークロン線と言えば、列車の無い時間帯に線路上が市場になっている終点のメークロンが観光地化して、人気を集めています。その反対側、バンコク側路線の終点マハーチャイから渡船で渡った起点のバーンレムのあたりはこうした未舗装路側軌道となっています。車輌は大型の日本製気動車ですが、周囲の鄙びた雰囲気は非常に良く、未舗装路側軌道を走る鉄道の魅力を感じさせてくれます。
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▲市場をかき分けるように走る鉄道として広く知られるタイのメークロン線の非電化路側軌道。ここでも民家の軒先をかすめるように走る。P:服部重敬
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服部さん、心ときめく路側軌道の数々をご紹介下さりほんとうにありがとうございます。ことにリベレツのメーターゲージは何とも言えず魅力的で、機会があればぜひ一度訪ねてみたいものです。土佐電伊野界隈、さらに遡れば現在開催中の諸河さんの写真展(→こちら)に端を発した路側軌道めぐり...皆さんのご協力で時空を超え、さらには海外の最新情報までご紹介することができました。感謝感謝です。








