『わが国鉄時代』vol.8が完成。
![]()
▲発車前 北日本の玄関口、上野駅8番ホーム。C62牽引の急行「みちのく」が圧力を上げ発車を待っている。その発車風景を3人の男性が興味深げに見守っていた。いつの時代にも蒸機には男を惹き付ける何かがある。'61.5.25 常磐線上野 P:中島正樹 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
ついに8巻目となった『わが国鉄時代』が完成いたしました。鉄道ホビダス上の投稿型人気ブログ「わが国鉄時代」を紙媒体に"逆流"させるスキームは、かけがいのない青春の記録をウェッブ上に漂流させるだけでなく書架に保存しておきたいと願う皆さんに好評をもって受け止められており、続巻を待ち望む声も多数寄せられております。
それでは新刊『わが国鉄時代』vol.8の見どころを『国鉄時代』山下新編集長よりご紹介いたしましょう。
冒険とときめきの線路端...。『わが国鉄時代』vol.8がいよいよ発売となります。表紙は中島正樹さん撮影の足尾線の蒸機廃止で運転された記念列車です。1970(昭和45)年10月4日に運転されたこの列車は、足尾線内はC12牽引ですが両毛線ではC58 309〔髙一〕がバトンを引き継ぎました。撮影は岩舟駅で、名残りを惜しむファンがカメラを手に線路端や跨線橋の上に集まっています。思い思いにシャッターを切って蒸機を見送る様子は、緊張が解けたところがよく分かります。
そういえば、鉄道と関わりをもつようになってから、何度この「緊張」を味わったことでしょう。シャッターを切る前の心地よい「緊張感」は、撮影対象がC62重連でも山手線の103系でも常に漂うもので、この日常生活の中にはないちょっとしたスリルを味わうためにカメラを持って出掛けるようなもの。「緊張」の先に待っているのは「会心の笑み」か、はたまた「無念の涙」か...。幾多の失敗にも決してめげることなく、最高の光景を思い浮かべながら未知の土地を歩いた時代は、まさに青春そのものでした。
▲惜別の時 181系DC特急「つばさ」最終日、前面には尾久客車区の方々によるモールの飾り付けがされていた。先頭部ではさよならのイベントが行われていたが、最後部ではファンが押しかけ、線路まで埋め尽くされて大変な騒ぎとなっていた。'75.11.24 東北本線 上野 P:内田博行 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
そんなある意味「冒険譚」とも言える多くの作品が投稿型ブログ「わが国鉄時代」に毎日寄せられています。2005(平成17)年7月のスタートからこれまでにアップした写真は累計で2,800点を超し、未アップのものも合わせると3,000点を遥かに超える作品がブログ「わが国鉄時代」に集積されていることになります。今回もその中から幅広くセレクトして一冊の"青春記"にまとめました。
写真の数と同じだけドラマがあります。輝かしい時代にひとときご招待いたしましょう。
▲甲突川を渡る 西鹿児島-鹿児島間の甲突川を渡るDF50牽引普通列車。今見ると、甍の街並みが広がる市内、商店の看板、そして道を走る富士重工の軽自動車「スバル360」が懐かしい。待って撮ったわけではないが伊敷線の鹿児島市電がうまく橋上の停留場に停まった。'69.3 鹿児島本線西鹿児島-鹿児島 P:長津 徹 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
![]()
▲巻頭特集は成田冬紀さんにまとめていただいた「全盛時代のブルートレイン」。夕暮れ迫る16時30分発の「さくら」から15分おきに「はやぶさ」「みずほ」と東京駅を発車してゆく姿は私たちを魅了して止まなかった。 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
特集形式で募集した「ブルートレイン」は、長らく最高峰の列車として君臨していただけに熱のこもった作品が多く、充実した誌面となりました。ベテランファンの成田冬紀さんに振り返っていただき27ページの記事として構成。東京駅から、次々に発車していた栄光の時代の思い出を掘り起こします。
![]()
▲EF58→EF60そしてEF65Pへと受け継がれてゆく東海道のブルートレインは、まさに国鉄時代を象徴する華であった。 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
中野伸俊さんの「雪の上目名」は、遅延のため上目名に臨時停車したC62重連牽引の下り「ニセコ3号」とD51 237牽引の上り普通列車の交換シーン。雪で埋まった構内が3月とは言え春はまだ遠いことを感じさせます。
上野駅で急行「みちのく」を撮った、中島正樹さんの「発車前」は圧力をいっぱいに上げまさに発車せんとするC62 19の様子をサラリーマンとおぼしき3人が興味深げに見入っています。発車のベルの聞こえてきそうな、臨場感溢れる写真です。
長津 徹さんの「甲突川を渡る」は、鹿児島市内を流れる甲突川の鉄橋を小高い丘から眺めたもの、甍の波の向うをDF50牽引の普通列車が渡って行きます。手前の通りの停留場には市電が停まっています。訪れたことのない者にも懐かしさを感じさせる温もりのある写真です。
キハ181系による「つばさ」最終日の上野駅の様子を記録した内田博行さんの「惜別の時」は、名残りを惜しむ少年たちに囲まれたキハ181の姿が印象的です。車体を撫でる少年の手に、往時の思い出が甦ってくる方も多いでしょう。
![]()
▲雪の上目名 冬場の北海道は雪による遅延は当たり前。この日も乗ってきた下り「ニセコ3号」は上目名で交換待ち。優等列車を待たせてD51の普通列車がやって来た。C62 2+C62 44/D51 237。'70.3.22 函館本線上目名 P:中野伸俊 (『わが国鉄時代』vol.8より)
クリックするとポップアップします。
このvol.8では69人の方の約300点の写真を掲載させていただきました。なお、鉄道100年関連で募集いたしました作品に関しましては、『国鉄時代vol.31』または『わが国鉄時代vol.9』にて掲載させていただく予定です。








