鉄道ホビダス

2011年11月 4日アーカイブ

伊豆急クモハ103復活。

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▲見事に修復されたクモハ103。下田方の前面は前灯周りがオーシャングリーンに戻され、開業当時を彷彿させる姿になった。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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伊豆急行100系電車と言えば、言わずと知れた伊豆急開業時の電車。1輌から10輌まで自在に組める編成バリエーション、両運、片運クモハ・クハ・クロハ、中間モハ・サハ・サロハ・サロ、そして軽食堂車まである車種の多さ、さらには改造による変化の多さと、実車ファン、模型ファン問わず今も人気の高い車輌です。100系が本線上から引退したのは2002(平成14)年のこと。当時、弊社でも100系の足跡を集成した宮田道一さん、杉山裕治さんによるRM LIBRARY 34『伊豆急100形 誕生からラストランへ』を刊行しましたが、あれから9年の時を隔て、100系の復活運転が実現しました。

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▲パンタグラフを搭載する伊東方はスカート付き。こちらは引退当時と同じく前灯周りがハワイアンブルーに塗り分けられている。'11.11.2 伊豆高原P:RM(高橋一嘉)
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▲MGを搭載する海側側面を見る。なお、屋根には冷房装置のカバーが残るが、1輌では動作できないため、冷房装置本体は撤去されている。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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今回の復活は今年12月に迎える伊豆急行の開業50周年記念事業(つまり100系生誕50周年)の一環として行われるもの。事業が計画される際、社長から「100系を動かすことはできないだろうか」との提案がなされ、実現の運びとなったそうです。実際の修復作業は7月の状態診断からスタートしましたが、すでに検修員のなかにも100系を手がけたことのない世代が増えているため、今後も100系を保守するため、ベテランから若手への技術の伝承が心がけられたとのこと。すべての修復が完了し、10月30日夜には試運転が行われ、11月2日の試乗会となりましたが、その走行は実に快調そのもの、9年間のブランクを全く感じさせない見事な走りぶりを披露しました。

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▲全て張り替えられたブルーの腰掛モケットがまぶしい車内。ちなみに出入口・ロングシート部の床は一旦剥がされ、補修の上張りなおされている。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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111104n04b.jpg今回修復された100系は、引退後、唯一入換え車として残されていたクモハ103号。これまでもイベント時などに公開されたことはありましたが、今回、本線に復帰するにあたっては、車体の内外、機器類とも徹底した補修・メンテナンスが施され、見違えるほど美しく甦りました。例えば、窓の一部は開閉が難しくなっていたものを、全部取り外して整備、ガラスも全て新調されています。実は今回の整備では、1輌では電源の関係で動作しない冷房装置が撤去されていますが、室内の天井はその痕跡が判らないほどきれいに修復、扇風機も設置され、開いた窓から吹き込む潮風を感じるという、最近の電車では叶わない「贅沢」な旅も可能になりました。
▲広告スペースには初期のポスターの複製や歴史的な写真、今回の修復工程の記録などが掲示されている。ちなみに右の「スコールカー」については近日中にRM LIBRARYでご紹介できる予定。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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▲東芝製のマスコンが備わる運転台。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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▲運転士さんの制服も開業当時のデザインに。下田では開業当時、列車到着時に流されていた曲『憧れの南伊豆』の放送も再現されていた。'11.11.2 伊豆急下田 P:RM(高橋一嘉)
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▲今回のツアー参加者に渡らされる記念の楯と特製幕の内弁当(左)。楯には硬券乗車券とともに腰掛モケットの生地が納められている(右)。'11.11.2 伊豆高原 P:RM(高橋一嘉)
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今回の運転は伊豆急行開業50周年・踊り子号運転開始30周年を記念したJR東日本のツアー「100系電車復活運転の旅」(11月5日から計7回実施)として行われるもので、東京・横浜・小田原などからの往復の「スーパービュー踊り子号」「踊り子号」と、伊豆高原~伊豆急下田間での100系乗車、記念弁当、記念品などがセットになっており、100系はこのツアー参加者のみが乗車できます。また、今後は詳細未定ながら団体貸切運転やバスツアーでの体験乗車、開業50周年記念イベントでの特別運転などが計画されているとのことですので、9年と6ヶ月の時を隔てて甦った100系電車を、ぜひ撮影のみならず乗車して体感することをお勧めしたいと思います。

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