鉄道ホビダス

2010年8月11日アーカイブ

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▲西大寺鉄道のキハ7を模して、なんと前後に荷物台が設けられた「SAI BUS(サイバス)」。デザインは両備グループのデザイン顧問を務められている水戸岡鋭治さん。写真提供:両備ホールディングス
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岡山電気軌道や和歌山電鐵を運営する「両備グループ」が7月31日に100周年を迎えました。約50社を数えるグループ会社の母体は両備バスで、それはとりもなおさず1910(明治43)年7月31日に創立総会を行って設立された西大寺軌道(→西大寺鉄道→1960年に両備バス鉄道部)の一世紀後の姿にほかなりません。

100811nRML089.jpg3フィート(914㎜)という珍しい軌間を採用して西大寺軌道が開業したのは1912(明治45)年1月28日。以後、1962(昭和37)年に国鉄赤穂線が全通するまで西大寺市~後楽園間11.4㎞を結んで走り続けてきました(詳しくはRMライブラリー『西大寺鉄道』参照)。有名な西大寺会陽の参詣輸送のために集められた車輌は実に多種多様で、無煙化以前には特徴的な煙突を持つ9輌ものBタンク機、晩年は梅鉢製の単端式気動車や前後に荷物台を持つ気動車などが異彩を放っていました。

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▲その室内(左)と、荷物台への自転車の積み込みデモンストレーション(右)。写真提供:両備ホールディングス
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今回のグループ100周年に際して、驚くべきは西大寺鉄道の荷物台付き気動車を現代に再現したバスが誕生したことです。 両備ホールディングスの小嶋光信社長は「西大寺鉄道の気動車のように自転車を載せるデッキをバスにつけると最初に私が提案したときには、上手く出来るかと現場は半信半疑で、中古のバスの改装でしたいと回答がありました。却って中古の方が、新車の買えない地方バス会社らしいし、古いバスでも生き返る証拠になるので、オーケーを出しました」とその経緯を語っておられます。

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▲いっぽう8月4日には和歌山電鐵の貴志駅の全面改築が完成。猫型(?)の駅舎に"たま駅長"も大喜び。写真提供:両備ホールディングス
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この西大寺鉄道風荷物台付きバスは西大寺鉄道のサイと西大寺観音院の犀(さい)をかけて「SAI BUS(サイバス)」と名づけられました。 西大寺は、元は犀戴寺(さいだいじ)と称していたそうで、SAI BUS(サイバス)には、可愛い犀がマスコットキャラクターとして用いられています。現在、岡山駅から西宝伝まで犬島の渡船につなぐ路線バスとして運用されています。

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▲両備グループによる西大寺鉄道特設サイト。軽便ファンのみならず必見の内容。
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このほかにも100周年関連として数えきれないほどの施策やイベントが繰り広げられていますが、趣味的にとりわけ注目したいのが、西大寺鉄道特設サイト(→こちら)の開設です。通常、鉄道事業者が自らの出自を振り返るのは社史程度で、意外と冷淡な例が少なくありませんが、両備グループでは自社HP内に西大寺鉄道を回顧し顕彰する特設サイトを設けて、貴重な写真や資料を公開しています。

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▲特設サイト内では約20分の動画も見られる。単端の運転操作や、荷物台からの自転車の取り卸しなど、まさに息をのむ映像。
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とりわけ驚きなのは路線廃止を前に両備バス自らが山陽映画株式会社に依頼して製作した西大寺鉄道記録映画「風雪五十二年」(約20分)が視聴できることです。西大寺市立中学校で挙行された閉業式典の様子や、その前後の日常風景が実に見事なカメラワークで記録されており、ぜひともご覧いただきたい作品です。

※明日より取材のため小ブログは15日まで休載させていただきます。

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