▲完成したHB-E300形「リゾートビューふるさと」。新製リゾートトレインとしては初のステンレス車体が採用された。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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JR東日本では今年10月から開催される「信州デスティネーションキャンペーン」(信州DC)開催にあわせ、雄大な北アルプスの山々を背景に大糸線を中心に運行するハイブリッドシステムを搭載した新型リゾートトレインを開発、先日その完成車輌が報道公開されました。これは昨年発表された(アーカイブ「ハイブリッドシステム搭載の新型リゾートトレイン」参照)東北新幹線八戸―新青森間開業にあわせたハイブリッドシステムを搭載した新型リゾートトレイン10輌の新製計画の先陣を切るものです。
▲大きな正面窓の下には"RESORT HYBRID"のロゴが入れられている。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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2輌編成のこの新型リゾートトレインは、すでに2007(平成19)年夏から小海線で運用されているキハE200形(アーカイブ「ハイブリッド車キハE200いよいよデビュー」参照)のディーゼルエンジンとリチウムイオン電池を組み合わせたディーゼルハイブリッド方式を採用、ハイブリッドを意味する"HB"を冠して形式は「HB-E300形」とされました。愛称名は昨年12月18日から今年1月8日まで22日間にわたって一般公募され、2,165名の応募のなかから、運行区間の雄大な山々、清涼な川や湖、澄んだ空、郷愁を誘う里山など、日本の「ふるさと」を思い起こさせる美しい風景(View)と、多くの人々の出会いがつながる旅を創り出せる列車をイメージした名称として「リゾートビューふるさと」と名づけられました。
▲ゆとりある回転リクライニングシート。天井からは前方展望や観光案内などを放映する車内モニター装置が設置さえている。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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▲1号車(左)と2号車(右)の展望室。大きな側窓とソファーや眺望用腰掛が特長。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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車輌のデザインコンセプトは、大糸線沿線に聳える北アルプスをはじめ、沿線の山々や川・湖・木々といった信州の大自然をモチーフとしており、エコロジー、自然との共生を表現したものとなっているそうです。
▲その運転台。全面は一枚ガラスとなっており、運転室後部の展望室からの眺望にも配慮されている。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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編成は1号車は44席、2号車が車イススペースと車イス対応の大型洋式トイレを備えた34席。ともに運転室後方に展望室を配置しています。この展望室は側面には大型窓を備え、眺望用の腰掛やソファーが配置されたフリースペースとなっています。
▲車体側面に大きく描かれた"RESORT HYBRID"のロゴ。'10.6.18 長野総合車両センター P:RM(新井 正)
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このHB-E300形「リゾートビューふるさと」は、信州DCに合わせてデビュー、長野から松本を経由して大糸線南小谷までの運転を予定しているほか、飯山線での運用も計画されています。運転計画の詳細はまだ発表されていませんが、信州の新たなフラッグシップとして活躍が期待されます。なお、引き続き同系車が津軽・大湊線に2輌編成×2本(愛称名「リゾートあすなろ」)、五能線に4輌編成×1本(既存の"リゾートしらかみ"を1編成取替)投入される予定となっています。