鉄道ホビダス

2010年4月29日アーカイブ

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ちょうど一ヶ月後の5月29日(土曜日)、話題の映画、その名も「RAILWAYS」が公開となります。先日、ひと足お先に東京・銀座の松竹本社試写室で拝見する機会を得ましたが、鉄道という枠を超えて、多くの方にお薦めしたい素晴らしい作品です。
▲主人公の故郷の駅としてたびたび登場する一畑電気鉄道伊野灘駅。宍道湖畔のこの小駅とデハニ50の姿が心象風景となっていつまでも心に残る。 c2010「RAILWAYS」製作委員会
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「49歳で電車の運転士になった男の物語」の副題が示すように、物語は、東京の大手家電メーカーの経営企画室長として辣腕をふるいながらも、人間らしい生活とはほど遠い日々を送る主人公が、ある日「俺は、こんな人生を送りたかったのか...?」と立ち止まり、そして子どもの頃からの夢、電車の運転士になることを決意するところから始まります。ここで言う電車とは、主人公の故郷を走る"バタデン"こと一畑電気鉄道。全編を通して先般現役を引退したデハニ50形が、さながら"助演俳優"のように登場します。

100429sub1.jpg主人公・筒井 肇を演じるのは中井貴一さん。過去に例のない49歳という高齢ながら熱意を買われて入社した主人公は、京王電鉄での研修ののち、いよいよ"バタデン"の運転士としての第一歩を踏み出します。そして、夢に挑むその姿は、やがてばらばらに離れていた家族の心も引き寄せてゆきます。自分らしく生きること、誇りを持って仕事に打ち込むこと、そして何よりも家族を大事に想う気持ち...だれもがかくあるべきと思い描きながらも、なかなか実現しえない理想だけに、フィクションとはわかっていながらも、思わず目頭が熱くなってしまいます。
▲大手家電メーカーの経営企画室長・筒井 肇は仕事しかない日々を送っていた。 c2010「RAILWAYS」製作委員会
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▲夢だった運転士への道を歩み始めた主人公と、挫折の中で夢を失いかけていた同期入社の若者との会話が物語の伏線となってゆく。 c2010「RAILWAYS」製作委員会
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配役はほかに、ハーブショップ経営という自分の夢を叶える一方で、夫とのすれ違いに悩む妻・由紀子に高島礼子さん。それぞれ自立しながらも夫婦であり続けるという、現代の夫婦間の微妙な距離を演じきります。何をやりたいのか分からず悩む大学生の娘・倖に本仮屋ユイカさん、幾つになろうとも息子をわが子として温かく見守る母親に奈良岡朋子さん。そして主人公の同僚で、故障のためプロ野球の選手になるという夢を諦め運転士になった宮田を、本作で役者デビューを果たす三浦友和さんと山口百恵さんのご子息・三浦貴大さんが演じます。製作総指揮は「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズを企画・制作したROBOTの阿部秀司さん。監督は自身も島根県出身の錦織良成さん。主人公の心情をさらに豊かに彩る主題歌は、あの松任谷由実さんが手掛けられています。

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▲東京での殺伐とした日々が嘘のように、デハニ50を運転する主人公には誇りとよろこびが溢れる。 c2010「RAILWAYS」製作委員会
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一畑電気鉄道・一畑電車が全面的に協力しているとあって、デハニ50はもとより、本線上での軌道自転車の走行シーン等々、趣味的にも見所がいっぱいです。もちろん中井貴一さん演じる主人公がデハニを運転している(ように見える)シーンなど、どうやって撮影したのか謎解きをしたくもなりますが、そんなことより、さながらBGMのように耳に残るデハニの心地よい吊掛音に身を委ね、ファン目線を離れて心に刻みたい作品です。

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▲余命わずかな母は、伊野灘駅をのぞむ家で、夢を叶えた息子が運転する電車を見送り続ける。 c2010「RAILWAYS」製作委員会
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ところでこの「RAILWAYS」というタイトル、「49歳で電車の運転士になった男の物語」という副題を伴わないとあまりに漠然としています。しかも複数形なのも気になるところですが、製作総指揮を務めたROBOTの阿部秀司さんはインタビューで、「『RAILWAYS』という映画を、『男はつらいよ』とか、『釣りバカ日誌』のように、毎回違う場所、地方で鉄道をテーマにした映画としてシリーズ化したい」と語っておられます。次に題材としたい地方の私鉄の候補もすでにあるそうで、こちらも気になります。

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※連休中は小ブログは休載とさせていただきます。5月10日より再開の予定ですので、あしからずご了承ください。

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