鉄道ホビダス

2010年4月 4日アーカイブ

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▲ほのかに汐の香りが漂ってくる殿山駅の朝、どこかほっとするDMH17のアイドリング音が響く。'10.4.3 殿山
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常磐線の勝田と海水浴場として広く知られる阿字ヶ浦を結ぶ茨城交通湊鉄道線(14.3㎞)が存亡の危機に陥ったのは4年ほど前のことでした(アーカイブ「今度は茨城交通も存亡の危機?」参照)。もちろんそれ以前から同鉄道線の存廃は議論されており、2002(平成14)年には湊鉄道線維持存続連絡会も発足しています。

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▲沿線にある3校の高校のひとつ那珂湊二高の最寄り駅である殿山駅には、上り列車の接近を伝える"チンカンベル"(画面左端)が設置されている。かつて下校時にはホームが埋め尽くされたという女子校時代の名残だという。'10.4.3 殿山
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そして2007(平成19)年9月に第三セクター方式による路線の存続が決まり、ちょうど2年前の2008(平成20)年4月1日に「ひたちなか海浜鉄道」が発足しました。

100404n0157.jpg茨城交通湊線からひたちなか海浜鉄道へ、その変貌ぶりを一度見てみたいと思っていましたが、昨日ようやく現地を訪れることができました。アテンドして下さったのは、今や同鉄道の大きな力となっている「おらが湊鐵道応援団」の船越知弘さんらメンバーの皆さん。那珂湊駅では吉田千秋社長にもお出迎えいただき、あわただしい訪問ではありましたが、「応援団」はじめ多くの皆さんに支えられながら奮闘を続けている現状を垣間見ることができました。
▲"チンカンベル"は鐘撞式の踏切警報機(アーカイブ「"鐘撞き"の踏切」参照)を流用したもの。ちなみに湊線内の踏切警報機はすべて電子音化されている。'10.4.3 殿山
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▲殿山駅に到着したキハ3710-01。"3710"はもちろん湊線の"みなと"に由来する。'10.4.3 那珂湊?殿山
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海水浴場はもとより、沿線に「那珂湊おさかな市場」や「国営ひたち海浜公園」などの集客スポットを擁しながらも、クルマに押されていまひとつ鉄道利用が伸び悩んでいる現状を変えるべく、さまざまな取り組みが行われています。那珂湊駅待合室に設けられた「応援団」ブースもそのひとつで、列車が到着するたびに、メンバーが沿線の宿泊施設や飲食店・土産物屋さんなどで特典を受けられる乗車証明書を一枚一枚配っています。土地柄、水戸黄門の印籠を模したこの乗車証明書にも、地域が一体となって鉄道を護ってゆこうとする熱い思いを感じ取ることができます。

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▲終点の阿字ケ浦の風情は昭和40年代からほとんど変わっていない。蒸機時代の遺構であるコンクリート製の給水塔(画面左端)もいまだにその姿を留めている。'10.4.3 阿字ケ浦
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100404n0278n.jpgまた、目を引いたのが各駅のホームに掲げられた真新しい駅名標です。よくよく見るとなにやら駅名が絵文字のようになっています。これは昨年夏に開催されたMMM(みなとメディアミュージアム)で、慶應義塾大学有澤誠研究室が創作した「湊線フォント」だそうで、那珂湊駅であれば気動車の顔とレンタサイクルなど、各駅の特徴を文字の中に組み込んだユニークなものとなっています。ともすれば画一的になってしまいがちな駅名標にしても、ユーモアや発見、そして探す楽しさなど、少しでも湊線のアピールに活用できればと、こんなところにも努力が払われているのです。
▲阿字ケ浦駅のホーム駅名標。それぞれの文字にホタテ貝、アンコウ、釣り針、そしてワカメが隠されている。'10.4.3 阿字ケ浦
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▲遥か留萌の地からやってきて今年で40年、キハ2005は今年になってクリームと赤の塗り分けとなって活躍を続けている。'10.4.3 金上?中根
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ところでこの日は春休みの土曜日とあって、全列車が単行運転。最近ではキハ3710形を中心とした新型車輌のみで運用が組まれることが多いそうですが、幸いなことにもと留萌鉄道のキハ2005が終日運用に入り、ひさしぶりにDMH17形エンジンのサウンドを耳にすることができました。

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