秩父鉄道C58 363が「門鉄デフ」に。(下)
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▲CH-1タイプの「門鉄デフ」に緑のナンバープレート、そして磨き出しの握り棒。すっかり顔立ちの変わった363号機は、今日も名残の紅葉に包まれた秩父路を駆ける。'09.11.19 広瀬川原工場
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今回新製されたC58 363号機の「門鉄デフ」は、秩父鉄道本社が設計、秩父市内の民間工場で製造されたものです。ところで、趣味の側からすると“飾り”のように思いがちな除煙板ですが、当然ながら機能部品であり、構造部品です。
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▲「門鉄デフ」は斜め後ろからの眺めも良い。今年の運転は5日間限りだが、いったいどんなドラマチックなシーンを見せてくれるのだろうか。'09.11.19 広瀬川原工場
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ことに質量が増減することは車輌重量の変更となるため、今回の新製でも面積の減少にあわせて板厚を厚くし、さらにステーの内側にウエイトとなる角材を溶接するなどの配慮がなされています。ちなみに気がつかれる方は少ないと思いますが、先輩格のC57 180の場合も同様に裏面上部にアングル材の補重がなされています。
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▲溶接組立が終わって広瀬川原工場に搬入された「門鉄デフ」。まだ塗装前で、締結ボルト用の穴もあけられていない。'09.11.10 広瀬川原工場
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▲見事に仕上げられた後部上辺の角アール部(左)。K-7タイプ(R200)よりきついR100に設計されている。右はもっとも工作が難しい後部下辺の角アール部。'09.11.10 広瀬川原工場
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『門鉄デフ物語』の著者で、いちはやく現物をご覧になられた関 崇博さんによれば、このたび新製された切取式除煙板は、C58の標準デフ(幅1900㎜)よりやや幅広の横幅1950㎜で、これは小倉工場でC57・C55・D51形等に採用された標準的な切取式除煙板であるK-7タイプの寸法と同じ値だそうです。高さ(天地)寸法は、前部が700mm、後部が550mmと、小倉工場の標準的切取式除煙板の天地寸法より若干短くなっているため、外観はよりシャープな印象を受けます。また、形態上で最も特徴的なのは、除煙板を支持する前後ステーが、前部ステーは後方へ、後部ステーは前方へ共に斜めに取り付けられていることだそうで、そういった特徴を踏まえたうえで、関さんはこの「門鉄デフ」を秩父鉄道の「C」、広瀬川原工場の「H」を冠して「CH-1タイプ」と分類されています。
▲その裏面。補強の帯材のほか、ステー内側には標準デフと重量を揃えるためのウェイトが取り付けられている。'09.11.10 広瀬川原工場
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▲仲良く並んだ左右のCH-1タイプ切取式除煙板。溶接組立は秩父市内の工場で行なわれたが、その確かな技術力は特筆に値する。'09.11.10 広瀬川原工場
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ところで、この「CH-1タイプ」の裾部も他の小倉工場の標準的切取式除煙板と同様に、ボイラ側に折り込まれつつステ―に溶接されていますが、関さんによれば「門鉄デフ」はこの部分の加工が難しく、なかには隙間ができてしまっている個体も散見されたそうです。その点今回の仕上がりは秀逸で、工作を担当された秩父市内の工場の技術力と丁寧な仕事ぶりが特筆されます。
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▲「門鉄デフ」装備を終え、いざ、錦秋の秩父路へ。'09.11.19 広瀬川原工場
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幸い運転初日となった21日(土曜日)は絶好の秋晴れに恵まれ、名残の紅葉とあいまって、秩父路は驚きと感動に包まれたようです。創立110周年記念の「門鉄デフ」装備運転は残すところあと4日。「秩父夜祭」を前に、つのる寒さとは裏腹に沿線はますます熱気を帯びてくるに違いありません。
■秩父鉄道C58 363「門鉄デフ」装備運転予定
11月21・22・23、28・29日の5日間
(今年最終運転日となる12月3日は標準デフでの運転)





