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2007年12月25日
RAIL EXPOの旅。(16) 動画付き
最終回:そして、グランドームに日は暮れて…。

▲クラブ“AFAN”(フランス&イギリス)の持ち込んだNm(6.5㎜)のレイアウトで見かけたフルスクラッチのブラス蒸機。彼の地の工作レベルを象徴する出来栄えだ。'07.11.24
フランス語こそわからないものの、今回のRAIL EXPOを通して、彼の地のナローゲージ・モデリングの世界が想像以上に深く、そして何よりも日本のモデル・シーンと極めて近似性の高いものであることを改めて思い知りました。それはシーナリィへの拘りに象徴されるように、ある種の“箱庭願望”でもあり、アメリカのそれとは根本的に質を異にするものです。

▲こちらはⅡmのバーチカルボイラー機。軽快な走りっぷりを見せてくれていたが、よくよく見ると“ライブ”では! '07.11.24
工作に掛ける情熱にも驚かされました。もちろん全体の流れとして“ready to run”の傾向にあるのは洋の東西を問いませんが、RPIのエッチングキットのように、とても一筋縄ではゆかない手強いキットが“製品”として流通していることからも伺い知れるように、彼らは“作る”ことをまだまだ楽しんでいるようです。
もうひとつ印象に残ったのが、会場内のいたるところで目にした箱状のモジュールです。わが国のモジュールはいわばオープンエアの平板なものが主流ですが、こちらではキュービック状の箱の中に情景を作り込むモジュールが一般的です。前面にはさながら額縁のようなフチが付けられており、このフチの内側上部に蛍光灯が仕込まれています。まるで芝居小屋でも見るように箱状モジュールの中が照明も含めて演出されているわけで、なかには雷鳴轟くシーン(本日の動画参照)さえもあります。
▲屋根を取って中を見せていただいた。燃料はボンベからのガス充填。'07.11.24
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▲サイズを問わず主流なのが箱状のモジュール。まるで芝居小屋の中を覗きこむような感覚だが、照明を組み込みやすいのが大きなメリット。'07.11.24
この箱状モジュールで改めて気づかされたのは、「動き」、「音」だけでなく、「光」(照明)を自在に操ることの大切さです。朝の光、夕景、薄暮、そして雷鳴シーンのように荒天下…光を自在に操ることによって、もうひとつの物語を醸し出すことができるのです。
すべてが手探りの4泊6日の旅でしたが、これまでにご覧いただいてきたように、何ものにも代えがたい時間を過ごすことができました。とりわけチェアマンのGRANCHERさんはじめ、“Le Train”誌Acker編集長ら、思いがけず今回の旅をサポートしてくれた皆さんとの出会いこそが一番忘れられないお土産となりました。
連載の最後に、この第一回RAIL EXPOの雰囲気を多少なりとも感じていただきたく、短い動画を用意いたしました。グランドーム駐車場から関係者入口を通って会場へ。スタンド席からの全貌、そしていくつかのブースを覗くといった流れです。ぜひご覧ください。
▲オーガナイザーにモジュールの統一規格はあるのか尋ねたが、特に取り決めはないとのことだった。'07.11.24
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それにしても会期中を通して、終始心ときめく時間を送れたのはなぜなのでしょうか。それは普段“カウンターの内側”にいる自分が、趣味人として“カウンターの外側”に居られたからにほかならない…そう気づいたのは、成田へと向かう飛行機がシベリア上空に差し掛かった頃のことでした。 〔完〕

▲記憶に残るさまざまなシーンを脳裏に残してグランドームが夜の帳に包まれる。洋の東西を問わず、宴の後はちょっと物悲しい。'07.11.24
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投稿者 名取紀之 : 2007年12月25日 19:39

