« RAIL EXPOの旅。(8) | メイン | 「ホビダス・ステーション」にご注目! »
2007年12月13日
中井精也さんの「1日1鉄!」。

▲中地下1階に移りすっかり新しくなったペンタックスフォーラム。会場内ではSKY PerfecTVで放映中の「旅写真・憧れの蒸気機関車を撮る」(中井精也さんと女優・天正 彩さんによる磐越西線撮影行)が上映されている。'07.12.12
「鉄道写真家たるもの、毎日電車の写真を撮るのぢゃ〜!」と、自らのブログ「1日1鉄!(いちにちいちてつ)」で一年365日の鉄道写真撮影に挑戦中の中井精也さんの写真展、その名も「1日1鉄!」が東京・新宿のペンタックスフォーラムで開催中です。
![]()
![]()
▲左は'05年11月撮影の小海線。一番印象に残った一枚だが、ご本人にとってもお気に入りのカットとのこと。右は'04年6月撮影の都電荒川線。コメントの「通勤電車とローカル線の違いって、走る場所や車両じゃなく、鉄道と人の距離感なのかもしれないね。」とは言いえて妙。'07.12.12
クリックするとポップアップします。
鉄道写真ライブラリー「レイルマンフォトオフィス」を主宰する中井精也さんは現在40歳。日本鉄道写真作家協会(JRPS)の事務局長も務められるわが国鉄道写真界の中核のお一人です。3年ほど前にペンタックス*istDと出合ったのをきっかけに、冒頭のキャッチフレーズのごとく、鉄道写真家たるもの毎日鉄道写真を撮り続けてみようと前人未到の記録に挑戦中です。
▲新進気鋭…はとっくに超えて、今や大ベテランの域に達しつつある中井精也さん。今回の展示作品の中でもご本人が一番気に入っているという作品の前でポーズをとってもらった。'07.12.12
クリックするとポップアップします。
![]()
![]()
▲都会のさりげない日常を捉えたカットも目をひく。「セーヌ川に架かる橋を渡ればルーブル美術館も近い…なんてウソです」と、ウィットに富んだコメントが付けられた右の作品は御茶ノ水でのひとコマ。'07.12.12
クリックするとポップアップします。
今回の写真展はこの毎日撮り続ける挑戦の、いわば途中の成果をまとめたもの。取材での遠征あり、プライベートでの撮影行あり、はたまたお子さんとのひと時でのショットありと、展示作品は実にバリエーション豊かです。逆に言えば、じっくり腰を据えての撮影から、インスピレーションのおもむくままにシャッターを切ったスナップまで、一見ばらばらのようにも見えますが、ひとつひとつの作品に添えられた味わい深いコメントを読みながら会場を一巡すると、すべての作品に共通する何かがはっきりと見えてきます。
そう、中井さんの作品には「鉄道が好きだ!」という思いが底流のごとく流れているのです。今回の展示作品の中で一番のお気に入りという茨城交通のシャドーを縦位置で狙った作品にしても、その影が描くシェイプがキハ20そのものであるのをいかにも嬉しそうに語っておられました。とかく表層的な視点からたまたま被写体に鉄道を選んだだけと思しき写真が巷間に溢れるなか、なんとも気持ちの良い作品の数々です。
▲意図的にホワイトバランスをいじったり、はたまたストロボを使ってみたりと中井さんの作風は自由闊達。この作品はフィッシュアイ・レンズ付きのカメラを列車の動きに合わせて回転させ、さらに空に向かってストロボを発光させている。'07.12.12
クリックするとポップアップします。
展示作品はA2サイズ13枚、A3ノビ38枚の合計51枚。すべて中井さん自らプリンターで出力したものだそうで、その完成度の高さも大いに参考になるでしょう。こういったメーカー・ギャラリーでの展示でさえ、写真家自らがプリンター出力でフィニッシュできる、そんな時代となったのです。


この中井精也さんの写真展「1日1鉄!(いちにちいちてつ)」は来週月曜日(12月17日)までの開催。15日(土曜日)にはトークショー(会費制・要予約)も開催される予定だそうです。もちろん、ご本人も会期中はほぼ終日会場におられるときいています。
投稿者 名取紀之 : 2007年12月13日 16:51

