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2007年12月18日

RAIL EXPOの旅。(11)

第11回:シーナリィへのあくなき拘り。

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▲かなり大掛かりなブースでサンプル展開をしていた“SYLVIA SDD”の展示から。植生を踏まえて再現された森は絶妙な雰囲気を醸し出している。'07.11.24

“Le Train”をはじめとした雑誌の誌面では見知っていましたが、会場で実物を目にして改めて感じたのが、彼の地のシーナリィへの拘りとあくなき探究心です。とにかくどのレイアウト、ジオラマもシーナリィは実に良くできており、カラーパウダーを撒いてライケン(!)を置いただけというようなものはまったく見かけません。

re10.3n.jpgアメリカのナローゲージ・コンベンションと比較して遥かにシンパシーを感じられるのは、ヨーロッパの植生の豊かさが日本と似ているからかもしれません。似ている…というよりもアメリカの方があまりにかけ離れているのですが、これは地質上の差だけに如何ともしがたいものがあります。余談ながら、かつてアメリカのレイアウトであまりに地面が赤茶けているので、これは作者の色彩感覚が疑われるなと思いつつモチーフとなった現地を訪れると、まさにレイアウトのとおり、日本人には信じられない色の地面に衝撃を受けた記憶があります。
▲城址をモチーフにしたサンプル。3.5㎜スケール(1/87)でこの臨場感は驚異的。'07.11.24
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▲紅葉や落ち葉の表現にも恐ろしいほどの拘りがみられる。もちろん落ち葉にいたるまで「作品」ではなく歴とした「製品」だ。'07.11.24

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▲バオバブの樹やパームツリーなど、およそ汎用性がなさそうな樹木までもがラインナップされている。右のビーチの情景も実際に目にすると水際の表現など秀逸。'07.11.24
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▲雪のマテリアルは今ひとつ。これだったら日本の方が優っているかも…。右は畑のサンプル。'07.11.24
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▲その畑のアップ。何の作物かはわからないが、日本的感覚だと茶畑にも見える。ここまでが“SYLVIA SDD”のブースから。'07.11.24

それだけに落葉樹あり、下草あり、花ありのヨーロッパのシーナリィは、日本のモデラーにとってもおおいに共感を呼ぶものです。今回のRAIL EXPOでも数多くのメーカー、ディストリビューターがシーナリィ関連用品のブースを構えていましたが、その中でも多くのサンプル品を展示して最も大規模だったのが地元フランスの“SYLVIA SDD”です。今日はこのシルビアさんのサンプルを中心に、彼の地のシーナリィ事情最前線をお目にかけましょう。

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▲エッチングから作り上げるトウモロコシやひまわりも市販されている。わが国にもレーザーカットのペーパー製品があるが、さすが“お家芸”だけあってこちらはエッチング製。'07.11.24
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▲エッチングを用いたシーナリィ用品は植物に限らない。ヨーロッパでは一般的な鋳鉄製の柵や門扉などもあらゆる種類が製品化されている。'07.11.24
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re10.10n.jpgどういった背景があるのかは寡聞にして存じませんが、フランスでは昔から両面抜きのエッチングが盛んで、数々の秀逸なエッチングキットがリリースされています。しかもそれは車輌模型の世界に限ったことと思いきや、なんとシーナリィ関連用品もエッチングが花ざかりです。トウモロコシやひまわりなどの植物から鉄柵や門扉、果ては建造物までがエッチングでコンプリートされているのには驚かされます。
▲各種柵の見本。言うなればRM MODELSが展開するハイパーパーツのフランス版。'07.11.24
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▲“小物”どころか建物や跨線橋までまるごとエッチング板にしてしまう思い切りには言葉がない。面積が巨大なだけにさぞや“歩留まり”も悪かろうと、いらぬ心配もしてしまう。'07.11.24

“緑豊かな山河”を自らのレイアウト上に再現したいという思いは彼の地も共通のようで、マテリアルもその技法も加速度的に進化しつつあります。先鋭的な舞台でもあるRAIL EXPOが、今後どんなシーナリィの世界を見せてくれるのか、目が離せません。

投稿者 名取紀之 : 2007年12月18日 15:30

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