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2007年12月01日

川重の低床電池駆動LRV“SWIMO-X”登場。

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▲「イクシオベージュ」と「イクシオホワイト」に塗り分けられたSWIMO-X。'07.11.19 P:RM(高橋一嘉)
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今日は“RAIL EXPO”レポートをお休みして、留守中の国内ニュースをお伝えしましょう。
川崎重工が開発を進めていた低床電池駆動LRV「SWIMO(スイモ)」の実験車輌“SWIMO-X”が完成、去る11月19日に川崎重工業播磨工場で報道公開されました。電池駆動のLRVというと鉄道総研による架線・バッテリーハイブリッドLRV“Hi-tram”が先日公開されたばかりですが、“Hi-tram”がリチウムイオン二次電池を採用していたのに対し、この “SWIMO-X”は川崎重工が開発したニッケル水素電池“ギガセル”を搭載しています。また、“Hi-tram”が架線・バッテリーハイブリッド鉄道車輌のシステム開発を目的としていたのに対し、“SWIMO-X”は台車などの開発も含めた川崎重工による初の超低床LRVそのものの実験車輌ということが何よりの注目点でしょう。ちなみに「SWIMO」とは「Smoothな乗降、Smoothな非電化区間への直通運転を達成する(Win)移動手段(MOover)というコンセプトから名付けられたものとのことです。

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▲SWIMOの動力源である車載用ニッケル水素電池「ギガセル」(左)。腰掛の下に搭載された「ギガセル」(右)。'07.11.19 P:RM(高橋一嘉)
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SUIMO4N.jpg電池駆動システムの基本的な概念は“Hi-tram”とほぼ同様で、既存路線の延長線または新設路線を架線レスで建設することを目的としたものです。架線下ではパンタグラフからの集電により加速、停車中の架線からの電力や制動時の回生電力を無駄なくバッテリーに蓄えるというもので、当然ながら回生失効の心配はありません。また、変電所から遠いなどで電圧が降下した場合や、バッテリーがフル充電の状態となった場合には架線下でもバッテリーからバックアップとして給電されます。
▲AB車体はロングシート。'07.11.19 P:RM(高橋一嘉)
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▲動軸と主電動機の上に位置する運転台。マスコンは右手ワンハンドル式。
'07.11.19 P:RM(高橋一嘉)

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SUIMO5N.jpgそして架線のない区間では、架線下や充電設備などでバッテリーに蓄えた電力を使用して加速、制動時の回生電力はバッテリーに蓄えます。今後は5分間の急速充電により搭載電池容量の2割の電力を蓄え、追加充電なしに10km以上走行できることを実証する予定とのことです。
▲C車体はクロスシート4人分を配置。'07.11.19 P:RM(高橋一嘉)
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▲AB車体の端部に配置される動台車。'07.11.19 (SWIMO-Xパンフレットより)

今回試作された“SWIMO-X”は全長15,000mmの3車体連節構造。両端のAB車体の車内はロングシートで、腰掛内にSWIMOの動力源であるバッテリー“ギガセル”が搭載されています。中間のB車体は片側2人ずつ計4人分のクロスシートで、腰掛下に車輪が入る構造です。なお、台車は両端車体のM台車がボルスタ付きの2軸ボギー、中間車体のT台車は独立車輪構造です。M台車は2軸ではあるものの、第2軸は低床構造の客室下に入るきわめて小径の誘導輪で、動軸である第1軸のみを高床の運転室下に配置することで客室の全面超低床構造(床面高さは出入台部330mm、一般部360mm)を実現しています。

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▲海沿いの播磨実験線を走るSWIMO-X。 '07.11.19 P:RM(高橋一嘉)
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なお、川崎重工ではこの「SWIMO」の開発に際し、兵庫県加古郡播磨町の播磨工場内に総延長約2,780mの「播磨実験線」を建設しました。これは約1,350mの耐久試験区間(エンドレス)や約630mの高速試験区間からなるもので、3線もしくは4線で軌間1067mmと1435mmを併設し、各種カーブやガントレットなどLRTとしての各種条件を採り入れた実験線となっており、川崎重工のSWIMOに対する力の入れようがうかがえます。今後、この実験線からどのような車輌が旅立つのか、注目されるところでしょう。