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2006年06月30日

必見!「昭和の鉄道写真100景」開催中。

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「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」で開催されている写真展「昭和の鉄道写真100景 —復興から高度成長へ—」をご存知でしょうか。東京駅赤煉瓦駅舎復原工事にともなって5年間の休館となった「東京ステーションギャラリー」が企画した展覧会で、同ギャラリーの運営母体である東日本鉄道文化財団が管理するこの鉄道歴史展示室で開催されている、いわば東京ステーションギャラリーの出張展覧会です。
▲旧新橋停車場二階の展示室は規模こそさほど大きくはないものの、じっくりと作品を鑑賞するには理想的な空間だ。ケースの中には東京オリンピックまでの「昭和」を象徴する品々が展示されている。'06.6.29

shinbashitenn4.jpg今回展示されているのは1951(昭和26)年から1972(昭和47)年にかけて計17回行われた交通博物館主催の「鉄道写真コンクール」の入賞作品約2000点の中から、東海道新幹線開業の1964(昭和39)年までの“時代を映した”鉄道写真100点。駅、旅、列車と3カテゴリーに分けられた100枚は、いわゆる斜め7:3の列車写真とは一線を画す、ドキュメンタリー調の写真ばかりで、実に的確なキャプションとともに見る者を半世紀前の世界へと誘ってくれます。
▲高層ビルに囲まれて少々窮屈そうな「旧新橋停車場」全景。画面右の棟の二階が展示室となっている。'06.6.29

shinbashitenn5.jpg古枕木を並べただけの柵から通り過ぎる機関車に力一杯手を振る子どもたち、荷馬車から冷蔵車に積み込まれる砕氷、裸電球に木製ラッチの改札口、修学旅行列車の楽しげな笑顔…モノクロの画面から伝わってくるのは、鉄道写真を超えた、まさに時代の匂いにほかなりません。監修と解説文の執筆を担当された交通博物館専任学芸員の佐藤美知男さんが、図録の巻頭言で「この時代の画像や映像を見て、いつも思うのだが、大人も子供も現代とは違う顔をしている。大人はどこか真面目でひたむきで、戦争の時代を生きてきた顔である。一方、子供たちは屈託がない。履物には下駄が目立ち、みんな貧しく質素だったが、人と人とのつながりの濃さが伝わってくる。」と書かれていますが、まさにそのとおり。信じられないような凄惨な少年犯罪が続発し、かたや“虚業”がまかりとおる現代から見ると、文字どおり隔世の感があります。新橋駅の喧騒のなかを歩いてこの会場に入ると、その静けさとあいまって、これらの作品が語りかけるものと“うつせみ”とのギャップが、より一層身に染みてなりません。
▲モノクロ32ページ+カラー4ページの「図録」も秀逸。エディトリアルデザインも素晴らしく、これで700円也はありがたい。

嬉しいことに今回の展示会にも立派な図録が用意されています。A4判40ページほどの図録は、編集者の目から見ても実に丁寧なつくりで、しかも頒価は700円。これはぜひとも手に入れておきたい一冊でしょう。もちろん過去の展覧会の図録(昨年の「蒸気機関車 —動輪が刻んだ時代(とき)—」や「鉄道技術と暮らし、その身近な関係」等々)も入手可能で、会場を訪れた際には忘れずにチェックされると良いでしょう。

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この写真展「昭和の鉄道写真100景 —復興から高度成長へ—」は7月17日(祝)まで開催(11:00〜18:00・月曜日休館)されています。もちろん入館料は無料。来週の7月8日(土)には先述の佐藤美知男さんを講師に迎えた「交通博物館学芸員が語る 昭和の鉄道物語」も開催されます(15:00〜16:00・要事前予約)。ぜひお運びになってみてください。
▲今回の企画展のリーフレットより。「旧新橋停車場」へは新橋駅下車徒歩5分ほど。
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投稿者 名取紀之 : 2006年06月30日 20:28

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