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2005年07月04日

空き地のマッファイ発見!

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1960年代ででもあれば、未知の蒸気機関車が空き地に放置されていた…などということもあったでしょうが、21世紀の今日、そんな話があるハズがありません。ところが、昨年秋、信じられない荒唐無稽な話を自ら体験してしまいました。

場所は九州・宮崎。都城市立美術館で開催されていた写真展・永遠の蒸気機関車「くろがねの勇者たち」の記念シンポジウムの司会を仰せつかり、前夜はパネラーの奈良崎博保さんや大塚 孝さんらと打ち合わせを兼ねた夕食をとりました。

その席上でのことです。市内に保存されている宮崎交通のコッペル1号機などの話をしていると、お世話下さっている美術館学芸員の原田正俊さんから意外な発言がありました。「そういえば、近くに小さな蒸気機関車が放置されているところがありますが…」。

ちょっと待って! 「小さな蒸気機関車」がそんじょそこらに落ちているわけがありません。「それは遊園地の遊具とか、100円入れて跨るヤツでしょう?」とハナから話半分で水を向けると、「いや、ちゃんと石炭を焚くヤツですよ」と言うではないですか! すわ一大事。シンポジウムの打ち合わせが翌日昼からなのをこれ幸いと、翌早朝から現地に向かってみることにしました。

レンタカーの助手席には講演会の講師でもある斎藤 晃さん。斎藤さんも「本当かねぇ」と半信半疑の様子です。最近はカー・ナビという便利なツールがありますので、原田さんから教えてもらった詳細緯度・経度を入力していざ出発です。

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都城から走ること1時間ほど、果たして目の前には見知らぬ蒸機が、それも2輌も放置されているではないですか。手前の草むらにいるのは明らかにナローのプランテーション・ロコとおぼしきDタンク、奥には後付けと思われるテンダーを従えたBサドルが初秋の日差しを浴びて佇んでいます。

Dタンクの方はボイラにかろうじて銘板が残されており、それによると1924年、ドイツはミュンヘンのマッファイ製(製番4135)で、ゲージは恐らくメトリックの600㎜。オイルバーニングに改造されているようです。もう片方はポーター風ではあるものの定かではなく、エンドビームのバッファーが目を引きます。ゲージは1000㎜または3’6”。いずれも野ざらしの割りには状態は悪くありません。

とにかくシンポジウムの打ち合わせまでには戻らねばなりませんので、ひととおり調べたところで時間切れ。それでも、斎藤さんと思わぬ拾いモノに大満足の朝のひとときでした。

いったいどういう経緯でこの2輌が放置?されているのか、原田さんに調査をお願いして帰京したのですが、現在のところまだ状況は判っていません。一説によるとフィリピンなどから輸入され、一時は四国に置いてあったとの話もあります。いずれにせよ、現代の御伽噺を実体験させてくれたこの2輌に、感謝感謝です。'04.10.24