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痛恨のカテジナ。

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▲カテジナからノヴィー・ドラホフ(Novy Drahov)駅方面へと続く600㎜の軌道。ここを走る列車を目にしたかった。'14.9.19
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明日は京都鉄道博物館のグランドオープン。好天が期待できそうで、たいへんな賑わいとなるに違いありません。このところダイヤ改正を挟んでJR、民鉄を問わず新車やイベントなどの話題が絶えず、小ブログもすっかり"ナロー断ち"をしておりましたので、大型連休を前に今日はひとつインダストリアル・ナローネタを...。

20160428141021-e7ef425a6eefec48eea616d296001a859834a330.jpgといっても、結局見られなかったお話です。場所はチェコの西端、ドイツ国境にほど近いスカルナー(Skalná)という町の、そのなかのさらに小さな集落カテジナ(KATEŘINA)。この地域は19世紀前半から高品質のセラミック粘土と砂を産出することで知られ、1909(明治42)年から600㎜軌間の軌道を用いて機関車による運搬を行っていたと伝えられています。

▲KATEŘINA(カテジナ)の大まかな位置。近郊に大きな町はないが、しいて挙げればヘブ(Cheb)の北方12キロほど。
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現在はセラミック会社KEMATの採掘場となっており、広大な露天掘鉱に数多くの重機が働いています。かつては軌道輸送が中心であった採掘現場も、時代とともに重機+トラック輸送に切り替わり、現在では限られたエリアでのみ軌道が使われているようです。それでも軌道のにおいを嗅ぎつけるのは得意技ゆえ、行けばすぐに見つかるだろうと安易に現地入りしたのが運の尽きでした。

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▲ここは安比奈か...と見紛うような光景。いくらさまよえど軌道は発見できない。'14.9.19
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▲丘に上がると周囲には見渡す限りに荒涼とした採掘跡が広がる。'14.9.19
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事前にグーグルアースで確認しておいたものの、実際に現地に立ってみるとこの採掘場、日本の感覚では通用しない規模ではないですか。しかもどこもかしこも同じような荒涼とした風景。とりあえずカーナビにそれらしい目的地を設定して任せたのが大間違いで、クルマ1台がようやく通れるようなダートに迷い込まされてしまいました。路面は踝まで沈むぬかるみで、おまけに巨大な穴がボコボコ空いているからたまりません。レンタカーは一気に廃車のような姿と化してしまいました。

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▲ようやくたどり着いたカテジナ村のヤード。どうやらこのエリアは週末の保存運転に供されているらしい。'14.9.19
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▲さながら養鶏場のような建物に盈車のナベトロがずらりと並ぶ。果たして何のための設備だろうか。'14.9.19
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▲当然ながら機関庫の扉もしっかりと閉じられており中の様子をうかがうことはできない。ちなみに資料によると1953(昭和28)年までマッファイやコッペルの蒸機が在籍していたという。'14.9.19
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20160428141231-1eec4bd178e9a61823b14c29b856853b9b63bb04.jpg結局このダートを抜け出すまでに2時間近くを要してしまい、なんとか辿りついたのがカテジナ(KATEŘINA)村でした。路側に発見した軌道を辿ってゆくと、集落の外れにヤードを発見。ところが見渡せどどこにも人の姿がありません。状況を尋ねようにも術がなく、やむなく住宅街でガーデニングをしている老人に訊いてみることにしました。もちろんチェコ語ができようはずもなく、こんな時はもっぱら日本語での質問です。

▲カテジナ村の看板の下には保存フェルトバーンの公開予定表が掲げられていた。背後のクルマはお世話になったレンタカー。'14.9.19
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▲現役採掘場へと続く軌道。といってもお目当ての採掘場は数キロ先のようで、歩こうにもすでに時間切れ! '14.9.19
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ご親切にも展示運転のフライヤーが貼ってあるところにまで案内してくれましたが、どうやらここは保存運転専門のエリアのようで、お目当ての"現役"フェルトバーンとは異なるようです。ネットから拾った"現役"の写真を見せながら、これはどこ? と尋ねてみると、森の中に消えてゆく線路の先を指さします。どうやらとんでもなく遠いようです。

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▲ノヴィー・ドラホフ駅近くにはささやかなフェルトバーン博物館がある。コッペルMD2形(もしくはそのコピー機)が綺麗な状態で保管されていた。'14.9.19
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近くに博物館があるということで行ってみることにしましたが、こちらも入館時間はすでに終了後。どんどん日は西に傾いてくるわ、宿泊地のホテルまでは数時間はかかりそうだわで、結局、現役軌道との邂逅は諦めざるを得なくなってしまいました。かえずがえずもナビを信用してダートに入り込んでしまったのが悔やまれてならない一日でした。

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▲ノヴィー・ドラホフからスカルナー(Skalná)へと向かうチェコ鉄道(CD)の普通列車。フェルトバーン・エリアは画面線路の右側にある。'14.9.19
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ところでここ数年、チェコも大きく変わろうとしています。かつてご紹介したチェコ最後の営業ナローJHMD(アーカイブ「ボヘミアの森にチェコ最後の現役ナローを訪ねて」参照→こちら)にも、まるでアミューズメントパークのような気動車が導入されて雰囲気が一変してしまいました。このカテジナも早めに再訪しておくべきかもしれません。

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▲レンタカーはとにかくドロドロ。やむなく洗車場に入ったものの、自動洗車機の使い方がわからずまたまた四苦八苦。'14.9.19
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※5月2日(月)14時~15時、NHKラジオ第1の「ごごラジ!」にトークゲストとして生出演いたします。鉄道趣味や鉄道雑誌の現状なども語らせていただきますので、ぜひお聞きください。もちろん全国どこからでも、またNHKネットラジオでパソコンでもお聞きになれます。

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