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最近のお気に入り。

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▲最近のお気に入り「抹茶グリーン」のルミックスDMC-GM5(右)。左は同じような風合のツァイス製WERRA Ⅰ(アーカイブ「いとしのヴェラ」参照→こちら)。1955(昭和30)年製。
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ひさしぶりにカメラのお話を...。
以前、ある方の昭和中期のアルバムを拝見する機会があり、奇をてらわない自然な作風に惹かれました。しかし、しばらく見ているうちにその"自然な作風"には意図せぬ背景があることに気づきました。画角が微妙に広いのです。使用機材をうかがうとやはり国産レンジファインダー機で、レンズは固定焦点の45㎜とのこと。列車そのものを狙うのではなく、鉄道を情景として捉える時、50㎜レンズではわずかに窮屈で、かといって35㎜では広角感が拭い去れず、45㎜が絶妙な"間"を演出してくれていたのです。

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▲マウントアダプターを介してライカMマウントのカラースコパー21㎜F4を装着。ファインダーもブライトフレームひと枠だけのフォクトレンダーの40㎜を載せ、パンフォーカスで撮影しようという目論見。なによりもあの耳障なAF駆動音、EVF内のインジケーターの幻惑から解放されるのが嬉しい。金属製のフードは手持品。
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それではこちらも、とばかり45㎜導入を考えたのですが、まずは手近なところでと白羽の矢を立てたのが、新品で購入以来ほとんど使っていなかったカラースコパーの21㎜F4です。21㎜をマイクロフォーサーズで使えば焦点距離は2倍ですから42㎜。ニアリーイコールのニュートラルな画角が得られるはずです。実はこの21㎜、見事にディストーションが補正されており解像力も抜群なのですが、周辺の光量落ちが尋常ではなく、スーパーアンギュロンもかくやと思うほど。なおかつデジタルで使用すると周辺部の色被りも生じるとあって、ついつい敬遠してしまっていたものです。それだけに、これをマイクロフォーサーズで使用すれば、いわば美味しいところだけ活用できるはずです。

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▲タムロン本社を訪れた際の東武鉄道七里駅でのスナップ(アーカイブ「第9回タムロン鉄道風景コンテスト審査終了」参照→こちら)。もちろん手持ち撮影(1/400)での部分のアップが下掲。'15.9.3
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▲マイクロフォーサーズの1600万画素ながら、優れものの単玉カラースコパーと機構ブレのない電子シャッターの恩恵で、その解像度は期待以上。この2枚は上の七里駅のスナップの部分(印)アップで、シャドー部のポスター(「ぽりすこーなー」)もそれなりに解像していることがわかる。'15.9.3
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そんな時に目に入ったのがパナソニックのマイクロフォーサーズ、ルミックスDMC-GM5(現在は販売終了)でした。EVF搭載のレンズ交換可能機としては最小(2014年現在)で、しかもマグネシウム合金製のボディ、ローレット加工が施されたダイヤル類と、"小さいけど精密"なモノ好きにはたまらない魅力を秘めたミラーレス機です。そしてさらに決定的だったのが「抹茶グリーン」と通称される日本国内限定のバージョンがあったこと。それは、かつて愛用していたツァイスのヴェラそっくりではないですか。

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▲万葉線の定番撮影地、内川橋梁を行くアイトラム。PC上で検証すると、車体幕板部の細かいレタリングまでしっかりと読み取れる。'16.9.23 東新湊-中新湊
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ところでこのGM5、電子シャッターを搭載している点も選択理由のひとつでした。数年前にメカニカルシャッターのブレに関する衝撃の研究結果が発表されました(→こちら)。曰く、デジタル一眼レフの場合はミラーショックで実質解像度を半減させてしまい、さらにそれはシャッターショックで半減するというものです。つまり2000万画素の一眼レフであれば実際の解像度は500万画素程度でしかないというのです。ことに有効画素数が増える、つまり画素サイズが小さくなることで相対的にその影響は大きくなりますから、2400万画素オーバーが当たり前になった昨今、そのダメージは想像以上のはずです。

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▲97式の最も特徴的な車軸の軌間可変カラー部。ニュートラルな画角といい、シャドー部の再現性といい、GM5+カラースコパー21㎜、結構"使える"。'16.7.31 那珂湊
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ミラーレスといえどもシャッターショックによる機構ブレは免れず、これを抜本的に回避する術がセンサー制御によって物理的シャッターの代わりをさせる電子シャッターです。いわゆるコンデジやスマホでは当たり前に使われていたものですが、このところ機構ブレ忌避もあってハイエンド機にも積極的に採用されるようになってきています。当然、まったく無音、無振動で、GM5であれば1600万画素が丸ごと活用できるハズです。

20160918225202-93b36098e797a6eaa69395f0148866623773c75a.jpgところが、実際に使ってみると、機構ブレどころか。その前にどうにも無限が出ません。検証してみるとかなりのオーバーインフ(つまりレンズの∞マークの手前ですでに無限がきてしまい、そのまま∞を超えてしまう現象)に陥っており、まずはその改善が最優先となってしまいました。どうも社外品のマウントアダプターは万一の場合を考えてオーバーインフ側に設計されているようで(逆にアンダーインフだと永遠に無限が出ないことになる)、やむなく簡単なストッパーを自作してヘリコイド部にパーマセルテープで取りつけることにしました。

▲結局、オーバーインフ対策用のストッパーを自作することに...。t0.5の真鍮版を糸鋸で切り抜き、ボイラーよろしく鏡胴の曲線に合わせて丸めてパーツを製作。模型から比べれば容易いもの。
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▲ウィークポイントはアダプターを介してのMマウントレンズ使用だとメカシャッターが選択できず自動的に電子シャッターになってしまうこと。そのためCMOSセンサーの特性による、いわゆるローリングシャッター現象が避けられずご覧の有り様に...。まるでアンリ・ラルティーグ作品。'15.9.3 七里
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かくして抹茶グリーンのわがGM5は、掌に入る小ささながらフルサイズ一眼レフに伍するパフォーマンスを見せてくれるようになりました。ただ、大問題がひとつ。"走り"が撮れないのです。GM5の電子シャッターは一般的なローリングシャッターで、動体を接近して撮影するといわゆるローリングシャッター現象と呼ばれる歪みが出てしまいます。電子先幕シャッターへの切替機能も備わっているものの、Mマウントアダプターを装着した状態では切替はできないようになっており、"走り"を撮る際にはAFレンズに交換するしかないようです。願わくば、多少高額になっても、歪みを生じないグローバルシャッター方式の電気シャッターを採用してほしいと願わずにはいられません。

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