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▲ピーコック27号機が牽く東武鉄道熊谷線の混合列車。熊谷線は太田にあった中島飛行機への人員・資材輸送のために急造された路線であったが、ついに利根川を渡ることはなかった。なお、この写真が撮影された2年後、1954(昭和29)年にキハ2000形が新製投入されて客貨分離が図られている。'52.3.30 熊谷 P:三谷烈弌
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先週末、川口市のSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ホールで、埼玉県主催の映像公開ライブラリー「廃線物語 さいたまの鉄道」(アーカイブ参照→こちら)が開催され、募集人数を超える300人以上の方がお集まりになられました。

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▲上映会に続くトークショーも300人以上のご来場をいただき満員御礼。マイクを手にしているのが鉄道博物館の荒木副館長、右へ大石和太郎さん、そして私。'16.6.25 P:デジタルSKIPステーション
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このイベントは埼玉県が「彩の国デジタルアーカイブ」として積極的に推進している映画、TV番組、文化財写真、記録写真などをデジタル化して後世に残す取り組みのなかから、その膨大な収蔵作品の一部を公開し、関連するトークショーを行うもので、年に2回ほど鉄道関連のテーマが設定されます。

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▲一番熱気を帯びたのが日本煉瓦製造専用線。写真は深谷駅の今昔で、現在は出荷された煉瓦で建造された東京駅を模した駅舎(上)となっている。
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今回は2005年に埼玉県が制作した「追想 さいたまの鉄道 ~その姿を訪ねて~」(45分)の上映と、それに続くトークショーが行われ、トークショーでは鉄道博物館の荒木文宏副館長、鉄道映画制作で知られるもと国鉄運転士の大石和太郎さん、そして私が登壇いたしました。

20160627180239-32f733d8454e5ba90c85f71fa3a0393a2d7b6b03.jpgさて、映画「追想 さいたまの鉄道 ~その姿を訪ねて~」は、埼玉県内の消えた鉄軌道、日本煉瓦製造専用線、本庄電気軌道、武州鉄道、東武鉄道熊谷線、上武鉄道の5線を採り上げたもので、取材時の貴重なオーラルヒストリーなども盛り込まれています。しかし、残念なことに数箇所にエラーがあり、ことに上武鉄道の映像に磐城セメント(住友セメント)四ッ倉工場の800形が混入してしまっているのは痛恨の極みです。

▲日本煉瓦専用線での乗務経験を熱く語る大石和太郎さん(左)。'16.6.25 P:デジタルSKIPステーション
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トークショーはこの5路線を中心に縦横無尽に話が広がりましたが、なんといっても盛り上がったのは大石さんの日本煉瓦専用線の乗務体験でした。大宮機関区に助士として務めておられた大石さんはいく度か深谷駅から上敷免工場への専用線に乗務されており、実はこの仕業が大宮機関区屈指の難仕業だったと述懐されます。

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▲ホフマン輪窯をはじめ工場群がほぼ完全なかたちで残っていた1977(昭和52)年当時の上敷免工場内。480㎜ゲージの線路は倉庫内の運搬用。'77.7.19 P:名取紀之
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専用線の線路容量と、熊谷駅の転車台有効長の関係から入線できるのは9600形まで。ところが空車を運び込む下り列車は大宮(操)から熊谷まで無停車のダイヤが組まれており、給水ポンプを装備しない9600にとって罐水を維持するのが至難の業だったのだそうです。

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▲給水塔やアッシュピットなど蒸機時代の設備がそのまま残されていた妻沼駅の駐泊設備。1線の木造矩形庫は模型的にも魅力的なものであった。'77.7.27 妻沼 P:名取紀之
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群馬県太田町にあった中島飛行機太田製作所へ人員と資材を運ぶために軍部主導で速成されたのが東武鉄道熊谷線。熊谷~妻沼~西小泉~太田のルートは、利根川に橋脚を構築するまでで夢と潰えましたが、戦後もたびたび復活が取り沙汰されることになります。果たして利根川を渡れていたら...そんな「もし」も今回の「廃線物語」の余韻になったのではないでしょうか。

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